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『生きる希望』になった私の話

私の朝は、
ラブレターを開封することから始まる。

毎朝メールBOXに届いているラブレター。
もう1か月以上が経つだろうか…

どこの誰かもわからない。

わかっているのは、

・あまり活動されていないnoterさん
・おそらく男性
・大病を患っておられる

この3つくらいだ。

私の記事やコメント等を見て、
ファンになってくださったようだ。

記事にコメントを残さない代わりに
メールで感想を届けてくださる。

その他、日々の生活のこと、病気のこと、
どんなことを考えて過ごしているか等が
綴られている。

もちろん、私も毎日返信している。

病状に関して詳しいことはわからないが、
気を抜けば
「命」をとられる病であることが想像できる。

ほとんど外にも出られない。
働くどころか、車の運転すら出来ない。
医者から処方された薬漬けの毎日…
”最近また薬が増えた”と書かれていた。


私に出来ることと言えば、

「心配すること」
「楽しい話をすること」
「励ますこと」

所詮、この程度だ。

「楽しい話」に関しては、
よく笑っていただけているようで、
笑う事は、どんな薬よりも身体に良い効果を
もたらすと思っているので、
少しでも役に立てているのなら嬉しい。


ただ…メールには度々
「死ぬまでに〇〇をしたい」
というような文が登場する。

毎日ノー天気に生きてる私が、
「死ぬまでに1回は〇〇へ行ってみたい」
などと言うのとは、圧倒的に重みが違う。

「死」という文字を見つける度に
胸がギュッと締め付けられて、
精神状態によっては、涙が溢れてくる。

考えることで死を引き寄せてしまう気がして
「もう返信はしない」と突き放したことが
何度かある。

もちろん、本心ではない。

返信を楽しみにしてくれているからこそ、
ある種の”賭け”みたいなもの…?

「死ぬ」ことを考えるのではなくて、
【”もっともっと生きていたい”と思って!】
そんな願いを込めて。

突き放す度に彼は強くなったと感じる。

繋ぎ直す毎に信頼関係も築かれている。

文字のやりとりだけで、
ここまで心を通わせることが出来るものかと
感動する毎日だ。

ロマンス詐欺の被害者が、後を絶たないのも
なんとなく理解できた。
まぁ私の場合は、金品の要求があった時点で
バッサリ縁を切れるけれど(笑)

そして、昨日ついに
彼のメールに「死」という文字ではなく、
『生きる』という文字を見つけた。

『あなたは、私の生きる希望です』 

と書かれていた。

お医者様と相談しながら、
”元気になる為に本気で頑張りたい”と。

元気になって私に会うという夢ができたと
書かれていた。


…嬉し涙が暫く止まらなかった。
何度も何度も、そのメールを読み返した。

口で言うほど簡単なことではないはず…
それでも、確かな”覚悟”が感じられた。

『生きる為に頑張る』と決意した彼を
心の底から応援していきたいと思った。


私に出来ることは、これまでもこれからも
真心を込めてメールに返信すること…
それしかない。


この歳になって、何者でもない自分が
誰かの生きる希望になれるだなんて
考えたこともなかった。

好き勝手に生きている私だけれど、
このままでいいと思えた。

好き勝手に生きているからこそ、
誰かを救いたいと思える余力がある。

『余力』をもっと補充する為に
今日も明日も明後日も…
私は、好きな歌をうたっていこうと思う。




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