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統一は復興の前に来る〜八一七講話と空になった軍事委〜

八月十七日、北京の人民大会堂で江沢民生誕百年の記念大会が開かれた。習近平は演説で、江沢民が残した一文を引いた。統一の順番が動いた。


復興の前に統一が来た

引かれたのは、中華民族は祖国統一の完成と、富強・民主・文明の社会主義現代化国家の建設という基礎の上に、偉大な復興を実現する、という一節だった。台湾の聯合報によれば、出典は二〇〇一年、中国共産党創立八十周年の演説にあたる。習近平は、幾世代もが志してきた夢が一歩ずつ現実になりつつある、と続けた。

長い演説の中で、統一の語が出てくるのはこの引用部分だけになる。台湾に触れる箇所も、江沢民の業績を列挙する中で九二共識と反分裂・反台独の闘争に言及した一点しかない。一箇所しかないからこそ、そこが江沢民の言葉の引用だったことに意味が出る。

習近平自身がこれまで繰り返してきた定式は、順序が逆だった。台湾問題は民族の弱乱によって生じたものであり、民族の復興に伴って解決される。復興が先、統一が後という並びになる。八月十七日に引かれた江沢民の一文では、統一が復興の基礎に置かれている。

翌十八日の夜、環球時報が「海風」の署名で論評を出した。表題は「究竟是谁在刻意收窄台海和平窗口?」、台湾海峡の平和の窓口を意図的に狭めているのは誰か、という意味になる。論評は、平和の余地が狭まっているのは島内の台独分裂勢力と外部の干渉勢力が意図的にそうしているからだとしたうえで、四種類の政治勢力を並べた。抗中を施政の燃料にする勢力、去中国化を長期の工程とする勢力、両岸の正常な交流を妨害する勢力、そして外部から粗暴に干渉する勢力。危険を作っている当人が、自らを平和の守護者や民主の擁護者として包装している、と皮肉を加えている。

論の中身で効くのは二点になる。統一なくして復興は完全な復興ではない、という位置づけ。そして、無期限の引き延ばしという旧来の論理はもはや通用せず、現状維持を長期の護身符とみなす判断は成り立たない、という宣告。平和は底線も期限も条件もない空虚なスローガンではない、とも書いている。

期限は今もない

とはいえ、日付は出ていない。

中国側の公式文書に、台湾統一の期限は存在しない。二〇〇五年三月十四日の反分裂国家法第八条は、非平和的方式を取りうる三つの条件を挙げている。台独分裂勢力がいかなる名義・方式によっても台湾を中国から分裂させる事実を作った場合。台湾の分裂を招く重大事変が発生した場合。そして、平和統一の可能性が完全に失われた場合。実施は国務院と中央軍事委員会が決定し、全人代常務委への報告は事後でよい構造になっている。

三つ目の条件だけが、時計を内蔵している。

しばしば言及される二〇二七年も、中国側の原典では別のものを指す。党二十大報告が掲げた「期日どおり建軍百年奮闘目標を実現する」であり、二〇二七年に建軍百年、二〇三五年に国防・軍隊近代化の基本的実現、今世紀半ばに世界一流の軍隊という新「三歩走」戦略の第一段階にあたる。国防部の解説は、その内実を主権・安全・発展利益を守る戦略能力の向上に置いている。侵攻の年ではない。二〇二三年十一月の国防部記者会見でも、報道官の呉謙は二〇二七年や二〇三五年の攻台計画の有無を問われて、年限には一言も触れずに答えている。

八月十七日と十八日に起きたのは、期限の設定ではない。期限を設定しないまま、引き延ばしという選択肢の側を否定する操作だった。

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