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「詩」 こんな夜に

閉店間際の21時前
ドラッグストアのレジに並ぶ
高齢女性

こんな時間になぜ一人で
何を買わなければならなかったのか

どうしても今でなければ
ならなかったのか

曲がった背中で慎重に歩いて
慣れないセルフレジを怪訝そうに
操作して

店員さんと話している時は
楽しそう


でもその様子が

わたしにはとても

寂しいことに

思えてしまって


わたしには何もできない
その人を手伝うことも

同情など一番失礼なことだと
そうわかっていても

何を思い
どんな気持ちで
この店まで来たのか


これから
どうやって
帰るのか

夜の一人の買い物が
この人の
日常なのか

どうして
世の中は
こんな孤独を
許容するように
なってしまったのか


きゅっと胸が
苦しくなった

わたしには何もできない

わたしには何もできない

わたしには何もできない


わたしもひとり
店を後にした





もしこの詩がいいな、と思えたらマガジン”いのちの詩”もご覧ください。



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