「逃げ場のない異国」で夫婦を続けるということ。【海外駐在】夫婦関係の難しさ。
海外駐在は深い森のなかに一本だけ架かる長い橋のようなものだと思う。
渡りきった先には強い信頼と多くの経験で夫婦の深い絆が生まれるかもしれない。
しかし、2人いるはずなのに長く続く孤独な戦い、すれ違う価値観、何度か来る「あぁ全てが苦しい」という思いが積み重なり、帰国と同時にまたは駐在途中で夫婦関係そのものを終わりにしてしまう夫婦をいくつか見てきた。
日本にいれば、友達に会って少し気持ちを落ち着けたり、夜外食等をして家事を楽する、実家に帰って一時休戦してもいい。
今いる場所に向き合わなくても私が私でいられる避難場所が散りばめられている。
それが全て叶わない海外。
誰かに助けを求めるわけにもいかず
パートナーと理解し合えない部分が露呈すると、死ぬ気で覚えた言語も、慣れようと必死だった日常も全て投げ出したくなる。
「好きでここにいるんじゃない」
胸の奥底に沈めた自分勝手の本音がじわじわと自分を苦しめてきてその感情が出てしまうともう止められない。
あてもなく電車で出かけたい、好きなものを好きなだけ思いっきり食べたい、「十分頑張ってるよ」って心許す友達や親に抱きしめてもらいたい。
そんなささやかな願いすら叶えられない中、次の日も異国のルールに悩みながら生きていかなければいけない。
駐在とは、妻とは孤独との戦いだ。
アメリカ駐在、そして現在フランス駐在をしているがこの瞬間がとても辛い。
話し合いをする。
それが一番基本的な解決方法だと思う。
私も小さなすれ違いが増えた時小出しに話し合いをすることがとても大切だと身に染みている。
だけど喧嘩に発展するとき、我が家の場合はだいたいどちらも話し合いをする心の余裕すらない場合が多い。
子供のこと、家事のこと、手続きのイライラや異国のママ友関係、言語の問題など毎日がいっぱいいっぱい。
そして語学が堪能な夫ですら日本とフランスの間で、理不尽な出来事や膨大な仕事、各国を交えた間違いの許されない会議に毎日がギリギリだと思う。
話し合おう!
分かち合おう!なんて気力がない時だいたい喧嘩になる。
「私だって(俺だって)今一番大変なんだ!!」
お互いにそう思ってるからだ。
辛いけど大人だから、結局やるしかない中で話し合いをして100%夫と理解し合えるなんて無理に等しい。
だから私は問題解決よりも先に自分を満たすことに重きを置くようにしている。
時差を気にせず通知をオフにしてくれている友達に思いの丈をラインしてもいい。
肌荒れなんて気にせず思いっきり甘いものを食べたらいい。
もやもやを忘れるくらいワインをがんがん飲んでもいい。
正直のところ、そんなものでは満たされない。(アラフォーの私は不摂生に関して翌日全部自分にのしかかる…)
だけど異国の地で、ワンオペで、妻として、母親として、何事もなかったかのように今日も笑顔で生きていく。
伝わらなくて泣いた日も、取り残されたように虚しくなった日も。
大切な家族と全てをすり合わせできたら一番いい。だけどすべてを分かりあえなくてもいいと考えるのも一つの解決方法だと思う。
これを読んでいる同じような方がいたら
分かるよ、分かるよ!とおもいきりハグをしたい。
カタチは夫婦それぞれで正解なんてないと思う。
だからこそゆっくりと、穏やかに、例えボロボロになりながらも私は夫とこの橋を渡りきれたらいいなと願う。
