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マネジメントパック|型+なぜ(3本+番外編1本)——「言わない技術」で部下の判断力を育てる

この記事は「今すぐ口に出す型」と「なぜその型なのか」のセットです。

入っている型は3本+番外編1本。

① 部下がミスをしたとき、詰めるのではなく状況を聞く
② 部下・後輩の評価は、パートごとに本人に考えさせる
④ 「私はこういう人間なんで」を、否定せずにほどく
【番外編】否定しない7ステップ

上司・教室長・管理職・後輩指導層のための、
「言わない技術」で部下の判断力を育てるパックです。

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■ このパックの構成について

先に、前提を2つだけ伝えておきたい。

【前提1:マネジメントは、性格ではなく技術】

「私は厳しく育てられてきたから、部下にもそうしてしまう」
「うちのチームは体育会系だから、詰めるのが当たり前」

そう思っている管理職は多い。

そうではない。

マネジメントも、他の技術と同じで、型を知って、繰り返すことで身についていく。
最初はぎこちなくていい。台本通りで構わない。

このパックは、その最初の型を渡すためのものだ。

【前提2:「型」だけでは、いずれ壊れる】

型(セリフ)だけを暗記しても、実際の現場では通用しないことがある。
部下の反応は毎回同じではないし、台本通りに進まない日も必ず来る。

そのときに効いてくるのが「なぜ」の部分だ。

なぜその言葉を選ぶのか、なぜその順番なのかがわかっていれば、
台本から外れた場面でも、自分の言葉で応用できるようになる。

型は「今日、今すぐ使えるもの」。
なぜは「これから先、自分で作れるようになるためのもの」。

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■ このパックが向いている人

・部下・後輩を持つ管理職、教室長、店長、リーダー
・クレーム対応・トラブル対応の一次窓口を任せている上司
・若手の育成・OJTを担当している人
・「部下が指示待ちになりがちで困っている」と感じている人
・詰めるマネジメントから抜け出したいが、方法がわからない人

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■ 先に伝えておきたいこと

このパックの型は、ふだん現場で私が実際に使っているものです。
セリフをそのまま並べているので、そのまま口に出してもらって構いません。

ただ、トークスクリプトは「トレーニング」の入口です。
台本通りに一度使えたら、次はその「なぜ」を理解する。
理由がわかれば、台本から外れた場面でも自分の言葉で応用できます。

実際に使っていくと、この型どおりにいかない「例外」も必ず出てきます。
うまくいった/引っかかった一言をメモしておくと、
その例外に気づくヒントになります。

もし、うまくいかない例外に当たったときは、
質問箱などで聞いてもらえれば、できる範囲で答えます。

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【型①】部下がミスをしたとき、詰めるのではなく状況を聞く

■ トークスクリプト

場面:部下(教室長)がクレーム対応の途中で本部の自分に電話をかけてきた。生徒が授業中90分間こっそりYouTubeを見ていて、通信量が1GB飛んだことが保護者から発覚。「責任者を出せ」と言われて、教室長では収まらず自分に上がってきた。

部下:「大変申し訳ございません。実はこういう事情で、垣村さんから保護者様にお電話いただきたく……」

言わない:「なんでそんなことになったの?」
言わない:「教室長として管理できてなかったってこと?」

言う:

「わかった。今回、私が対応するということで進めるね。
ただ、電話する前に、あなたが見ていた状況を一旦教えてもらえる?
ありのままの状態を伝えて、できることとできないことを保護者に納得してもらう形になるから、
先に事実の共有をお願いしたい。」

部下:「はい。生徒本人は問題は解けていました。解説の途中で片方だけイヤホンをして机の中で動画を見ていたようで、決定的瞬間は見えていなかったのですが、演習の答え合わせと解き方は合っていて、授業の形としては成立していました……」

言わない:「それでも90分見られてたのはマズいよね」

言う:

「わかった。じゃあその内容で保護者に説明する。
次回同じ単元をやるか、返金処理にするかは、次回の授業を受けてから判断してもらう形で提案する。それでいい?」

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電話対応が終わったあと、部下からの二次対応の場面。

部下:「収まりました。本当に申し訳ないです。もっと私が見ていれば、進捗を把握していれば……塾の人間としてありえないことをしてしまいました」

言わない:「そうだね、次はないよ」(反省している相手にさらに反省させても意味がない)
言わない:「まあ気にするな」(軽く流すのも違う)

言う:

「わかった。あなたはもう十分反省しているし、原因も自分で講師と向き合って把握しているから、そこはもう繰り返さなくていい。
一つだけ聞かせて。今度、再発防止としてどういうことが考えられそう?」

部下:「携帯を取り上げるとか、ルール化するのはどうかと思っています」

言う:

「ルールをしくのも一つの手ではある。ただ、塾は勉強しに来る場所だから、まずその子がなぜYouTubeを見たのかを聞いてみるのはどう?
本人に心当たりがあれば出てくるかもしれないし、親御さんから説教もあっただろうから、追い打ちにはしないでいい。
ただ、塾側の管理者として『どうしてたの?』は聞いておいたほうがいい。
今までずっとちゃんとやれていたところで、たまたま今回の管理体制が突破されたということでもあるから、
突破される前に親御さんに説明できる体制を作れれば、それが一番いい。
再発防止の中身は、あなたのチームで話し合って決めてもらえる?」

■ 文言まとめ

「あなたが見ていた状況を一旦教えてもらえる?」
「今度、再発防止としてどういうことが考えられそう?」
「突破される前に親御さんに説明できる体制を作れれば、それが一番いい」

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■ 【なぜ①|詰問ではなく事実収集で入る】

管理職が部下のミスに対して最初にやるべきは、詰問ではなく「事実の収集」だ。

これは甘やかしではない。順番の問題だ。

部下がクレームや失敗を上に上げてきた時点で、部下はすでに何らかの反省と焦りを抱えている。そこに「なんで?」「どういうつもり?」で入れば、部下の頭の中では「怒られないためにどう答えるか」が優先される。事実は歪んで報告され、対応策の精度が落ちる。

「あなたが見ていた状況を一旦教えてもらえる?」は、部下を責めず、事実を掬い上げるための入口の言葉だ。

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もう一つ大事なのは、「反省している相手にさらに反省させない」、という原則だ。

「もっと私が見ていれば」と自分から言っている部下に、「そうだね、次はないよ」を重ねる管理職は少なくない。だが、これは効果がないどころか、部下の主体性を削ぐ。

反省の段階を通り過ぎた部下に対しては、視点を「原因の追及」から「再発防止の設計」に切り替える。「今度、どういうことが考えられそう?」は、その切り替えの合図になる言葉だ。

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部下が出してきた案(このケースなら「ルール化」)に対しても、いきなり否定しない。「一つの手ではある」で受けたうえで、「塾は勉強しに来る場所」という組織の前提を静かに置く。そのうえで、より本質的な対処(生徒本人への聞き取り)を提案する。決定権は部下に返す。

これが「部下の主体性を削がずに、判断の質だけを上げる」対話の型だ。

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■ 失敗しやすい分岐

・詰問から入る
→部下が事実ではなく防御を組み立て始める

・反省している相手にさらに反省を上乗せする
→部下の主体性を削ぐ、次から報告が遅れる

・再発防止策を上から与える
→部下が「言われたことをやる係」になる

・報告のあった部下だけを責めて、その下の講師を見ない
→組織のマネジメントレイヤーが機能しなくなる

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■ 使う場面

・部下がクレーム・トラブルを上に上げてきたとき
・部下がすでに反省の姿勢を見せているとき
・再発防止を「組織の学び」として定着させたいとき

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■ ここから先について

型①は、部下のミス・クレーム対応という「守り」の局面で使う型でした。

ただ、部下育成の現場はクレーム対応だけではありません。
日常的なフィードバック面談、
「私はこういう人間なんで」と固まってしまう部下との対話、
愚痴や不満を持ってきた後輩を送り出す場面——
むしろ、こちらのほうが頻度は高い。

ここから先、以下の3本を収録しています。

・型②|フィードバック面談で、パートごとに本人の言葉を引き出す型
・型④|自己ラベルを固定化する部下を、否定せずにほどく型
・番外編|愚痴・不満を受けたときの、否定しない7ステップ

型①だけでも現場で十分に使える内容ですが、
上記3本を合わせて手元に置くことで、
「言わない技術」全体の解像度が一段上がります。

有料部分は、そのまま口に出せるトークスクリプトと、
なぜその言葉・その順番なのかの解説で構成しています。

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