中道改革連合、分裂しか残っていない
伊佐進一氏が「このまま行くと3党とも沈む」と語った。中道改革連合の広報委員長。つまり当事者です。
同じインタビューで、伊佐氏は与党が進める衆院の定数削減――比例を45減らす案を「相当筋が悪い」とも批判している。強気で押す与党と、沈む中道。両方が同時に進んでいます。
沈む。私も2月にそう書きました。あのときは衆院の惨敗を見ての話です。今回は、当事者自身が5ヶ月経って同じ言葉を口にした。
1月は吸収、2月は焼け太り、そして7月は分裂前夜。連載はそこまで来ました。
帰る場所は残っている
2月12日、参院立憲の水岡俊一会長が「公明とは統一会派を組まない」と明言しました。あれから半年近く、参院立憲は動いていない。合流しない、という一点を守り続けています。
理由は単純です。参院は6年任期で、解散もない。次の改選は2028年。今すぐ看板を捨てる理由が、参院の側には一つもない。むしろ「中道」に染まれば、衆院で旧立憲が7分の1に溶けたのと同じ末路が待っている。彼らはそれを目の前で見ました。
乗れば死ぬ。乗らなければ生き残る。 参院立憲の頑固さは、意地ではなく計算です。
そして参院に立憲が残っているという事実は、衆院の旧立憲21人に「帰る家がある」と示すことでもある。島根1区で敗れた亀井亜紀子氏は、日本海テレビの取材に「何らかのタイミングで立憲に戻りたい」と答えました。参院が動かないことが、衆院の離党を現実に呼び込み始めています。
議席は飛ばない
分裂をためらわせる誤解が一つあります。「割れたら比例の議席を失うのでは」という不安です。
国会法109条の2。比例で当選した議員が、その選挙で名簿を出して争った別の党へ移ると失職する、というルールです。裏を返せば、失職しない道が三つある。無所属になる。その選挙に名簿を出していなかった党へ移る。元の党が分割・合併する場合。
2026年の衆院選で、立憲も公明も衆院には名簿を出していません。どちらも中道に合流していたからです。だから旧立憲議員が立憲へ戻っても、旧公明議員が公明へ戻っても、この失職ルールには引っかからない。中道を正式に分党すれば、それも例外に収まる。
誰も法的に縛られていない。 分裂を止めているのは法律ではなく、政治的な踏ん切りだけです。
小選挙区は全員が旧立憲
数字を見ます。
中道の49議席のうち、小選挙区で勝ったのは7人。神谷裕、階猛、野田佳彦、泉健太、小川淳也、渡辺創、野間健。全員が旧立憲です。元首相と、代表経験者が二人含まれている。
比例42のうち、旧公明が28。旧立憲は14。旧公明は全員が比例当選で、個人の地盤を持たない。
この内訳は重い。地盤を持つ議員も、党の顔も、そっくり旧立憲が握っている。小選挙区で勝った7人は、離党しても失職しない。いつでも出て行ける。代表の小川淳也自身が、その7人の一人です。
代表も幹事長も旧立憲。要職を旧立憲で固めるのは、「公明党ではない」と見せるためのアリバイでしょう。看板は旧立憲、中身と数は旧公明。自公連立で自民の陰に隠れていた構図を、今度は旧立憲を前面に立てて再現している。飲み込もうとしている側が、飲み込まれる側に党の顔を預けているという、奇妙なねじれが党の中心に据わっています。
では、なぜ割れないのか。
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