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【工場勤務で学んだこと】わかりやすいが正義

ときどき難しいことを並べ立てて,わからない方が悪いんだという人がいますよね.

確かにそれだけ頭のいい人に言わせればそうなのかもしれません.

しかし,工場のようないろんん人が働く場所でこの論理が使えるのは相当の地位がある人だけです.

若手でも意見を通したり,チームのメンバーに仕事をお願いするときに難しい表現を使うことはご法度だと考えています.

ということで,今回はタイトルの通りわかりやすさがどれほどの効果を持つのかを考えていきたいと思います.

人を動かすのはわかりやすさ

人間は思っているほど頭が良くないと思います.どんなに頭のいい人でも自分の思っていることを一瞬で理解できる人は少ないです.

これは私が頭がいいといっているわけではなくて,他人の認知を一瞬でトレース(自分に取り込むことが)できるほどの人はいないという意味です.
恐らく多くの人が感じたことがあるでしょう.どうしてこの人は自分のことをわかってくれないのだろう?と.

これは相手の能力の問題ではなくてコミュニケーションの問題だと思います.つまり自分が数週間,または数か月考えてひねり出した考えを理解してもらうためにはこちら側も工夫が必要です.

自分のやりたいことを通そうと思えば,当然他人に理解してもらい動いてもらわなければなりません.

そのためにも複雑性や難しさを取り除き,なるべくシンプルな本質だけを届けることに注力するしかないのです.

あんなことも考えた,こんなことも考えたという自分の思考の履歴を理解してほしくても,初手でそれを話すのは悪手だと考えます.

思考の流れほど説明が複雑になるものはありません.昨夜見た夢を話すぐらい支離滅裂なことになってしまいます.

言葉で説明してもわかりにくいならば図示したりイラストにしたりして,視覚的にわかりやすく表現してきました.企業の大人がパワポを好むのはそういう点があるのだと思います.つまり,短い文章とわかりやすいイラストによって表現することは人の認知に刺さりやすいのでしょうね.

忙しい人たちは多くの場合,長文のメールすら読みません.このような背景からもなるべくどころか極端に短くわかりやすく説明しなければなりません.
当然短くすれば説明ができないので,誤解を与えないような表現を適切に選ぶ必要があります.特に工場の人たちは,日々の生産に追われており,ゆっくりメールを眺めているような余裕はありませんからね.

では,具体的にどうやってわかりやすさを担保すればいいのかとなりますよね.これはいくつか方法があると考えています.

キャッチーなフレーズ

私が働いているJTC(Japanese Traditional Company)を例に見れば,キャッチーなフレーズほど人の目を引き物はありません.最近だとAI,DX,などですね.

こういうパワーワードは虚構に感じるという方も多いのではないでしょうか.私もその一人です.しかし,なんだかよくわからない技術や理論の名前を並べ立てられるよりもメディアが散々こすっているパワーワードの方が多くの人の注目を得られます.

もし生成AIの基盤技術であるLLMという単語を使っても多くの人は,何それ聞いたことないんだけど…となってその日の帰宅時には忘れてしまいます.しかし,AIといえば,うちの会社もAIとかやろうとしているのねと誰もが理解しますし,おそらく次の日も何となく記憶に残っているでしょう.

虚構に感じるキャッチーなフレーズやパワーワードは多くの人を動かします.私がかつて活動していた工場のDXプロジェクトでは,このようなキャッチーなワードを多用していましたが,これも工場長があえてDXという言葉を使っているといっていました.難しく理解してもらえないことよりもシンプルでわかりやすことの方が重要な一例だなと感じていました.

パワポ

先ほども例として挙げましたが,やはり工場の人たちはパワポが好きです.ワードの文章よりも図と短い単語が並んだパワポを好みます.多分ワードの文章は読みません…やはりパワポはわかりやすいんでしょうかね.

ということで,どうしても説明したいことがあれば,パワポにしてメールに添付するのが良いでしょう.

これだから,コンサルはどうしてもパワポ資料を作る必要があって,パワポ職人とかやじられているんでしょうか.

なぜ,パワポが好まれるのでしょうか?これは私の仮説にすぎませんが,おそらく最も少ない時間で情報を獲得できるという意味で優れたツールなのではないでしょうか?

ワードであれば精緻に文章を書いてあるの読めば理解できるかもしれませんが,偉い人はたいてい忙しいです.丸一日ミーティングが入っている人もたくさんいます.

1分1秒も惜しい中でA4の報告書1枚読むのももったいないのです.それに対して,パワポであれば1スライド1メッセージなのでタイトルを読めばメッセージがつかめるし,詳細が知りたければスライドの中身を見れば良いと判断できます.

おそらくワードでも正しく見出しを付けて体裁を整えて,テクニカルライティングを駆使すればできないことはないはずです.

しかし,日本人の大多数が日常的にテクニカルライティングをしていないですし,見出しをしっかりつけてわかりやすいフォームに落とし込むことができません.結果的にパワポというフォーマットが最も簡単にメッセージを伝えられるのではないでしょうか.

構造化された文章

どうしても文章で説明しなければならないこともあります.例えば議事録をとるときなんて言うのは文章になりますよね.

そんなときも工場の人たちはきれいに段落を切った文章を作っても読んでくれません.なるべく箇条書きなどで視覚的にわかりやすく構造化された文章を好みます.

パラグラフリーディングなんてことを考える人はわずかですからね.というか,パラグラフライティングをする人がいないのでそもそもパラグラフリーディングしようとはなりません.

結果的に誰でも簡単に書けて,簡単に読める,見出し,箇条書きを多用して構造化された文章を作ることが求められます.

最近ではAIに命令することを考えてマークダウン形式を利用する人も多くなってきたかもしれませんね.

最後に

今回は工場で人を動かすためのわかりやすさについて書いてみました.

私もまだまだわかりやすい説明には不十分でもっとスキルを磨かないといけないなと感じています.

工場でなくても,社会生活どこへ行ってもわかりやすく説明できることは重要になってくると思います.ましてや年次が上がっていけばいくほど,説明の機会が与えられますからね.

そんなわかりやすさを極めるためにもこのnoteの場を活用したいと思います.

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