お洒落ハウツー界が、なぜか茶色を嫌う件について
『デキ男なビジネスマンはなぜか茶色を着ない』という本がある。
お洒落ハウツー界では、ときどきなぜか「茶色」が悪者にされる。
どうやら茶色は定期的に粛清される色らしい。
そして今回、その矛先は革靴に向けられた。
【30~50代】おじさんが買ってはいけないNG革靴6選!おすすめの選び方、大人の正解コーデまで完全解説!
最近、おじさん向けのファッション動画の作成に精を出しているまとめ | CTHYさんの一本だ。

動画では5選になっているけどタイトルは6選だ。1選どこに消えたんだよ(笑)
選ばれし5つの靴は下記の通り。
①明るいトーンの革靴
②ヒールが高すぎる靴
③合皮の革靴
④クロコ、ハラコなどの変わった素材
⑤中古の革靴
すべてに突っ込みを入れるとキリがないので、今回は最も「お洒落ハウツー界の闇」が凝縮されている①に絞りたい。
「おじさんが買ってはいけないNG革靴」と煽っているから、それ相応の反発が来るのはご本人も織り込み済みだろう。
では、まずこれね。
「ファッション初心者のおじさん世代であればブラックから始めて着こなしに慣れてきた後にダークブラウンにチャレンジする」
就活で黒革靴を買い、社会人になって20年以上履いてきたおじさんに向かって、「まずは黒の本革から始めましょう」と言われた瞬間、思ったよね。私って、まだ革靴デビュー前だったの!?(笑)
おじさんは社会人になってから最低でも10~20年、冠婚葬祭、営業、通勤で黒革靴を履き続けてきた人が多い。なのに、まだ「まずは黒から」って言われるのは、さすがに面白すぎる。
「黒の革靴」はおじさんが新たにチャレンジする対象ではなく、すでに一番履き慣れているアイテムだよね。
そもそも、「おじさん世代=ファッション初心者」という前提そのものがおかしい。
「初心者」というのは本来、経験年数が浅い、選択肢や基準を知らない、失敗の絶対数が少ないという状態を指す言葉のはず。
しかしおじさん世代は、革靴を履いてきた年数は圧倒的に長い(=経験値は高い)。ただし「ファッションとしてコーディネートする」意識・情報のアップデートが止まっているという状態だよね?
これは「初心者」ではなく、「経験はあるが情報が止まっている(アップデート不足)」という全く別の状態。
若者世代の初心者(そもそも革靴を数回しか履いたことがない)と、おじさん世代の「センスのアップデート不足」を同じ「初心者」という言葉でまとめてしまうのは、おじさんのキャリアが死んでしまう。おじさん、また新人研修始まっちゃう?(笑)
で、本題の茶色に入ろう。
明るいトーンの革靴としてNG扱いされていたのが、ライトブラウン・ベージュの革靴だ。その理屈が下記の通り。
1.色数が増えると難易度が上がる
足元は本来「コーディネート全体の印象を整える役割」を担う部分。明るい色は「軽さ・カジュアルさ」が強く出る色のため、それを取り入れるとコーデ全体の色数が増えてしまう。色数が増えるほどファッションとして成立させる難易度は上がる、という理屈(動画内では「赤・青・黄色・緑を全部使って組んでください、と言われたら難しいと直感的にわかるはず」という例え話で説明)。
2.「物として見た時」と「コーデとして見た時」は別問題
明るい色は革の質感・素材の良さが伝わりやすく、単体で見ると茶色の革靴の方が黒よりかっこよく見えやすい。しかしそれはあくまで単体で見た時の魅力であり、服と合わせる段階で難易度が跳ね上がる、と区別している。
動画は黒を「無彩色だから何にでも合う」という基準で持ち上げているので、比較対象を黒にした時点で、ほぼすべての色は相対的に「難易度が高い」という結論にしかならない。
でも、本当にそう?
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