うーちゃん、19歳。母(かか)を救うため、ある無謀な祈りを胸に熊野へ。第56回文藝賞、第33回三島賞受賞。世代を超えたベストセラー『推し、燃ゆ』著者のデビュー作。書下し短編「三十一日」収録。
※2026年7月30日 12:33時点
第33回三島由紀夫賞、第56回文藝賞受賞作 三島賞を史上最年少となる21歳で受賞! 人間の気分、気持ちが恐ろしいほど正確に文章化されている。そしてそれが何度も人間存在そのものに迫って胸を衝かれる。 ――町田康 この作者は、書くことの呪いにかかっている。それは、信頼できる、「作家」としての呪いだ。 ――村田沙耶香 文体とテーマの見事な一致。この作家の将来には、大きな期待しかない。 ――中村文則 子どもの頃に吐くほど泣いた、あの日の記憶が息を吹き返した。味や匂いのする文章だった。 ――藤崎彩織(ミュージシャン、作家) 生温かい言葉で綴られる愛されなかった記憶の毒々しさが胸を締めつける。 ――宇垣美里(フリーアナウンサー) 『かか』を読んだとき、私は宇佐見さんが好きだという中上健次の『一九歳の地図』を思い浮かべた。どちらもこの世界には絶対に屈しないという十九歳の叫びだ。 ――高橋源一郎 * うーちゃん、19歳。 母(かか)も自分も、もう抱えきれん。 痛みと切なさを描く20歳の才器、第56回文藝賞受賞のデビュー作。 19歳の浪人生うーちゃんは、大好きな母親=かかのことで切実に悩んでいる。かかは離婚を機に徐々に心を病み、酒を飲んでは暴れることを繰り返すようになった。鍵をかけたちいさなSNSの空間だけが、うーちゃんの心をなぐさめる。 脆い母、身勝手な父、女性に生まれたこと、血縁で繋がる家族という単位……自分を縛るすべてが恨めしく、縛られる自分が何より歯がゆいうーちゃん。彼女はある無謀な祈りを抱え、熊野へと旅立つ――。 未開の感性が生み出す、勢いと魅力溢れる語り。 痛切な愛と自立を描き切った、20歳のデビュー小説。
※2026年8月5日 17:32時点