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相鉄。

相鉄 2019.6.27

 先日、仕事先に向かうのに相鉄に乗った。乗るのは何年ぶり、いや、何十年ぶりだろうか。しかし、そんなでも、乗れば決まって彼を思い出す。そう彼、イハヤ(仮)を、である。

 その日、私は明け方まで横浜駅近くで飲んでいた。いわゆる、公演後の打ち上げというやつだ。当時、私は24歳で「こちらKGB」というカワシマ氏(仮)が主宰している劇団に所属していた。ひょんなことから、大学を卒業したイハヤ(仮)も参加していて、彼の初舞台にもなっていた公演だった。

 記憶がほとんどないので、余程酩酊状態だったのであろう。相鉄海老名行きの始発に乗りこんだことをかすかに覚えているくらいだ。座るやいなや、夢の世界に引き込まれた。ふと気付くとズボンのポケットから携帯電話が鳴っている。寝ぼけ眼でそれをとる。「イハヤ(仮)だけど、土谷、今何処にいる?」何処も何もないだろう、私は家に帰るため電車に乗っていて、まもなく海老名駅に着こうとしてい・・・る・・・、あれ?アナウンスが平沼橋とか言っている。平沼橋駅と言えば、その先端から横浜駅を目視できるほどの距離だ。(*1)
 しまった・・・、往復している・・・。「なんで?どうしたの?」「実は横浜駅に来て欲しいんだ。」「不幸にももうすぐ横浜駅着くよ」「おお、よかった。じゃ降りたら、あそこの交番来て。待ってるよ。」ガチャ。あ!、一方的に切れた。寝起き、二日酔いのせいもあり、意味がさっぱり分からない。交番?分かることは、どうやらやはり不幸になりそうな先行き、ということだけである。
 私は指示された通りの交番に行った。そこでイハヤ(仮)は警察官に事情聴取されていた。聞くところによると、居酒屋で飲んでいて、トイレで寝てしまい、そのまま店が閉店になった。誰もいない店内から帰ろうとしたところ、セキュリティにひっかかった、ということらしい。そして、私は身元引受人らしい。やはり意味が分からない。さらに私に拇印を求めてくる。なんだか私が犯罪を犯したみたいだ。嫌がる私を警察官がなだめる。それを見てイハヤ(仮)が笑っている。腹立たしい。お前のせいだぞ。内心おもう。
 当時の私は煙草を吸っていたので、気分を落ち着かせるために、煙草を吸っていいか、警察官にたずねた。私に悪いと思っていたのだろう、二つ返事で、なおかつ自分の煙草を一本差し出して、どうぞ、と言ってくれた。私は遠慮なく頂くことにして、煙草に火をつけ、大きく吸って、吐いた。それを見ていたイハヤ(仮)が警察官に自分にもくれ、と言っている。そして、怒られていた。いい気味だ、と私は思い、また煙草を吸った。

 そこからどうなったかは覚えていない。

 相鉄に乗ると必ず思い出すのだ。イハヤ(仮)が怒られていたあの情景を。

(*1 ウィキペディア調べ)

追記 2024.7.29
 まず、若いなあ、の一言である。ニュースペーパー以前はとにかく若い。当たり前か。
 井隼さんは高校の同級生で私のエピソードにちょいちょいでる。大体「I」となってるのは彼である。
 そういえば、ここに出てきた「カワシマ」さんと、4月に偶然、再会した。来月、飲みに行こうと口約束しているが、実現の可能性はお互いの「その時の気持ち」次第である。
 話は変わるが、ここ最近、ずっーと毎夜楽しみにしていた「成瀬は天下を取りに行く」シリーズ」が、たぶん、今夜、読み終わる。寂しい。あまりの寂しさに続きを勝手に書きたくなるほどだ。(まだ読み終わってないくせに)
 しかし、全く京都大学のことも知らなければ、滋賀県のことも知らない。(おいおい、本気で書くつもりだったのかよ)
 しょうがない。読み返すか。(それな)
 いや、待て。そのまえにずっと読み途中の本がたくさんある。仕方がない。また本屋で人差し指の旅でもするか。(読めよ!読み途中のを)


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