「園見学でわが子が笑わない…」そんなとき、子どもだけを見ないでください。後悔しない3歳までの園選び
園見学に行ったのに、わが子だけ笑わない。
先生に声をかけられても、ママの後ろに隠れたまま。
楽しそうに遊ぶ子どもたちの輪にも入ろうとしない。
そんな姿を見ると、
「集団生活についていけるのかな」
「ほかの子より、発達がゆっくりなのかも」
「私が外へ連れ出してこなかったせい?」
帰り道まで、胸の奥が重くなってしまいますよね。
でも、園見学という慣れない場所で笑わなかったことや、すぐに遊び始めなかったことだけで、発達が遅いという意味ではありません。
初めての場所で慎重になる子もいます。
知らない大人や大勢の子どもを、静かに観察している子もいます。
それなのに園見学では、なぜか「わが子が楽しそうか」ばかりを確認してしまいます。
一般的には、子どもが笑顔で過ごしている園は、よい園だと言われます。
けれど、ここにはひとつ見落とされやすいことがあります。
園見学で見るべき笑顔は、わが子の笑顔だけではありません。
見るべきなのは、園の中にある
「笑顔の三角形」です。
笑顔の三角形とは、
「子ども」
「先生」
「送迎している保護者」
この3者の表情を見ること。
なぜなら、園の本当の空気は、パンフレットに書かれた言葉よりも、そこにいる人たちの顔に表れやすいからです。
「知育に力を入れています」
「のびのび遊べます」
「個性を大切にしています」
どれも魅力的な言葉です。
けれど、お勉強系の園だから自由時間が少ないとは限りません。
学習活動を集中して行い、その後にたっぷり遊ぶ園もあります。
反対に、「自由にのびのび」と掲げていても、先生の関わりが少なく、一人遊びの時間が長くなっていることもあります。
大切なのは、「お勉強系か、のびのび系か」という看板ではありません。
その園の方針が、毎日の保育の中で本当に形になっているか。
そこを見る必要があります。
これは、化粧品選びと少し似ています。
パッケージに「うるおい」「透明感」「敏感肌用」と書かれていても、本当に自分の肌に合うかは、実際に使ったときの肌の状態を見なければ分かりません。
園の教育方針は、いわばパッケージです。
そして、その園が子どもや先生、保護者にどのような影響を与えているかが、実際のお化粧のノリ。
だからこそ、園見学では一部の元気な子だけでなく、できるだけ多くの子どもの表情を見てみてください。
無理に笑わされているのではなく、自然な表情が見られるか。
次に、先生の顔を見ます。
子どもに話しかけるとき、目線を合わせているか。
失敗した子や動きの遅い子に、焦った表情を向けていないか。
先生同士のやりとりに、張りつめた空気がないか。
そして、もうひとつ見てほしいのが、送迎に来ている保護者の表情です。
園の玄関で先生と話すお母さんたちが、どこか安心した顔をしているか。
それとも、いつも何かに追われるような硬い表情をしているか。
もちろん、たった一度の見学ですべては分かりません。
けれど、子ども、先生、保護者の3者に共通する空気は、その園の日常を知る大きな手がかりになります。
わが子が見学先で笑わなかったとき、
「この子は集団生活が苦手なのかもしれない」
と、すぐに子どもの中へ原因を探さなくて大丈夫です。
子どもは、その場に慣れるまで時間が必要だっただけかもしれません。
また、子どもは大人が思っている以上に、先生の声の調子や、その場の緊張感を敏感に受け取っています。
笑わないわが子を直そうとする前に、
「この子は今、何を感じ取っているのだろう」
と考えてみてください。
今日からできることは、とても簡単です。
次の園見学では、説明を聞く前に30秒だけ立ち止まってください。
そしてメモに、
「子どもの表情」
「先生の表情」
「保護者の表情」
この3つを一言ずつ書きます。
わが子がすぐに笑ったかどうかだけで、園との相性を決めなくて大丈夫。
3歳までの子どもに必要なのは、上手に集団へ入ることではありません。
その子が、その子のペースで心を開ける環境です。
園を選ぶときは、わが子の笑顔を探す前に、園全体にある「笑顔の三角形」を探してみてください。
そこには、パンフレットだけでは分からない、園の日常が映っています。
