真のシンギュラリティはいつ到来するのか!?
1. シンギュラリティが現実味を帯びてきた
「シンギュラリティ」の意味をご存知の方も多くなってきたと思います、
一般的には、AIが人間の知能を超え、社会や文明に大きな変化をもたらす転換点のように語られます。
ChatGPTが世間を騒がせた数年前でも、どこかSFの世界の話のように感じていました。
でも最近の生成AIの進化を見ていると、がぜん現実味を帯びてきたように感じます。
文章を書く、画像や動画を作る、コードを書く、資料を作る、調査する、業務を自動化する。
少し前まで人間が時間をかけていたことを、AIが短時間でこなすようになってきました。
では、真のシンギュラリティはいつ来るのでしょうか。
2. 予想どおり2045年なのか!?
シンギュラリティについては、2045年説がよく知られています。
一方で、最近はもっと早い時期に大きな変化が来るのではないか、という見方も出ています。
AIの進化の猛烈なスピードを見ると、たしかに「あと20年近くも先の話」とは言い切れなくなっています。
恐らくもう5年以内に来てしまうかも知れません。
ただ、ここで大事なのは、何年に来るかを当てることではないと思います。
本当に重要なのは、人間の仕事や判断の前提が、いつ変わるのかです。
3. 真のシンギュラリティは“知能を超える瞬間”だけではない
シンギュラリティというと、AIが人間より賢くなる瞬間を想像しがちです。
でも、実務目線で考えると、もっと早い段階で変化は起きると思います。
たとえば、AIが膨大なアウトプットを出すようになる。
人間が1日かけて考える案を、AIは数分で100個出す。
資料案、分析案、改善案、コード案、画像案、投稿案を一気に出してくる。
すると何が起きるか?
AIが遅いのではなく、人間が確認する時間の方がボトルネックになるのです。
これが、かなり大きな転換点だと思います。
4. 人間が追いつけなくなるのは“処理量”かもしれない
AIが人間を超えるという話は、知能の話として語られがちです。
でも実際には、まず処理量で追いつけなくなるのではないでしょうか。
当たり前のことですが、AIは疲れない。
大量に情報を出すことができ、複数案を同時に作れます。
極めつけは、改善策を何度でも繰り返せます。
一方で人間は、すべてを確認しようとすると疲れます。
つまり、AIの進化によって起きるのは、「AIが何でもできるようになる」だけではありません。
AIが出す量に、人間の確認・判断・承認が追いつかなくなるという問題です。
これは、企業の中でもかなり現実的な課題になると思います。
5. これから人間に求められる力
では、人間の価値はなくなるのでしょうか。
私は、そうは思いません。
ただし、人間の役割は変わります。
これから大事になるのは、目的を決める、AIに任せる範囲を決める、出力を全部見ずに選別する、最後に判断する、責任を持って実行する。
こういったことを人間は担うんだと思います。
AIが大量に出す時代に、人間がすべてを細かく見るのは現実的ではありません。
だからこそ、何を見て、何を捨て、何を採用するか?を決める力が重要になります。
6. 情シスならどうするか?
情シス目線で考えると、真のシンギュラリティは、ある日突然やってくるものではないと思います。
むしろ、日々の業務の中で少しずつ始まります。
AIがメールを下書きをしたり、議事録をまとめたり、資料を作ったり、問い合わせに答えたり、プログラムコードを書いたり、業務を自動化したり…
この時に重要なのは、AIを禁止することではありません。
かといって、AIに丸投げすることでもありません。
情シスが考えるべきなのは、以下の観点です。
①どの業務をAIに任せるか?
②どこは人間が確認すべきか?
③確認ポイントをどう絞るか?
④誰が最終判断するか?
⑤どのようにログや証跡を残すか?
AI時代の情シスには、AIを安全に使わせるだけでなく、人間がボトルネックにならない業務設計が求められていくと思います。
真のシンギュラリティは、2045年に突然来るのではなく、人間の確認と判断がAIのスピードに追いつかなくなった時、すでに始まっているのかもしれません。
