発展途上国の動画を見てズレてる親子の会話【子育て奮闘シリーズ】
当時、小学5年生だった息子との会話を思い出した。
息子は漫画を読んでも片付けない。
テレビもつけっぱなし。
そんな息子だが、ある日見ていたテレビ番組では、思いもよらない発言をした。
番組は、アフリカで暮らす一人の女の子を紹介していた。
「貧しくて学校へ行けません。家の手伝いがあるからです」
うんうん。
よく聞く話だ。
続けてナレーション。
「この子は水を汲むために、3時間かけて水汲み場まで歩き、さらに3時間かけて家へ戻ります」
えっ! 効率わるくね?
さらに、
「1日の仕事のほとんどを、水汲みが占めています」
いや、待て。
水汲みだけで1日終わるの?
すると息子が真顔で言った。
「水汲み場の近くに引っ越したらええやん。」
うーむ。
いや、そういう問題でもない気がする。
すると息子が追い打ちをかける。
「なあ、お父さん。それが一番よくない?」
急にこっちへ振るな。
私は必死に考えた。
どう説明すれば、この子に伝わるんやろ。
そして、ようやく出てきた答えが──
「いや……水汲み場の近くは家賃が高いんちゃうか?」
……は?
俺は何を言ってるんや。
すると、横で洗い物をしていた嫁が、静かに一言。
「それもおかしくない?」
……。
たしかに。
どうすればあの子が幸せになれるのか、今でもよくわからない。
でも、一つだけ確かなことがある。
あの日、一番まともだったのは嫁だった。
……なんか悔しい。
うーむ。うーむ。
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