クアルコムさん
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(約20分の動画)CEOクリスティアーノ・アモンさん 基調講演
5Gの次は「AIのための通信」へ:2029年6G解禁の衝撃
なぜ私たちは今、6Gを語るのか
世界のセルラーデータトラフィックは2034年までに現在の3倍から7倍に成長し、そのうちAI関連の通信だけで全体の30%を占めると予測されています
AI関連の巨大な需要を支えるには、もはや5Gの延長線上ではない、全く新しいインフラが必要になります
AI革命が求める通信インフラの進化が今のままで十分といった議論に対して「抵抗は無意味(Resistance is futile)」であり、2029年に商用化が予定されている「6G」は「AIのためにゼロから設計された、AI専用のワイヤレス技術」へのパラダイムシフトだと発想を転換することを勧めています
伝統の「偶数世代」:6Gは大成功を収める運命にある
ワイヤレス業界には、10年周期で訪れる興味深い「偶数世代の法則」
偶数番号の世代は常に社会に破壊的な変革をもたらしてきました
2G(偶数): モバイルデバイスを爆発的に普及させ、誰もが携帯電話を持つ時代を築いた
3G(奇数): モバイルをインターネットに接続する基礎を構築した
4G(偶数): スマートフォン革命を巻き起こし、アプリ経済圏誕生
5G(奇数): 無制限のデータ通信と高精細ビデオを可能にし、ZoomやTeamsなどの信頼性の高いビデオ環境を実現
この歴史的なリズムに従えば、5Gという強固な接続基盤の上に立つ6Gは、再び世界を塗り替える「偶数世代の大成功」を収める運命にあります
奇数世代が「基盤(ファウンデーション)」を築き、偶数世代がその上で「革命」を起こす
この成熟サイクルこそが、6Gへの期待が単なる期待値を超えた確信である理由です
「アプリ中心」から「エージェント中心」の未来へ
6Gがもたらす最大の変革は、私たちのデジタルライフの「主役」が入れ替わることです。現在はスマートフォンを手に取り、アプリをクリックする「アプリ中心」の時代ですが、2026年が「エージェントの年」になります
「エージェントが中心となり、すべてのデバイスがその周りに配置されるようになるのです」
AIエージェントはユーザーの意図を理解し、周囲を観察・解釈し、自律的に行動
スマートフォン、スマートグラス、自動車といったデバイスは、エージェントを支える周辺機器(サテライト)へと変貌
この「エージェント中心」の体験には、リアルタイムの文脈理解と、環境への継続的な気づきが不可欠であり、それを支えるのが6Gの超低遅延・大容量通信というロジックです
物理学の限界をAIが超える:「Physical AI」によるカバレッジの再定義
技術的な側面において、6Gは「物理法則の限界」をAIで克服します
ネットワークが物理信号そのものをAIで処理する「Physical AI」と呼んでいます
通常、7GHz帯のような高い周波数帯は、5Gで使われる3.5GHz帯に比べて電波が届きにくいという物理的な欠点があります
しかし6Gでは、AIが無線信号(RF信号)を予測・補完する「予測的チャネル推定」を行うことで、微弱な信号からでも正確にデータを復元します
これにより、低・中帯域スペクトルで50%から70%のパフォーマンス向上を実現し、高い周波数帯でも既存の5Gと同等のカバレッジを維持することが可能になります
NvidiaのファンCEOが、最近AIの中でも、「モデルを作る」=学習(Training)と 「モデルを使う」=推論(Inference)の話をする機会が増えていますが、この推論の話がクアルコムさんからも出てきました
また、6Gでは「アップリンク(送信)」の重要性が飛躍的に高まります
スマートグラスがユーザーの視覚を共有するLarge Visual Models (LVM/大規模視覚モデル) の時代、「私が見ているものをAIも見ている」状態を維持するために、膨大な視覚データをクラウドへ送る強力なアップリンク容量が不可欠となります
通信ネットワークが「巨大なレーダー」に:新機能「センシング」
6Gの3大要素は「接続(Connectivity)」「計算(Computing)」、そして全く新しい機能である「センシング(感知)」です
6Gネットワークは、飛び交うRF信号そのものを利用して周囲を把握する、いわば「レーダー・アット・スケール(大規模なレーダー網)」へと進化します
この「Physical AI」によるセンシングは、単なる通信の付加機能を超えた社会インフラとなります
空中経済の守護者: ドローンをセンチメートル・ミリメートル単位の精度で検知し、安全な運行を管理
都市のデジタルツイン: 道路上のあらゆる車両、歩行者、サイクリストをリアルタイムで把握し、国・都市全体の3Dマップを構築
究極のパーソナライゼーション: AIエージェントがユーザーの周囲の状況を物理的に把握するための「目」として機能
基地局が電波を飛ばすだけの装置から、世界を感知するセンサーへと変わること=これが6Gがもたらす、最も野心的な変化の一つと言えます
ネットワークは「AIデータセンター」へと進化する
6G時代の通信インフラは、もはや単なるデータの「土管」ではありません
基地局からエッジに至るすべてのステップでAI処理が行われる「分散型AIデータセンター」へと変貌します
エッジで生成された膨大なデータは、ネットワーク内で「アノテーション(注釈付け)、強化、クレンジング(洗浄)」され、より価値の高い情報としてクラウドへ供給されます
この壮大なビジョンは、クアルコム一社の独占物ではありません。現在、58社のパートナーからなる強力なグローバル連合が、この未来の構築に向けて動いています
タイムラインは明確です。2028年に技術デモンストレーションを行い、同年末にはインフラおよび半導体製品を投入、そして2029年に商用ローンチを迎えます
私たちは今、電話のためのネットワークからブロードバンドのためのネットワークへ移行した時以上の、歴史的な転換点に立っているのだと思います
Designing 6G: Pioneering Intelligent Connectivity for Tomorrow
Qualcomm Technologiesさんのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント兼ワイヤレス研究開発部門責任者
John Smeiさんが語るMWC用の6分程の動画です
コンパクトにまとまっていて、分かりやすい内容でした
Qualcommさんが示した「AI×通信×エッジ」の現在地
― “AIは端末で動く”という思想 ―
MWC2026において、Qualcommさんの展示は、単なる半導体メーカーの進化ではなく、AI時代のインフラ企業としての再定義を感じさせる内容でした
その理解の鍵になるのが、「どこでAIを動かすのか」という問いです
そしてもう一つ重要なのが、同社の原点と、これまでの時間軸です
Snapdragonの存在の変化
私が最初にSnapdragonという言葉を強く認識したのは、MWC2019でした
当時のMWCは、ちょうど5Gが立ち上がる直前で、各社が「高速通信」「低遅延」「大容量」といったキーワードを前面に出していました
その中でQualcommさんのSnapdragonは、
5G対応チップ
通信性能の象徴
として語られていた印象があります。
つまり当時のSnapdragonは「速くつながるための頭脳」でした。
サンディエゴ発、“通信を設計する企業”
Qualcommはアメリカ・サンディエゴに本社を置き、
CDMAや5Gといった通信規格そのものを生み出してきた企業です
単にチップを供給するのではなく、
通信とは何か
ネットワークはどうあるべきか
という設計思想を持つ点が特徴です
だからこそ同社のAI戦略は、単なる技術進化ではなく、
社会インフラの再設計として提示されています
Snapdragonという名前に込められた意味
その中核を担うのが、Snapdragon。この名前には、非常に象徴的な意味があります
Snap:瞬時に反応する、俊敏さ
Dragon:力強さ、高性能
つまりSnapdragonとは、「速く、強く、賢く動く頭脳」を意味するブランドです
もともとはスマートフォン向けプロセッサとして広まりましたが、現在では
PC
自動車
XR
IoT
へと展開され、あらゆるデバイスのAI実行基盤へと進化しています
2026年:Snapdragonは“考える頭脳”へ
MWC2026のSnapdragonは、まったく別の意味を持っていました
通信を支えるチップ
→ ではなくAIを実行する基盤へ
今のSnapdragonは、 「つながる」だけでなく、「考える」存在になっており、この変化こそが、今回のMWCで最も重要なポイントです
CES2026で見えた「AIはデバイスに宿る」
この流れは、CES2026ですでに明確に提示されていました
CESでの展示のポイントは3つ
① 生成AIのオンデバイス実行
クラウドではなく、端末内でAIを動かす世界
② 自動車=“走るAIデバイス”
Snapdragon Digital Chassisによる車の高度化
③ XR・スマートグラス
次のインターフェースとしての空間コンピューティング
ここで提示されていたのは、AIがクラウドから“デバイスの中”へ移る世界
MWC2026:AI × 通信の融合
そしてMWCでは、その先のフェーズが示されました
AI × Connectivity
5G AdvancedとAIの統合から6Gへ
ネットワーク最適化
端末とクラウドの協調処理
ここで重要なのは、通信が単なる回線ではなく、AIを支える“知的インフラ”へ変わるという点であり、AIはネットワークの上に乗るのではなく、ネットワークそのものに組み込まれていく感じです
6Gがもたらす最も驚くべき変化の一つが、通信波を「センサー」として利用する「ISAC(Integrated Sensing and Communications:通信とセンシングの統合)」です
ネットワークが周囲に放射する電波の反射を分析することで、カメラを使わずに周囲の状況を把握する技術で、ドローンや車両の位置、速度だけでなく、「マイクロドップラー署名」と呼ばれる微細な動きの特徴を分析することで、対象が何であるかを分類することさえ可能となります
Snapdragon=AIプラットフォームへ
Snapdragonは、もはや単なるチップではありません
NPUによるAI処理
開発環境の整備
クロスデバイス展開
を通じて、「AIをどこでも動かすための基盤」へと進化しています
LinkedInでの発信を振り返ってみます
MWC開幕中の情報発信の回数とその量は群を抜いています!
CEOから各部門の関係者まで、実に多くの方がインタビューに答えて、ブースへの来場を促進していたか、ながら見で結構ですので、下にスクロールしていってください⇩

at Qualcomm















なお、CES2026のコラム内に、クアルコムさんの件、投稿していますので、あわせてご覧いただけると嬉しいです
