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世界のAIシェアを国別に並べてみたら、勝敗はほぼついていた

私は普段、仕事中はClaudeをメインで使用しており、たまにChatGPTを使用し、Geminiは全く使っていません。
BtoBマーケターやエンジニアなどビジネスではClaudeを使っている方が増えている一方で、学生やパパ・ママがプライベートでClaudeを使っているイメージは全くありません。
「チャッピー」というようなあだ名が付けられているChatGPTが一番使用率が高い気がしますが、ここで気になったことがあります。

「世界では、どのAIが人気で一番使われているのだろうか」と。

肌感ですが、たぶん日本もアメリカもイギリスもChatGPT優勢だと思います。しかし、正直、根拠となる数字は持っていませんでした。

仮に、GEO対策の優先順位を国ごとに変えるなら、この前提の精度は結構重要です。なので、実際の利用シェアを国別に集めてみました。

■国別のシェア

StatCounterが公開している2026年7月時点のAIチャットボットシェアです。今回は主要2社だけでなく、Claudeも含めた上位陣で並べています。

●日本
ChatGPT 66.4%
Gemini 18.79%
Copilot 9.3%
Claude 2.92%

●アメリカ
ChatGPT 65.02%
Gemini 12.72%
Copilot 8.99%
Claude 7.2%
Perplexity 5.97%

●イギリス
ChatGPT 70.86%
Gemini 11.09%
Copilot 8.15%
Claude 5.84%
Perplexity 4%

●オーストラリア
ChatGPT 69.91%
Copilot 9.4%
Gemini 9.37%
Perplexity 5.91%
Claude 5.41%

結果として、冒頭の肌感は当たっていました。
ChatGPTはどの国でも圧倒的な1位です。

一方でGeminiは、ホームである米国でも2位(12.72%)にとどまり、日本の2位(18.79%)よりも低い数字でした。検索エンジンでの強さと、チャットボットとしての強さは別の指標だということなのだと思います。

(出典:StatCounter Global Stats/各国別ページ https://gs.statcounter.com/ai-chatbot-market-share)

■Claudeは、どの国でも「わりと下の方」だった

並べていて気になったのが、Claudeの立ち位置です。
GEOや生成AIを扱う業界では話題に上がる頻度が高いのに、消費者向けの利用シェアで見ると、どの国でも2〜7%あたりに収まっていました。

一般消費者が、日常でClaudeを使っている想像はできないですもんね。

マーケティングをしていると「Claudeにどう引用されるか」も気になりますが、少なくとも今回のデータを見る限り、一般消費者の接点としてはChatGPT・Geminiに比べてまだ小さい、というのが実態でした。

■例外1:ロシアだけ、順位が入れ替わる

StatCounterが調査している主要国の中で、ChatGPTが1位ではない国が1つだけありました。それは、ロシアです。

●ロシア
Perplexity 48.07%
ChatGPT 39.72%
Gemini 8.52%

これは「ロシア人がPerplexityを好んで選んでいる」という話ではなく、OpenAI自身が2024年半ばにロシアからのアクセスを制限し、ロシア当局(Roskomnadzor)側も情報統制を敷いているためです。
GigaChat(Sberbank)やYandexGPTという国産AIも整備されていますが、それでも表に出る1位はPerplexityでした。

ちなみにAnthropicも2025年9月、ロシア・中国・イラン・北朝鮮を対象にClaudeへのアクセスを正式に禁止しており、ここはOpenAIと足並みを揃えた格好です。

(出典:moveo.ai「Countries where ChatGPT is banned in 2026」 https://moveo.ai/blog/countries-where-chatgpt-is-banned Malay Mail「Amazon-backed Anthropic says no to China, Russia, Iran, North Korea on Claude chatbot」 https://www.malaymail.com/news/tech-gadgets/2025/09/05/amazon-backed-anthropic-says-no-to-china-russia-iran-north-korea-on-claude-chatbot/190109)

■例外2:中国のデータは、額面通りに読めない

中国も、ChatGPTが政府によって正式にブロックされている国ですが、理由は「情報統制・デジタル主権・国内AI産業の保護」とされています。

中国は、AIに限らずXなどのSNSも規制を敷いているで有名ですね。
ところがStatCounterの中国データを見ると、

●中国
ChatGPT 70.36%
Gemini 16.14%
DeepSeek 8.14%
Claude 1.28%

と、禁止されているはずのChatGPTが堂々の1位で出てきます。
矛盾しているように見えますが、これはNBCニュースが報じている通り、
企業や開発者がVPN経由でChatGPTやClaudeにアクセスし続けているためのようです。
つまりこの数字は「中国国内で自由に使える」ことの証拠ではなく、「禁止されていてもVPNを使ってでもアクセスする層が一定数いる」ことの証拠、と読むのが妥当だと思います。

一般消費者レベルでは、Qwen(アリババ)、ERNIE(百度)、Doubao(バイトダンス)、DeepSeekといった国産AI群が主役です。
中国製AIモデルの世界シェアは、2025年11月時点で1年前の約1%から15%まで伸びており、DeepSeek単体でも世界シェア4%を持っています。

(出典:NBCニュース「ChatGPT and Claude are AI favorites in China despite bans」 https://www.nbcnews.com/tech/tech-news/china-ai-chatgpt-claude-rcna588652 byteiota「DeepSeek Drives Chinese AI to 15% Market Share」 https://byteiota.com/deepseek-drives-chinese-ai-to-15-market-share-us-loses-grip/)

ロシアと中国に共通するのは、「利用者が別のAIを選んでいる」のではなく、「本来アクセスできないはずのAIに、一部の層だけが回り道してアクセスしている」という構造です。

同じ「ChatGPT〇〇%」という表記でも、他の国とは意味がまったく違いますね。

■私の見解

ここまで並べてみて思ったのは、「国によって使うAIが違う」という前提の立て方自体が、少しずれていたということです。

差がついていたのは「AIの好み」ではなく、

①ChatGPTにそもそもアクセスできるか
②統計に出てくる数字が一般消費者の実態を表しているか
の2つでした。

ロシア・中国は①の話、そして中国のChatGPT数字とClaudeの立ち位置は②の話です。
特に②は見落としがちで、「業界内でよく話題になる」ことと「一般ユーザーの利用シェアが大きい」ことは、必ずしも一致しません。

これはGEO対策にそのまま関わる話だと思っています。
多くの国では、ChatGPT向けの対策をしておけば、事実上の主戦場を押さえたことになります。た
だし、規制で国産AIに置き換わっている国(中国・ロシアなど)、そして数字だけ見て過大評価しがちなプレイヤー(Claudeなど)については、それぞれ別の物差しで見る必要があります。

海外向けのGEO相談を受けるときは、「その国はどのAIが人気ですか」だけでなく、「その数字は、実際に誰が・どうやって使った結果ですか」まで確認したほうが、実務としては精度が上がるかもしれません。

このnoteでは、GEOやAI検索における疑問や気になったことを独自に調査してまとめていきます。



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