交通インフラがもたらす街の発展とブランディング
2023年8月にLRT(Light Rail Transit, 次世代型路面電車システム)が、JR宇都宮駅東口から宇都宮市の隣町の芳賀町まで開通しました。
20年以上に及ぶ、地元関係者との話し合いや、反対運動を乗り越えて2023年に開通したLRT。
2025年度は利用者数が過去最高になり、3期連続の黒字となっています。
LRT沿線では、マンションや商業施設の建設ラッシュが始まっており、LRTの開通が沿線に大きな投資を生み出しています。
特に目を引くのが、プロバスケットチーム宇都宮ブレックスの新アリーナの建設についてです。
JR宇都宮駅東口からも徒歩圏内であり,LRT沿線の駅東公園に2030年度のOPENを計画しています。

1万人の観客席を設ける予定です。
このように、LRTが開通することによって、沿線は様々な経済効果を生み出しでいます。
宇都宮市と同じように交通インフラを整備することによって、人口増加、様々な企業の投資を生み出した街が、北関東には存在しています。
お隣茨城県のつくば市です。
つくば市は、首都圏にあった国の研究機関が手狭になり、国主導により
1970年代から多くの国の研究機関が移転して出来た街。
当初、陸の孤島と言われたつくば市。東京に出るには、高速バスを使うか、お隣の土浦市まで行き、JR常磐線を使うしかなかったのです。
そこに、2005年8月にTX (つくばエキスプレス)が開通。
つくば市と東京の秋葉原を結ぶ交通インフラが開通しました。
高架線により、最高速度130 km/hと高速で運転を行っており、秋葉原駅 - つくば駅間58.3キロメートル (km) を最速45分(快速)で結びます。
沿線の人口は爆発的に伸び、子育て世代を中心に首都圏から移住してくる
人が増えています。
つくば市の人口は、2026年5月で、27万人を突破し、茨城県の県庁所在地の水戸市を抜きました。
つくばエキスプレスの沿線の流山市では、母になるなら流山をキャッチフレーズに様々な子育て支援を行い、若い世代の人口を増やしています。

先日の茨城県知事の会見で、50万人都市圏形成をめざす考えを示しました。
将来、つくばエキスプレスは土浦まで延伸、秋葉原から東京駅までの乗り入れを計画しています。
地方の高齢化、人口減が続く中、首都圏から人を呼び込む施策を打ち立てています。
さて、福田屋百貨店ですが、現在のFKD宇都宮店、FKDインターパーク店が立地する場所もまた、交通インフラの整備によって発展してきました。
戦後、宇都宮市中心市街地は自動車による交通量の増加、駐車場不足が問題になっており、栃木県、宇都宮市は宇都宮市の郊外への交通量の分散を計画。
それが、宇都宮環状道路です。
1971年より整備が開始され、25年の歳月をかけて1996年に全線開通しました。総延長は34.4 kmで、東京の山手線とほぼ同じ。全区間が4車線化されています。
1994年にFKD宇都宮店は現在の宇都宮市今泉町にOPEN。
FKD宇都宮店がOPENする前の今泉町付近は、競輪場通りが東西に走っているものの、空き地や田んぼが多い地域でした。
そこに、1996年5月に市街地から済生会宇都宮病院が移転。
朝日新聞栃木版の記事にように、交通インフラの発展は大きく街を変えて行きました。
そして、FKDインターパーク店ですが、UR 都市機構が所有していた宇都宮市と上三川町の境にある広大な土地に2003年にOPENしました。
この土地は、南北に新国道4号線が通るものの、首都圏と北関東、そして東北への通過点でした。
正式名称インターパーク宇都宮南(インターパークうつのみやみなみ)は、宇都宮市と上三川町に跨がる地区に開発されたました。施行者は都市再生機構(UR都市機構)。
この土地に北関東自動車道を東西に通す計画が浮上しました。
1987年のことです。
そして2000年にFKDインターパーク店に隣接する宇都宮上三川インターチェンジと東北自動車道をつなぐ栃木都賀ジャンクションがつながりました。
FKDインターパーク店があるこの地区には、多くのロードサイドの商業施設がOPEN。
交通インフラができることにより、インターパーク地区は大きく発展してきました。

このように交通インフラが街を発展させて来ました。
LRTが通る宇都宮市。
つくばエキスプレスが通るつくば市。
北関東自動車道路が通るインターパーク地区。
それぞれの交通インフラは、路面電車、鉄道、高速道路と異なります。
特に、宇都宮市、つくば市がある北関東は車社会です。
LRTは、通勤時の渋滞を緩和するために、
つくばエキスプレスは陸の孤島と言われていた土地と首都圏をつなぐために、
北関東自動車道路は、北関東を横断させて物流の円滑化を目的に作られました。
地方では今までの車社会をベースに、新しく出来た交通インフラをうまく組み合わせながら街を発展させて行く。
具体的には、人口が多い首都圏とつながる交通インフラを整備する
(つくばエキスプレス)、生活拠点は地方で仕事は首都圏や二拠点生活を推奨し、
地方の人口減を食い止める
または首都圏から人の流入を増やす施策(餃子?)や
コンテンツ(宇都宮ブレックス)を作る
こらからの地方社会に重要な都市経営の施策なのかもしれませんね。
