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【カミーノ巡礼番外編】トコジラミに振り回され、泣き、それでも糧にしたい私の備忘録(&注意喚起)

スペイン・カミーノ巡礼115kmの旅を終えた、
ドイツ駐在帯同中、1歳双子の母をしているしっちゃんです。

巡礼の記録がまだ残り2日+α残っており、
下書きにメモだけ書き残している状況なのですが…
どうしても筆が進まなくなってしまいました。

この事件を消化せずには、あの素晴らしい経験も濁ってしまう…
と思ってこれを先に書くことにしました。

巡礼に行く方(特に真夏)への注意喚起も込めて書きたいと思います。

わたくし、トコジラミの被害に遭いました。


◆事のはじまり

時はサンティアゴ・デ・コンポステーラに到着した巡礼最終日の夜。
昼頃に無事に到着し、途中で会った仲間たちと再会して
写真を撮ったり乾杯したり、
お土産を買ったりして21時頃に宿に戻りました。
(この日だけはドミトリーではなく、個室を取っていました)

部屋に入って荷物を置いた瞬間に
腕からはじまり、全身に発疹が広がり始め、
猛烈なかゆみに襲われました。

お見苦しい写真ですみません…
でも発症直後はこんな感じでした

かつても、大きな仕事を終えた後に
2回、蕁麻疹になったことがあって、
その時の症状と似ていたので
発症のタイミング的にも「蕁麻疹」を疑いました。

Chat GPTに写真を送ってみても「蕁麻疹っぽいね」と
いう回答だったので、きっとそうだろうと確信。

本当は最終日の夜は、
余韻に浸ったり、カミーノでの気づきや想いを
ノートにしたためたりしたかったのに、
かゆすぎてそんな余裕もなく。

とりあえず翌日、朝イチで薬局にかけこみ、
抗ヒスタミン薬とかゆみ止めをゲット。

顔にまでどんどん広がって、何なら頭から足のつま先まで。
これはまずい…
だって、明日から家族でイタリア旅行…。
家族でハイキングしてプールにも入るんだ~と
水着まで新調した(カミーノで痩せると信じて)。
何としてでも直したい。


何とか飛行機に乗り、家に着いたのが夜18時。
そのころには、真っ赤にはれあがった全身の発疹と
耐え難いかゆみに悶絶していました。

前の蕁麻疹はもっとマシだった気がするのに…

Chat GPTは「救急に行くレベル」とか言い始めているし
翌日12時には空港についていないといけないから
朝イチで病院で診てもらえない可能性も加味して救急行くか?
と悩むレベルでひどい状態でした。 

全身に広がっていて、赤く腫れていました

結局、ドイツの救急はおそろしく待つので
朝イチ、近所の皮膚科で診てもらう方にかけることに。

それでも夜はかゆすぎて全く寝られなくて
1時間ごとに冷え切らぬままの保冷剤を変えて当て、
何とかしのぎながら夜を乗り越えました。

◆いざ、皮膚科へ

翌朝、9時開業の近所の皮膚科へ。
受付で、予約いっぱいだから無理!と何度も断られるも、
全身の症状を見せて
「かゆくて眠れない!助けて!今日の午後にフライトがある!」
と半べそで訴えまくったら、私の全身を見て
「Ohhhhh…terrible…ドクターに相談してあげる」と…
結果、「今日この場で全額支払うならOK」と。

お金で解決できるあたりは、日本と全く違うから驚きますよね…
こういう時はありがたいけど。

あっという間に診察に呼んでもらえて、
ドイツ語で翻訳しておいた経緯や症状を見せて
診察をしてもらうと…

「蕁麻疹じゃなくて、モスキート(蚊)ね」

いやいや、部屋に着いた途端に全身に広がったし
これだけ刺されているならさすがに気づくだろうし
絶対に蚊じゃないよ!!と訴えるけれども
「蕁麻疹の症状とは違うし、スコープで見たら
刺し後もあるからモスキートの可能性が高いと思う」

飲んでいた抗ヒスタミン薬を継続するのと、
顔・身体それぞれ用のステロイドを処方してもらい診察終了。

「そんなバカな…」

とりあえず帰宅したらもう出発しないとまずい時間。
あわてて最終準備をして空港へ向かったのでした。

それからも1-2日はひどいかゆみに悩まされていたけれど
さすがステロイド…翌日にはずいぶんよくなりました。

おさまってくると同時に「刺し後」が
肉眼でも確認できるようになってきたことと、
これだけ症状が続くのは「蕁麻疹」じゃないと思ったので
「虫さされ」を私も確信しました。

外に1日いて→宿に帰った瞬間に出たので
トコジラミではないと思っていたのですが、
調べていくと、トコジラミは刺されてから1-2日後に
症状が出ることが普通にある
とな…

症状、刺され方なども100%当てはまり「トコジラミ」と確信…


◆家への持ち込み疑惑

そうなると気になるのが「荷物」。
蕁麻疹(または蚊など)と思っていた私は
家で普通に荷物を広げ(一応玄関)、洗濯も普通に回していた。
何なら一部はそのまま家族旅行に持ってきている。

さらに、私が玄関に放置していたバックパックを
旦那がルンバをかけるのに邪魔だからと
クローゼットやハンガーラック、引っ越しの荷物が
沢山残っている部屋に移動させたという。

まじかーーーーーーーーーーー

そわそわしながら帰って
すぐにバックパックをバスタブの中にいれて
(トコジラミはつるつるしたところは登れないから、
バスタブなどの中で荷物をあけるのがいいらしいです)
バッグの中に残っていた荷物の確認をはじめる。

正直98%大丈夫だと思っていたのに
上のファスナーポケットに入れていた、
使わなかったサングラスケースをあけてみると…
(数センチだけファスナーが開いていた)
ん?ファスナーのところに白い粒が複数個見える…
これ、卵じゃない…?

一応モザイクかけました
見返してみても、卵かもしれないし
ゴミかもしれない…笑


私も旦那も大の虫嫌いなので、
写真だけ撮って即、バックパック含む
全ての荷物をゴミ袋に入れてゴミステーションへ。

同じポケットに入れていたクレデンシャル(巡礼手帳)や
道中に台湾人の子がくれたお土産なんかは捨てられず、
密閉してベランダに置いてあります…どうか雨風に耐えてくれ。

今のところ私もそれ以上は刺されていないし
家族にも被害はないので、寝室にはいなさそう。

ただ、6日間もバックパックを部屋に放置していたので、
もしあれが本当に卵ならば、
正直持ち込んだ可能性はゼロじゃない…

とにかく、高温で洗濯&乾燥をしまくって、
(60度以上で。高温で洗濯乾燥できる海外にいて感謝)
バックパックを置いていた部屋は基本的に隔離して過ごしています。

◆考えられる要因

真夏、かつバケーションシーズンで
かなり人も多い時期だと聞いていたので、
今回は公営アルベルゲは避けて、多少費用はかさみますが
私営のアルベルゲを選択していました。
口コミも入念にチェック。

大体二段ベッドなのに、
この日は広々した部屋に案内してもらえて
快適だったなあ
(刺されたのはここではない)

ただ、どうしてもスペインの気候、ドミトリー、
世界中の人が寝泊まりし、人も毎日入れ替わる、
という環境なので主要なトラブルなんですよね…

おそらく土~月に宿泊した
どこかのアルベルゲで噛まれて
火曜日の夜に発症したものと思われます。

どちらも綺麗(かつお値段もやや高め)なアルベルゲで、
シーツなども清潔なものを用意してもらえていたので
安心してしまっていました

あと、私は朝5時頃に起きて、5時半~6時に出発していたので
2日目以降は、周りの人を起こさないように、
そして廊下の明かりで明け方に最低限の準備ができるように
「二段ベッドの下段・入口付近」を好んで選んでいました。

トコジラミは床や壁を移動すること、
入口付近はいろんな人が通るし、荷物も置かれやすいしと
自分から「リスクの高いベッド」を選んでいたのだと
今更ながらに思います。

土曜日・日曜日ともにバックパック用のロッカーがなく
床に直置きする必要があり、ベッド横に置いていたので
バックパックに潜んでいたならそれも良くなかった…

あと、ちょうどこの時期が一番気温が高くて、
エアコンがないからあまりに暑すぎて
露出して寝ていたのもよくなかったですね…
ベッドライナーも結局使わなかったです。

何より、2日目、3日目と疲労が増して
アルベルゲに到着したあとはそれどころじゃないし
慣れも出てきて、危機意識は完全に薄れていました。

35度近い猛暑の日が続いていたスペイン。
彼らが活動するのに一番好条件の期間の巡礼でした…

自分自身への気づきと裏エピソード

痒みと戦い、ほとんど眠れなかった数日間。
せっかくの旅行も、序盤は思うように楽しめなかったし
何より帰ってきてから、家での繁殖リスクや
家族への被害を考えるとゾッとして
「無理して行ったからバチがあたったのかな…」
などと、とても落ち込みました。
(ちなみにかゆみは何度もぶり返し、2週間経っても続いています。
刺されたところと同じ場所が点々と
痒くなっては落ち着いてを繰り返しているので、
新規の刺されではなさそう…泣)

旦那も、さすがに害虫を持ち込まれるのは嫌すぎて
食欲を失っていたほど…

だからこそ、巡礼記録のnoteも続けて書きたいのに、
どうしても「すばらしい経験」を、そういうものとして
受け止められなくなっている自分がいて、
正直どうしたらいいのかも、どうしたいのかも、
分からなくなっていました。

◆旦那のドイツ人同僚の言葉

バケーションを終えて、出社した旦那は
早速このことを同僚に話した(愚痴った?笑)らしいです。

大変だったねー、という会話の中、同僚のうちの一人が
「確かに災難だったけれど、せっかく奥さんが決断して
素晴らしい経験をしたのに、このことで罪悪感や後悔を感じて
全てゼロにしてしまってはもったいない。
そう伝えてほしいし、あなたもそう感じさせないように接してあげてね」
と旦那に伝えてくれたと、帰宅後に話してくれました。

私はこらえきれずに、夕食の場で大号泣。

まずその言葉にとても救われたことと、

私は、この旅を「美しい成功体験」にすることを
自分でも無意識のうちに、でも意識的に望んでいた。

と思いました。

だから、「成功体験」として終われなくて
周りからも「ほら、そんなことするからじゃん」って
言われたり、思われたりすることを恐れていた。
(実際に母に言われて、それも落ち込む大きな要因だった)

そこで記憶が呼び起こされたのが
…前職で「全部キレイに見せようとするのが上手だよね」
フィードバックをもらったこと。

会議も「キレイ」に終わるように。
戦略プレゼンも「キレイ」に終わるように。
人間関係も「キレイ」であるように。

何となくでうまくまとめて、
ロジックが通らなさそうなところとか
自分の失敗している部分、スタックしている部分、
相手に切り込むのが怖い部分は、
相手が不安に思わない塩梅で入れ込む。

「キレイ」に見えるものは、
一見ほころびがなさそうだからそのままスルーされるけど
実は本質的な解決になっていなかったりとか
もっと良くする可能性を隠してしまっていたりとか、
得られるものを逃してしまったり、失うこともある
んですよね。

それでも自分の評価だったり、
そういうものを優先して本当の目的に
向き合おうとしなかった
そんな自分を思い出しました。


今回も、自分でも大きなチャレンジをしたし、
周りにも沢山協力や応援をしてもらったし
だからこそ「成功体験」として終わりたかった。

でもできなくて、家族にもさらに迷惑をかけて、
しばらく不安の中過ごさなくてはいけなくて。
そんな自分が恥ずかしくなった。

でもほんの数ミリの生き物に、
こんなに大切な経験を台無しにされてはもったいない。

こんな「失敗」や「苦い経験」も思い出にして、
カミーノを歩く人に気を付けてもらうきっかけに
したらいいじゃないか。

それよりもっと大きなものを
カミーノで得たことを、忘れてはいけないよ、と。

***

そうそう、私、関西で働いていたときに
みんな、笑えないレベルの失敗談でさえ、
さらに10倍くらい話を盛って(笑)
武勇伝にして語っていたんですよね。

でもそれって、ものすごく「人間味」が感じられて
人との距離が近づく
のを感じていました。
(それだけオープンでいられるから、なのだと思いますが)

その域にはまだまだほど遠いけれど、
今回の出来事は「武勇伝」にして、語っていこうと思います。

キレイじゃない人生の方が
よっぽど人間味が感じられるのだから。

みんな気を付けてくださいね!

とはいえ、トコジラミ。
世界中で問題になっていて、清潔さなど関係なく
人がいるところにはどこでも定住・繁殖するらしいので
旅行等では本当にお気をつけください。

ベッドまわりを最初に確認する(裏や隙間に潜んでいる)、
荷物を床に直置きしない、衣類などは布製ではなく、
ビニール系の袋にまとめる、等々の対策で
刺されたり家に持ち帰るリスクは軽減できるらしいので!

あまりにも大変な経験すぎて、すっかり長くなりました(笑)
でもこれで、巡礼の記録に戻れそうです。
読んでくださってありがとうございました!













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