点と点が線になっていく
専門学校を卒業してイラストレーターとして生活できるようにと、
あれやこれやとやってきた成果が少しずつ出始めた頃に、
学生時代から付き合っていた彼女と結婚を決めた。
この頃はまだイラストだけでは生活が出来なかったので、結婚を決めるには色々と話しておかなければいけないことがある。特にお母さんのことは欠かせない話なのだけれど、それを書き始めると話が大きく逸れてしまうので、その話は、またいつか。
結婚するタイミングで、一緒に住む家を探すなら、活動する機会が増えていた東京で探そうということになり東京に引っ越した。
2010年、30歳になるタイミングのことだった。
東京に引っ越す直前まではアルバイトをしていたので、結婚してやっていけるのかどうか正直まったく自信がなかった。
それでも、売り込みや展覧会、イベントなど、それまで続けてきた活動が少しずつ実を結び始めていて、イラストの仕事は少しずつ増えていた。
引っ越してからは、イラストの仕事だけでなんとか生活ができるようになった。と言っても、仕事の量はまだまだ全然少なかったので、時間がめちゃくちゃあった。時間があるので毎日のように図書館に通い、本をたくさん読んだ。特に児童文学にハマっていた。今の絵本作家に繋がっているのは、きっとあの頃の経験なのかもしれない。
ジョギングを2時間くらい走ったり夏の間は毎日のように市民プールに行って、1時間くらい(2キロほど)泳ぐみたいなことをしていた。
人生で1番健康的な生活をしていた頃かもしれないw
のんびりしているようで、ただただのんびりしていたわけではなく。
東京に来てからも、この人と一緒に仕事がしたいと思うデザイナーさんやクリエイティブディレクターさんを探しては、ちょこちょこ売り込みに行っていた。
MDNデザイナーズファイルというデザイナー年鑑を見て、連絡先を調べて、アポをとって、オリジナルのイラストやお仕事のファイル見せに行く。
そういうことを繰り返して、少しずつ、本当に少しずつ依頼をもらえるようになっていった。
この頃に売り込みに行ったデザイナーさんやクリエイティブディレクターさんたちとは、今でも一緒にお仕事をしている人が多い。
1つ仕事をすると、それを見た人が次の仕事をくれる。その仕事を見た人が、また次の仕事を依頼してくれる。1つ1つの仕事が次に繋がっていく。そんな感じだった。
絵の仕事をもらえるのが嬉しくて、楽しくてしょうがなかった。
どうすれば良い絵が描けるようになるのか、どうすればもっと喜んでもらえるのか。そのことをずっと考えながら仕事をしていた。
絵を描いて生活がしたい。そう思っていた目標に向かって無我夢中で描き続けて動き続けていたら、いつの間にかその目標を達成していた。
そんな感覚だった。
好きなことをして、好きな人と一緒にいられる。なんて幸せなんだ、なんてラッキーなんだと思っていたし、今もそう思っている。
そして、このタイミングでもう1つ嬉しいことがあった。
それはまた次回。
