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『ディストピア・サバイバル・ガイド』(小鳥遊書房)第2章 遺伝子決定

遺伝子で全てが決まる社会はディストピアに見える。というのも、私たち自身の努力や自己決定(=エイジェンー)が考慮されていないからだ。かといって、すべてがエイジェンシーで決まる、というのもまた奇妙に聞こえる。「生まれか育ちか」論争はかつてもあり今もある。

【ストーリーガイド】では映画『ガタカ』を遺伝子決定ディストピアとし、不適正な遺伝子を持っているがゆえに社会から疎外され、夢をあきらめざるを得なかった主人公の「努力」に注目をする。遺伝学の知見を参照し、遺伝か環境かではなく、遺伝も環境もともに重要であると指摘したい。

【探求ガイド】オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』/グレッグ・ベア「姉妹たち」/グレッグ・イーガン「ユージーン」/人間六度「完全努力主義社会」を紹介。ディストピアでは「理想的な市民」をデザインをするが、誰がどの基準でデザインするのか? は常に考えるべき問い。

ある資質をもった人を「デザイン」してもその資質がその後のも「望まし」かは、社会のありように関わる。個人のパフォーマンスは社会・環境との関係で定義される。YouTube以前には「YouTuberの遺伝子」は存在しない。そして、環境を通してのみ人は自分の資質を発揮できない。

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