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真っ白なページに栞を

 心のなかに、何も書かれていない真っ白なページがある。

 焦って言葉で埋めようとした時期もあったけれど、いまは、そっとしおりを挟んでおくことにしている。

 悲しいわけでも、うれしいわけでもない。ただ、ここにあるというだけの時間。

 風が吹いてページがめくれそうになる。栞は、紙一枚ぶんの重さで、わたしをつなぎ止める。

 空白は、まだ読まれていないだけなのかもしれない。

 ふさわしい言葉が見つかるその日まで、いまはただ、余白の広さを眺めていようと思う。

白いページの中に/柴田まゆみ(1978年)


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