優秀な現場監督を育てることを、諦めた日。

優秀な現場監督を、どうやって育てるか。

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多くの建設会社の社長や工事部長が、
このテーマに頭を抱えています。

「今の若い奴は、指示待ちばかりで動けない」
「いくら教えても、現場での見落としやミスがなくならない」
「せっかく育てても、数年でスッと辞めてしまう」

そんな愚痴を、数え切れないほど聞いてきました。

かつて私も、同じ悩みを抱え、
「背中を見て覚えろ」と泥臭く指導していた時期があります。

でも、ある日、気がついたんです。

「あ、これ、人を育てようとするから失敗するんだな」と。

(笑)

冷たい意味で言っているのではありません。
むしろ逆です。

個人の「気合い」や「能力」に依存した現場管理は、
常に一発アウトの地雷を抱えているのと同じです。

若手監督が、経験不足から「まあ大丈夫だろう」と見過ごした一瞬。
それが数千万円のやり直し工事(手戻り)を引き起こしたり、
会社を一発で破滅させるような安全事故を引き金にします。

だから、私は「人の教育」を諦めました。

優秀な「人」を育てるのではなく、
誰が現場に立っても、ベテランと同じ防衛ラインを張れる『現場のOS(仕組み)』を会社に持たせる。

例えば、準備や山留、安全対策の「急所」だけを事前に言語化したチェックリストを、スマホでタップしていくだけで報告できるようにする。
そこに進捗のロックをかけ、チェックが抜けていれば次の工程に進めないようにする。

こうすることで、監督の「知らなかった」「忘れていた」という言い訳を、物理的に不可能にします。

社長が本当にやるべきは、現場監督を一人前に育てることではありません。
「普通の人」が、失敗せずに現場を回せる仕組みを整えることです。

教育というお祭りを一度諦めて、仕組み(OS)に任せる。
これこそが、人手不足の時代を勝ち抜く、最も優しくて、最も強力な戦略だと思うのです。

ではまた。

森本。

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