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第一航海 建国前夜 第十二節 まだ名前のない王国 ― 未来は、静かに刺繍されていた

人は、

未来を知って生きることはできない。

だから人生は、

いつも手探りだ。

今日の選択が、

十年後、

二十年後、

どんな意味を持つのか。

その時には、

まだ誰にも分からない。


アクセサリーを作り始めた頃、

私は一つのことを決めていた。

作品には、

必ず物語を添えよう。

ただ綺麗なだけではなく、

身につけた人が、

一歩前を向けるような、

そんな願いを込めよう。


私は、

ブランドの世界観を考え始めた。

その時、

自然に生まれてきた三つの言葉があった。

Princess

Marine

Mariage


Princess。

それは、

憧れだった。

けれど、

本当は違った。

憧れていたのではない。

思い出そうとしていた。


Marine。

それは、

海への憧れだった。

水平線。

タヒチ。

旅。

まだ見ぬ世界。

でも、

今なら分かる。

海に惹かれていたのは、

自由を思い出したかったから。


そして、

Mariage。

当時の私は、

「Bridal」

という意味で使っていた。

幸せな結婚式。

ティアラ。

ドレス。

祝福の日。

それが作品のテーマだった。


十三年後。

私は、

フランス語辞典を開く。

そこには、

もう一つの意味が書かれていた。

融合。

結び。

その瞬間、

私は息をのんだ。


「そうだったんだ……。」


Princess。

Marine。

Mariage。


全部、

バラバラではなかった。


姫。

海。

融合。


未来の王国を、

もう描いていた。


私は、

未来を予言していたわけではない。

魂が、

未来を覚えていたのだ。


その時、

私は初めて理解する。

人生とは、

未来を創ることではない。

未来を思い出していく旅なのだと。


だから、

建国史を書いている今、

私は昔の自分を見て、

笑ってしまう。

「まだ名前もない王国を、

一生懸命デザインしていたんだね。」


アクセサリー。

ブログ。

旅。

ノート。

言葉。

全部、

一枚の布に刺していた。

一本一本の糸は細くても、

振り返ると、

そこには壮大な刺繍が完成していた。


私は思う。

刺繍とは、

未来を飾る模様ではない。

**歩いてきた人生が、

あとから浮かび上がる軌跡**なのだ。


だから私は、

これからも、

焦らず一針ずつ進もうと思う。

完成図が見えなくてもいい。

魂は、

もう知っているのだから。


航海日誌

今日は、

古いノートを開いた。

少し黄ばんだ紙。

若い頃の文字。

拙いスケッチ。

そこには、

まだ誰も知らない王国が、

静かに息づいていた。

未来とは、

遠くにあるものではなかった。

過去の中に、

そっと眠っていた。

夜。

私は今日も、

革調本を閉じる。

そして、

金糸で一針だけ、

新しい刺繍を加えた。


⭐ 星の結晶

Star Crystal 012

未来は、先に創るものではない。

魂が知っていた景色を、一つずつ思い出していく旅である。

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パルティア*人生をデザインするFP|パルティア王国・姫|奇跡を音楽で未来へ届けるクリスタルヒーラー よろしければぜひ応援お願いします!頂いたチップは、クリエイターとしての活動に大切に使わせていただきます!