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ビジネスは“暇つぶし”でいい

■ ビジネスは暇つぶしくらいに考えた方が成功する

この記事で書くことは、かなり偏った内容であることは承知している。

しかし、「ビジネス」というものを高尚で大変なもの、自分には到底できない難しいものとハードルを高く設定して身動きが取れなくなっている人が、少しでもその重圧から解放されたらと思い、あえて身も蓋もない「スパイシーな持論」を語ってみる。

「ビジネスとは何か?」と問われたら、あなたはどう答えるだろうか。

多くの場合、「誰かの役に立つこと」と言われる。
誰かのプラスになる価値を提供し、その対価としてお金をもらうこと。

対外的な位置づけとしては、私もその通りだと思う。

だが、真面目な人ほど、この「誰かの役に立つ」という言葉が重すぎて、プレッシャーで動けなくなってしまうのだ。

そこで、もう一つの私の持論をご紹介しよう。

私は、個人の人生におけるビジネスとは、決して高尚な自己犠牲の活動などではないと思っている。
生活を維持するためなど様々な理由はあれど、本質的には「人生という壮大な停滞(退屈)をやり過ごすための、最高に効率的でエキサイティングな『おもちゃ(暇つぶし)』」だと思っている。

(※先に断っておくが、暇つぶしだから顧客に対して適当に手を抜く、という意味ではない。)


■ 脳は「暇」を与えられると、自ら不幸を創り出す

少し冷静に考えてみてほしい。

私たちの肉体と脳は、生存が確保された瞬間に「暇」を持て余すようにできている。
生きるために猛獣から逃げたり、今日の食料に命を懸けたりする必要がなくなった現代において、脳はその余ったエネルギーを使って、わざわざ「悩み」や「葛藤」を自作自演し、退屈を埋めようとするのだ。

例えば、仕事が忙しい時には全く気にならなかった窓のサッシの汚れが、休日で暇になった途端に異常に目につき始めて、つい掃除をしてしまった経験はないだろうか?

昔、お世話になった美容外科の先生がこんな面白いことを言っていた。

どれだけ完璧に手術をして、専門医10人中9人が「周りの皮膚と全く遜色ない綺麗な仕上がりだ」と太鼓判を押すレベルであっても、絶対にクレームを言ってくる患者はいるのだという。

その先生は笑いながらこう言い放った。
「正直、毎日毎日、鏡ばっかり見てる暇人の相手なんてしてらんないわよ」と。

ショッキングな言葉かもしれないが、まさにこれが真理なのだ。

脳は、暇だと「要らんもの(アラや不満)」を見つけ出して、自ら不幸になりにいくバグを抱えている。


■ 最も実利のある「エキサイティングな遊び」

だったら、その脳の厄介な性質を逆手に取ればいい。

生存が保証されたことで余りまくっている自分のエネルギー(暇)を、自作自演の悩みや他人の粗探しではなく、最も自分にプラスになる形で消費する。

それが「ビジネス」だと思ってみたらどうだろうか?

確かにビジネスは大変なことも多い。

しかし、「どうしたらあの顧客の役に立つだろうか」「どうやって市場を攻略しようか」と毎日頭をフル回転させるから、最高の脳トレ(老化防止)になる。ビジネスを通じた付き合いで、普段なら出会わないような面白い人間関係や行動範囲も広がる。

そして何より、首尾よくゲームをクリアして顧客の役に立てれば、お金(実利)という最高のスコアまで手に入り、感謝の言葉までもらえるのだ。

こう考えると、ビジネスとは、人生の暇を持て余した大人にとって「実利を伴う、極めて良質な遊び(ゲーム)」だと思えないだろうか。

私は会計事務所で多くの経営者に出会ってきた。

思い返すと、毎期、安定して黒字を計上出来て、従業員の雇用も安定しているような手堅い成功を納めている経営者の人の多くは、口では「毎日、大変だよ」「頭痛いよ」というものの、なんだかんだで朗らかだったり、明るかったりして、最終的には「まぁ、なんとかなるでしょ」という態度の人が多かったように思う。

逆に眉間にしわを寄せて資金繰りのために電卓叩いている経営者は…あまりいい経営をしていないことが多かった。

まぁ、しかめっ面してたんじゃ、息が詰まるから、ビジネスに対してのプラスのアイデアや活力が出にくかったんだろう、社長も周りの従業員も。


■ 脳のOSを「人生を楽しむ設定」に書き換えろ

もし、ここまで読んでも「やっぱりビジネスには抵抗がある」と思うなら、別に無理にする必要は全くない。

すべての人がビジネスオーナーにならなければならない決まりなど、この世界のどこにもないからだ。

だが、もしあなたが「本当はビジネスをやってみたい。でも、どうしても気が重い、自分にできる気がしない」と足踏みしているなら、自分の「脳の設定(OS)」を疑ってみるといい。

過去にビジネスで騙されたり、ひどい失敗をしたりしたトラウマがあるわけでもないのに、なぜか「ビジネス=苦しくて重苦しいもの」と無意識に捉えてしまう。

それはあなたの能力が低いからではなく、単にあなたの脳が「人生をエキサイティングに楽しむ(遊ぶ)」という適切な設定になっていないだけなのだ。

ビジネスは、もっと軽やかで、知的な暇つぶしでいい。

例えば、自分が思いついたことをブログに書いたら、お礼を言われたとか。趣味で調べていたAIのことを、カフェでの雑談ついでに知り合いに教えてみたら、謝礼金をもらったとか。

そんな風に、ビジネスはもっと肩の力を抜いてやってみた方が良い。

だって、「あなたの役に立ちます!!!!」なんて鼻息荒く迫られたら、あなただって、ひくだろう(笑)
あなたのクライアントも同じだ。

気楽に「良い加減」でいった方がうまくいくのだ。


ここで、あえてちょっと耳の痛い話をすると、役に立つことが対価を得る方法というのは正しい。

そして、これを知ると多くの人は「じゃあ、何だったら人の役に立てるかな?」と考えるんだ。

でも、脳の設定にバグがあると「役に立たなきゃ!」「頑張らなきゃ!」で止まってしまう。
本人は気ばかり焦るから、いろいろ考えるけど、そもそも「どうしたら役に立てるか」という建設的な方向に頭が向いていない。
だから、残酷なことを言うと、「役に立たなきゃ!」と思っている人ほど、他人の役に立てない。

人は息を吸うくらい簡単にできることの方が、その人の中で練度が高いから、他人の役に立てるのだ。

例えば、多くの人を感動させるオリンピック選手を考えてみよう。
彼らは競技をしながら「頑張らなきゃ」「良い演技しなきゃ」「感動させなきゃ」なんて考えてない。むしろ、無心に身体の流れるままに競技に没頭している。

では、なぜ、あなたは「役に立たなきゃ」という焦りやいら立ちで止まってしまうのだろうか?

それは、脳の設定がバグっているからだ。
そのバグを修正すれば、自然に誰かの役に立つ言動ができるようになる。正確に言うと、言動をするように「なってしまう」。

さぁ、そろそろ「誰かの役に立たねば」という重い鎧を脱ぎ捨てて、この最高のおもちゃで遊ぶ許可を、自分に出してあげる気持ちになっただろうか?

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