AI俳優が映画の主演になる時代。本当に人間の俳優は仕事を失うのか?
「AIが仕事を奪う。」
ここ数年、この言葉を聞かない日はないくらいです。
文章を書く。
絵を描く。
音楽を作る。
プログラムを書く。
気が付けばAIは、どんどん「人間の仕事」を覚えてきました。
そんな中で飛び込んできたのが、
「AI俳優が主演を務める長編映画を制作する」
というニュースです。
……
いやいや。
主演て(笑)。
脇役ちゃいます。
エキストラでもありません。
堂々の主演です。
俳優を目指してレッスンを受けている身としては、
「ついにそこまで来たか……」
という気持ちになりました。
AI俳優って、そもそも何なん?
今回話題になったのは、実在する人ではありません。
AIが生み出した架空の女性です。
SNSで活動し、まるで本物の芸能人のように振る舞っています。
そして今度は映画の主演。
制作会社からすると、魅力はたくさんあります。
出演料はいらない。
スケジュール調整も不要。
「すみません、風邪ひきました。」
もありません。
「撮影当日に寝坊しました。」
もありません。
「ちょっと役作りで悩んでまして……。」
もありません。
監督からしたら、
「こんな扱いやすい主演おる!?」
って思うでしょう(笑)。
しかも制作費は大幅に安くなる。
会社としては飛びつきたくなる気持ちも分かります。
でも、それで映画って面白くなるんやろか?
ここでワイは一つ疑問が浮かびました。
AIは確かに演技を真似できます。
泣く顔。
怒る顔。
笑う顔。
全部作れます。
でも、
「演じること」と「生きること」は同じなんやろか?
ということです。
ワイは演技レッスンを受ける中で、
先生から何度も言われることがあります。
「相手をちゃんと見て。」
「その場で感じて。」
「予定通りに演じない。」
芝居って、意外とハプニングだらけなんです。
相手の間が少し違う。
思わず笑ってしまう。
空気が変わる。
その瞬間に、自分の感情も変わる。
その「予定外」が、芝居の面白さだったりします。
AIは、それを再現できるでしょう。
でも、
「本当にその瞬間に感じた」のとは少し違う気がするんです。
じゃあ、人間の俳優はいらなくなる?
ワイが一番考えたのはここでした。
結論から言えば、
「俳優」という仕事はなくならない。
でも、
「どんな俳優でも生き残れる時代」ではなくなる。
そんな気がしています。
昔なら、
演技が上手い。
セリフがうまい。
滑舌がいい。
それだけでも武器になりました。
でもAIは、その辺りを猛烈な勢いで吸収していきます。
じゃあ何が残るのか。
ワイは、
「この人だから見たい」
という存在そのものだと思います。
例えば佐藤二朗さん。
あの間。
あの空気。
何を言い出すか分からない感じ。
あれを完全に再現できるAIが出てきたとしても、
私は多分、本物を見ます(笑)。
河合優実さんもそうです。
演技が自然というだけでは説明できない、
「あの人にしか出せない空気」
があります。
結局、人間が見たいのは技術だけじゃない。
その人が生きてきた人生や存在感まで含めて見ているんやと思います。
俳優だけの問題じゃない
実は、この話は俳優だけではありません。
会社員も。
診断士も。
ライターも。
イラストレーターも。
みんな同じです。
AIができることだけで勝負していたら、いずれ追い抜かれるでしょう。
だからこれから問われるのは、
「何ができるか」
ではなく、
「なぜあなたに頼みたいのか」
なんやと思います。
人柄。
考え方。
経験。
信頼。
こういうものは、一朝一夕では作れません。
AIは敵じゃない
記事では、AIが多くの俳優の演技を学習していることに対し、
「その俳優たちへ十分な対価が支払われていない」
という問題も取り上げられていました。
これは今後、大きな議論になるでしょう。
便利だから何でもOKではありません。
技術は進歩してほしい。
でも、その土台を作ってきた人への敬意も忘れてはいけない。
そんなルール作りは必要だと思います。
問題は、
「どう使うか」
なんですよね。
AI時代に生き残る俳優とは
今回の記事を読んで、一番考えさせられたのは、
「どんな俳優が最後まで残るんやろ?」
ということでした。
ワイは、
技術だけではなく、
その人自身に会いたい。
その人の芝居を見たい。
そう思わせる俳優だと思います。
AIは演技をコピーできても、
人生そのものはコピーできません。
失敗。
挫折。
恋愛。
悩み。
人との出会い。
そういう積み重ねが、人間の演技にはにじみ出ます。
だから、
AIがどれだけ進化しても、
最後に価値を持つのは「人間らしさ」なんじゃないかと思っています。
もちろん、未来は誰にも分かりません。
10年後には、AI俳優がアカデミー賞を受賞しているかもしれません。
授賞式で、
「受賞コメントをお願いします。」
と言われて、
「このたびはGPUと開発者の皆さまに感謝いたします。」
なんてスピーチを始める日が来るかもしれません(笑)。
でもワイは、その隣で緊張してセリフを噛んでしまう人間の俳優も、きっと応援していると思います。笑
