人手不足なのに、なぜ求人に応募が来ないのか|採用できない会社に共通する5つの原因
「人が足りない。」
「求人を出しているのに応募が来ない。」
北九州の企業を訪問していると、こうした相談を受ける機会が増えました。
製造業
物流業
建設業
介護やサービス業
多くの業界が人手不足に悩んでいます。
一方で、求職者からは、
「働きたい仕事が見つからない」
「応募したい会社がない」
という声も聞きます。
企業は人を探している。
求職者も仕事を探している。
それなのに、なぜ両者は出会えないのでしょうか。
私は平成23年に株式会社イコールを設立し、人材派遣事業を始めて8年以上になります。
北九州の採用現場を見てきた中で感じるのは、単純に「働く人がいない」だけではないということです。
応募が来ない会社には、いくつかの共通点があります。
人手不足と応募不足は、同じ問題ではない
人手不足とは、企業が必要とする人数を確保できていない状態です。
しかし、応募が来ない理由は一つではありません。
地域全体の働き手が減っている
他社と比べて条件が弱い
求人情報が見つけてもらえていない
仕事内容が伝わっていない
会社の雰囲気が見えない
応募後の対応が遅い
さまざまな要因が重なっています。
そのため、
「人手不足だから仕方がない」
で終わらせると、採用は改善しません。
人口や景気はすぐには変えられませんが、自社の求人や採用方法は変えられます。
原因1 求人票が会社目線になっている
求人票を見ると、
「やる気のある方歓迎」
「明るく元気な方」
「幅広い業務を担当していただきます」
といった表現が並んでいることがあります。
企業側には意味が分かっていても、求職者には具体的な仕事が見えません。
例えば、「倉庫内作業」だけでは不十分です。
何を扱うのか。
重量物はあるのか。
ハンディ端末を使うのか。
一人で進めるのか。
チーム作業なのか。
冷暖房はあるのか。
1日の作業量はどのくらいか。
ここまで書いて初めて、求職者は自分に合う仕事か判断できます。
求人票は、企業が書きたいことを書く資料ではありません。
求職者が応募を判断するための資料です。
原因2 条件が地域相場と合っていない
給与だけで仕事を選ぶわけではありません。
ただし、周辺企業と比べて時給や休日条件が明らかに弱ければ、応募は集まりにくくなります。
特に求職者は、
給与
年間休日
残業時間
交通費
昇給
正社員登用
通勤距離
これらを複数の求人で比較しています。
企業側が「昔からこの条件で採用している」と考えていても、採用市場は変化しています。
以前は応募が来た条件でも、現在は選ばれないことがあります。
採用できない場合は、感覚ではなく、同じ地域・同じ職種の求人と比較する必要があります。
原因3 会社の情報が少なすぎる
今の求職者は、求人票を見た後に会社名を検索します。
ホームページ
Googleの口コミ
TikTok
YouTube
そこで情報が何も見つからなければ、不安になります。
特に中小企業の場合、会社名だけでは仕事内容や職場の雰囲気を想像できません。
実際の職場写真
社員の声
1日の仕事の流れ
教育担当者
会社が大切にしていること。
こうした情報があるだけで安心感は大きく変わります。
応募が来ない会社は、魅力がないのではありません。
魅力が見えない状態になっていることが多いのです。
原因4 応募後の連絡が遅い
採用では、求人を掲載した後の対応も重要です。
応募者は、一社だけに応募しているとは限りません。
複数の求人を比較しながら動いています。
そのため、応募から二日、三日と連絡がなければ、先に対応した会社へ気持ちが移ります。
応募があったら早めに連絡する。
電話がつながらなければSMSを送る。
面談可能な時間帯を複数示す。
見学までの流れを分かりやすく伝える。
こうした対応の速さが、採用結果を左右します。
求人内容を改善して応募数を増やしても、対応が遅ければ採用にはつながりません。
原因5 求職者から選ばれる準備ができていない
以前は、企業が応募者を選ぶという考え方が中心でした。
現在も選考は必要です。
しかし、人手不足の業界では、企業も求職者から選ばれています。
面接担当者の態度
会社見学の説明
現場の雰囲気
社員の挨拶
質問への回答
これらを応募者は見ています。
求人には「未経験歓迎」と書いていても、面接で経験不足を強く指摘する。
見学へ行っても誰も挨拶をしない。
仕事内容について質問しても曖昧な回答しかない。
これでは、応募者は辞退します。
採用できない原因は、応募数だけではありません。
応募後の体験にもあります。
高い給料を出せない会社は、何を伝えるべきか
中小企業の経営者から、
「大手企業ほど給与を出せない」
と言われることがあります。
それは現実的な問題です。
しかし、給与以外にも伝えられる価値があります。
転勤がない
自宅から近い
残業が少ない
休みを相談しやすい
経営者との距離が近い
未経験から仕事を学べる
資格取得を会社が支援する
若いうちから仕事を任せてもらえる
これらも求職者にとって重要な条件です。
ただし、会社の中で当たり前になっていると、求人票に書かれていないことがあります。
採用支援では、求人を作る前に、自社の魅力を整理することが必要です。
応募数より、採用までの流れを見る
採用活動を改善するには、「応募が少ない」という感覚だけでは足りません。
どこで人が離れているのかを確認する必要があります。
求人が見られていない。
閲覧されても応募されない。
応募はあるが連絡がつかない。
面談後に辞退される。
職場見学後に断られる。
入社してもすぐ辞める。
それぞれ原因が違います。
求人の閲覧数が少ないなら、掲載方法やタイトルの改善が必要です。
閲覧されても応募がないなら、条件や仕事内容の見直しが必要です。
見学後の辞退が多いなら、求人情報と現場にギャップがある可能性があります。
採用は一つの数字ではなく、工程ごとに見ることが重要です。
北九州企業に必要なのは「採用マーケティング」
これからの採用は、求人を一度出して待つだけでは難しくなります。
自社を知ってもらう。
仕事を理解してもらう。
他社との違いを伝える。
応募前の不安を減らす。
応募後に素早く対応する。
入社後も定着を支援する。
ここまで含めて採用活動です。
つまり、採用は人事業務だけではなく、経営とマーケティングの課題になっています。
北九州には、技術力の高い会社や社員を大切にしている会社が数多くあります。
しかし、知られていなければ採用にはつながりません。
これからは、良い会社であるだけでなく、良さを伝えられる会社が選ばれます。
まとめ|人手不足だからこそ、採用方法を変える
人手不足なのに求人へ応募が来ない理由は、働く人が減っているからだけではありません。
求人票が具体的でない。
条件が市場と合っていない。
会社の情報が少ない。
応募後の連絡が遅い。
求職者を受け入れる準備ができていない。
こうした問題が重なっています。
採用市場が変わったのであれば、企業側も採用方法を変えなければなりません。
求人票を改善する。
写真や動画で職場を伝える。
地域の相場と条件を比較する。
応募者へ早く連絡する。
職場見学や面接の対応を見直す。
一つずつ改善することで、採用結果は変えられます。
人手不足を理由に諦めるのではなく、自社が変えられる部分を見つける。
それが、採用難の時代に企業が最初に取り組むべきことだと考えています。
株式会社イコール
北九州を中心に、人材派遣・採用支援・求人改善・定着支援を行っています。
求人を出しても応募が来ない企業に対し、仕事内容や条件の整理、求人票の改善、採用導線の見直しを支援しています。
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