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haremachi551
古の弁護士。
「お客さんは人権を擁護してくれる弁護士を探しているっていうのかい?」
旅の途中で入った店で、店の主人があきれたように言う。
わたしが同意すると、店の主人は続けた。
「はるか昔、そんな弁護士がいた時代もあったね。それはまだ、わたしがこどものころのことだよ。」
遠くを見つめるそぶりをしながら、店の主人は言う。
「あのころはよかったなぁ。人権を擁護し、社会正義のために戦ってくれる弁護士がたくさんいた。」
懐かしげにそう言う店の主人の目に郷愁のようなものが浮かんだような気がした。
「お客さん、いまどき弁護士に人権を擁護してもらおうなんて思っちゃいけない。
逆に、弁護士にひどい目に遭わされるだけだよ。」
店の主人が慌てたように声を潜めて告げる。
「お客さんの探してるのは古の弁護士。いたとしても、企業の顧問になっているか、パートナー弁護士になっていて、洞窟の奥から出て来やしない。」
店の主人は少し寂しげにつぶやく。
人権を擁護してくれる弁護士を探すことを告げると、あきれたように店の主人が言う。
「お客さんはそれでも古の弁護士を探すって言うのかい?
無理だと思うけど、まぁ、がんばんなよ。」
わたしは注文した飲み物を飲み干すと、店を出て、次の町に向かって出発した。
