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『ディストピア・サバイバル・ガイド』(小鳥遊書房) 7章 生殖管理ディストピア

ディストピア国家が国民の生殖に介入するのは当然といえば当然の話である。国家は「健康」で「優良」な国民の数を増やしたい、と思うからだ。むろん健康も優良も、国民視点ではなく国家が勝手に決める。

【ストーリーガイド】は村田沙耶香『消滅世界』を取り上げる。テクノロジカルな介入で性と生殖を変容させ、人々の生(ライフ)にも劇的な変化をもたらす小説を多く書いてきた。『消滅世界』では人工授精が当たり前になりセックスは生殖と切り離される。人工子宮も開発され子供は共同養育される。

うまく整理をつけられない部分もあったが、脱稿後『世界99』を読み『消滅世界』について論じたものが発展的に展開されていて、書いて良かったと個人的には思った。セックス、夫婦、家族といった行為・慣習がひとつひとつ消滅していく世界で、しかし最後に残るのは(意味を喪失した)身体である。

【探求ガイド】では シェリ・S・テッパー『女の国の門』/古谷田奈月『リリース』/オクテイヴィア・E・バトラー「血を分けた子供」/白井弓子『WOMBS』/近藤銀河「過去に描かれた未来」を取り上げる。『女の国の門』は手に入りにくいかもしれないが、傑作である。紹介できて良かった。

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