『信じることから、育成ははじまる』
育成者にとって一番大切なことは何か・・・
長年、現場で多くの人と向き合い続け、行き着いた答えが二つある。
ひとつは
「相手の可能性を何があっても信じ抜くこと」。
そしてもうひとつは
「育成者自身が楽しむこと」だ。
教育担当として新しい提案をしたとき、
現場から「彼らには無理だ」と返ってくることがあった。
けれど、それは相手の能力の問題ではなく、教える側の「思い込み」かもしれない。
表面的な課題だけで諦めてしまうのは、あまりにもったいないことだ。
勝手な思い込みを捨て、丁寧に対話を重ねて相手を知ろうとすれば、
課題の「本当の原因(真因)」が見えてくる。
かつて誰からも匙を投げられたメンバーを担当した際も、
徹底して対話を重ねた。
すると、
周囲が思い込んでいたものとは全く違う真因が見えてきたのだ。
彼女の能力の問題ではなかった。
真因に応じた伝え方へと関わり方を工夫し、
彼女の可能性を信じ抜いた結果、彼女は大きく変化し、今やトップの成績を修めて輝いている。
そしてもう一つ、大切なのが「育成者自身が楽しむこと」だ。
かつての私は「仕事とは、成果が出て初めて楽しくなる」と考え、
いつも理想のリーダー像を目指して肩に力が入っていた。
しかし「何よりまずリーダー自身が楽しむことだ」という言葉に出会い、
半信半疑で自分が楽しむことを最優先にしてみたのだ。
すると、驚くような変化が起きた。
教える側の私が楽しんでいると、受講生たちの目が輝き出し、
互いを助け合い、誇りを持って成長しようとするプラスの空間が
生まれていったのだ。
そしてこれは、対象者が変わっても、同じような変化が何度も起きていったのだ。
関わる側の「楽しむ姿勢」こそが、
相手の可能性を開花させるきっかけだった。
「無理だ」と諦めるのは簡単だ。
けれど、相手の可能性をどこまでも信じ抜き、真因を見つけ向き合い、
共に変わっていく時間を楽しむこと・・・
それこそが、
人の可能性をどこまでも花開かせる確かな土台なのだと思う。

