見出し画像

2026-08-25 テクノロジー/AI/デザイン 今日のニュースまとめ

今日のポイント

8月24日から25日にかけては、NvidiaによるAIエコシステムへの大型出資・投資が相次いで報じられた一日となった。Perplexityへの出資検討、Poolsideへの60億ドル投資と、チップ供給だけでなくモデル開発・応用層への関与を強めている。デザイン領域では、AdobeがChatGPT内でFirefly等70以上のツールを使えるようにする統合を発表したほか、FigmaはAIエージェント向けスキルを直接作成できる機能を公開するなど、生成AIとクリエイティブツールの融合が進んだ。株式市場では、NVIDIA決算発表(8/26予定)を控えて半導体・AI関連株には様子見や利益確定の売りが出ている。

ニュースダイジェスト

Nvidia、Perplexityへの出資を検討 評価額300億ドル超へ

Nvidiaが、AI検索スタートアップPerplexityの新規株式調達ラウンドへの出資を検討していると、The Informationが8月23日に報じた。実現すれば評価額は300億ドルを超え、前回(約200億ドル)から5割以上の上昇となる。Perplexityの年換算売上高は年初の2.5億ドル未満から7.5億ドル超に急拡大しており、検索から業務自動化を担うAIエージェント「Perplexity Computer」へと事業を広げている。Jeff BezosやソフトバンクグループもPerplexityの主要出資者に名を連ねる。

Nvidia、Poolsideに60億ドル 米国製オープンウェイトAIを強化

Nvidiaが、AIスタートアップPoolsideとの間で総額約60億ドル規模の技術・出資契約を結んだと、Wall Street Journalが報じた。うち約10億ドルはPoolsideへの直接出資で、同社の技術へのアクセスと100人超のエンジニアがNvidiaのNemotronモデル開発チームに移籍する。DeepSeekなど中国発のオープンウェイトモデルの台頭に対抗し、米国発の有力な代替を作る狙いがある。Nvidiaはチップ供給だけでなく、モデル開発層への関与を一段と強めている。

Hugging Face、130億ドル超の評価額での売却を検討

AI開発者向けプラットフォームのHugging Faceが、130億ドル以上の評価額での売却を模索していると、Business Insiderが報じた。2023年の前回資金調達時の評価額(約45億ドル)から大幅な上昇となる。Hugging Faceはオープンソース・オープンウェイトAIコミュニティにとって「機械学習版GitHub」とも言える中核インフラであり、クラウド事業者やチップメーカーにとって開発者エコシステムへの足がかりとして戦略的価値が高いとみられている。

OpenAI・Anthropic・Google、AI利用料の値下げ競争が激化

OpenAIが企業向け需要を守るためトークン単価の大幅値下げを検討しており、Anthropicも追随する構えとみられる。Googleも今週、コンシューマー向けAI Plusサブスクリプションを月7.99ドルから4.99ドルに引き下げた。OpenAIは9月のIPOを目指し、8月中旬から下旬にはS-1目論見書の公開が見込まれており、初めて財務全体像が明らかになる見通しだ。

Anthropic、初代Chief Global Affairs Officerを任命

Anthropicが、元カリフォルニア州最高裁判事でカーネギー国際平和財団総裁を務めたTino Cuéllar氏を、初代Chief Global Affairs Officerに任命した。あわせて、Macquarie Asset ManagementおよびGICと共同で、米国内にデータセンターを新設する「Theseus Infrastructure」を立ち上げ、Anthropicがアンカーテナントとして参画する。AI企業としての政策対応力とインフラ基盤の両面を強化する動きだ。

Adobe、ChatGPT内でFirefly・Photoshopなど70超のツールを利用可能に

Adobeが、ChatGPT上で動作するプラグインを発表し、Photoshop・Lightroom・Premiere・Express・Firefly・Acrobat・Illustrator・InDesign・Stockなど70以上のツールをChatGPTから離れずに使えるようにした。写真編集や動画リサイズ、SNS向け素材の生成などが可能。CanvaがAI統合でシンプルさを保ちながら機能を拡張する一方、Adobeは自動化を強化しつつプロ向けの基盤を維持しようとしており、両社は逆方向から接近しつつある。

Figma、AIエージェント向けスキルを直接作成できる新機能を公開

Figmaが8月13日、同社のAIエージェント向けの「スキル」をFigma上で直接作成・共有できる新機能を発表した。Figma Communityにはすでに50種類以上のスキルが公開されており、ユーザーが独自のワークフローをエージェントに学習させ、他のユーザーと共有できる。3月にはFigma MCPサーバーを通じてAIエージョンがキャンバス上でデザインを直接編集できる機能も発表しており、コードとキャンバスの垣根を越えたAI活用が加速している。

Figma、2026年Q2決算で売上48%増も、AIコスト増で株価は一時急落

Figmaが8月5日に発表した2026年第2四半期決算では、AIクレジットの収益化や顧客拡大を背景に売上高が前年比48%増の3.7億ドルとなった。一方でAI関連コストの増加とガイダンスの内容を嫌気し、株価は発表後に一時14.9%下落した。その後は回復基調にあり、8月17日にはBofAが目標株価を30ドルから33ドルに引き上げるなど、アナリストの評価は底堅い。

Alibaba、動画生成AI「Wan3.0」公開 AI基盤に約1兆円規模を投資

Alibaba Cloudが、最新の動画生成AIモデル「Wan3.0」を正式にローンチした。文書やスプレッドシート、プレゼン資料、PDF、Webコンテンツなどを入力として最大30秒の動画を生成でき、指示追従性やショットの一貫性、音声品質が向上した。広告や観光、短編エンターテインメント、ミュージックビデオ制作などですでにテストが進む。あわせてAlibabaは、Qwenモデルやクラウド事業向けの計算基盤に約100億ドル規模の増資を発表しており、中国のAI開発競争は資金力の勝負の様相を強めている。

Amazon、Echo・Kindle・Fire TVを最大60%値上げ メモリ価格高騰が影響

Amazonが、Echo・Kindle・Fire TVなどハードウェア製品の一部価格を最大60%引き上げた。背景には、AI向けデータセンター需要の拡大によるメモリ・ストレージ部品コストの上昇がある。これらのデバイスはAlexaや配信サービス、電子書籍エコシステムへの入り口として位置づけられており、値上げは収益性とユーザー獲得のトレードオフを迫る。AI関連の設備投資が、データセンターの外側にある家電製品のコストにまで波及し始めていることを示す事例といえる。

AI関連株の動き

米国市場

8月24日(月)の米国市場は、ハイテク株中心に軟調な展開となった。ナスダック総合指数は前日比0.76%安の25,980、S&P500は0.28%安の7,653で終えた一方、ダウ工業株30種平均は0.26%高の53,417と、ディフェンシブ買いが下支えした。NVIDIAは26日に控える決算発表を前にリスク回避の売りが優勢となり、2.9%程度下落した。マイクロソフトやアルファベットも直近では小幅安の展開が続いており、AI関連の設備投資動向や次回決算が引き続き株価の焦点となっている。

日本市場

8月24日(月)の東京市場では、日経平均株価が前日比488円27銭(0.74%)安の65,528円09銭で取引を終えた。日米の長期金利上昇や韓国株安を受けて、AI・半導体関連銘柄を中心にリスク回避の売りが優勢となった。NVIDIA決算やジャクソンホール会議を控え、市場全体が様子見姿勢を強めている。デザイン関連では、米国上場のFigma(FIG)株が8月14日の25.42ドルから8月21日には27.10ドルまで回復しており、8月5日の決算発表直後の急落(14.9%安)からは持ち直す動きがみられる。

今後の注目ポイント

NVIDIAの決算発表(8月26日予定)は、AI関連株全体の地合いを左右する重要イベントとなる。また、OpenAIのS-1目論見書公開とAnthropic・Perplexityの評価額動向は、生成AI企業の資金調達競争がどこまで続くかを占う材料になる。デザイン領域では、6月のFigma Config 2026で発表された「Code Layers」「Motion」「Shaders」など、コードとデザインを一体化する機能群の展開状況、およびAdobe・Canvaとの競争の行方が引き続き注目される。

出典

いいなと思ったら応援しよう!