【自己紹介】私はどうしてスタイリストになったのか
”スタイリスト”と聞くと、テレビや雑誌で衣装を選ぶ職業をイメージする方が多いかと思います。私は普段、”パーソナルスタイリスト”を名乗っていて、メディアへの露出があるかどうかは関係なく、いわゆる一般の方に服を選ぶお仕事をしています。

写真撮影の衣装や普段着のアップデート、婚活向けのコーディネートのご相談も承っています。
私がこの仕事を選んだ理由は、大きく3つです。
どこにいてもいくつになってもできる仕事がしたかった
できるだけ多くの人に「自分ごと」として届けられる価値に関わりたかった
人の装いを観察するのが好きだった
これらの理由はすべて、現在の私の服選びや仕事の考え方につながっています。
<どこにいてもいくつになってもできる仕事がしたかった>
現在は都内に暮らしていますが、生まれは九州です。大学進学を機に上京して、20代を東京で過ごし、その後、結婚を考えて鹿児島に転居したことが、この仕事をはじめるきっかけでした。
夫の仕事柄、数年以内にまた引っ越しがあることがわかっていましたし、その転勤についていきたいという気持ちがありました。(実際に、その後6年間で、鹿児島県内での引越し、札幌、現在の都内暮らしとなります。)また、そもそも旅行が好きで、場所にとらわれずに仕事ができたらいいな~、楽しそうだな~と漠然と思っていたところがありました。

同時に、自分で決断したこととはいえ結婚が目の前に迫っていたので、その後のライフステージの変化にもようやく少し意識が向くようになっていました。家族や知人など、自分の周囲の女性の影響もあり、いくつになっても仕事ができたら素敵だよなとふわっと思いつつ、じゃあ一生をかけてどういう仕事がしたいのか、学生時代の就活よりもずっと現実的に考えはじめたのです。そして考えたのが、「どこにいても続けられること」と「長く価値を届けられること」の両方を満たす仕事でした。
<できるだけ多くの人に自分ごととして届けられる価値に関わりたかった>
生まれは九州、と先ほどぼんやりと書きましたが、もっと詳しくいえば、最寄りの駅まで1時間半かかるような離島で生まれ育ちました。高校進学で実家を離れ、実家はどうやっても遠いのだから気にしなくていいとばかりに大学で東京に進学した私は、カルチャーショックをたくさん経験しました。同じ日本なのに。

そもそも人によって考えが異なるのは当然ですが、環境によって「価値がある」とされることがこんなにも違うのかという衝撃、発見がありました。ある場所では当たり前のことが、別の場所では全く当たり前ではない。地方と都市部でも、世代によっても、価値観は大きく異なります。そして、環境によって価値観が違うのなら、逆に「環境が変わっても必要とされるもの」は何だろうと考えるようになりました。
田舎にいても都会にいても、子どもでも大人でも、多くの人にとって価値があると感じられることは何なのか。それぞれの人が、身近な問題として、自分ごととして考えられて、語れることがあるものは何なのか。学生時代から、なんとなくそんな考えを持って、学んだり、選んだりを繰り返していました。
そして、自分で何か仕事をはじめるとなったときにも、この基準がずっと頭の中にありました。そこで一つ出てきたのが、「衣食住」というド定番、ド直球の、誰にとっても必要なものに関わる仕事がしたいという思いでした。流行やライフスタイルは変わっても、人は食べて、暮らして、身なりを整えながら生きていきます。そして、その「衣食住」の中で私が最も興味を持ったのが「装い」でした。
<人の装いを観察するのが好きだった>
そんな中で、どうしてスタイリストになることを選んだのか。ここまで語ってきてなんやねんという感じはありますが、もともと服を選ぶことが好きだったということが大きいです。
自分の服を選ぶのも好きですが、自分以外の誰かに服を選ぶことが本当に楽しくてたまりません。また、普段から、その人はどうしてその服を選んだのか、その結果どういう印象になっているのか、というところにも興味をひかれて、ついつい考えを巡らせてしまうところがありました。

仕事や生活、好きなものや悩みを聞きながら、「この人には何が似合うだろう」と考える時間が好きです。その人のことを知って、考えて、似合いそうなものを提案する。試着室のカーテンを開けると明るい表情が見られる、納得して買ってもらえる、後日「褒められた~」のメッセージをもらえる。
「何を着るか」が人に与える影響はいろいろあると思いますが、それについてはまた別の記事でゆっくり書いてみたいと思います。ただ、こうやっていろんな人に、服選びと、大袈裟ですがその先の人生を楽しんでもらいたいという思いから、パーソナルスタイリストを選んで仕事にしています。
まだお会いしたことのない方にお伝えしたいことですが、私は決してキラキラしているタイプではありません。この記事をここまで読んでいただいておわかりいただけたかもしれませんが、どちらかというとオタク気質で、たまに自分でも面倒くさくなるくらい考え事をしています。
人はなぜその服を選ぶのか。
服は人にどんな影響を与えるのか。
人は何を見て「似合う」と感じるのか。
そんなことを、ずっと考え続けています。
そんなぐるぐる考え続けるスタイリストの頭の中を、noteでは書いていこうと思います。服そのものも好きですが、それ以上に「人がなぜその服を選ぶのか」を考えることが好きです。診断やスタイリングの話だけではなく、人と服の関係について考えたことを書いていきます。
気になる方は、お付き合いいただけますと幸いです。
