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赤、白、青とメランコリック

アナウンス「発走します。」

レースがスタートした。
①②③が飛び出して外からの③が前を取り①②となる
⑤③の南関、⑥①④の中四国、②⑦の北日本 関東(地元)の並びになった。
客「なんで前取らねえんだよ!」大きな声が聞こえて想定と違う並びに先輩方はイラついているようだ。

②のラインが外から上がって行く。それを知ってか⑤が誘導との間を開けて突っ張り②は後ろの位置に戻って行く。
先輩方「あーあー」「ダメだ。②行く気ねえよ。」

打鐘を迎える。
ホーム付近で②が再度捲ろうとする。その時 ②の番手の⑦が切れ目から内側に入り込み、スルスルと先頭ラインの番手③の横に。③を内側から押し退けて⑤の番手を取ってしまう。
並びが⑤⑦ ③⑥①④ となり②は⑥と①の間の外に並走(②は躊躇しているように見えた)
ラインがぐちゃぐちゃになっていく。
私「どうして…」
これで⑦が有利かと思いきや、4コーナー過ぎに外から③と⑥が上がって来てゴール前3車⑤③⑥がほぼ横並びでゴール。
結果⑤ー⑥ー③    ⑦は4着。
「バカ野郎!何やってんだ!」「あいつはバカかよ!」
あちらこちらでヤジと悪口が聞こえる。
私は『何でそうなったか』が分からなくてモヤモヤしている。
②は今日何か作戦があったのだろうか?
最初から諦めムードの走りに見えた。
⑦はアレで良かったのか?ラインは?

h: 「⑦は何がしたかったの?ライン外れて他地区の番手奪ってゴール前で③に抜かされるって、ヤバいだろ。ダサすぎて。」
私「今日一番、消化不良なレースだったな。なんか申し訳ない。」 
h: 「何でお前が謝るんだよ。笑 たまにある【しょっぱい試合】みたいなもんだろ。」
今日誘ったのが自分なので、何も言えなかった。

h: 「帰ろうぜ。」
そう言われて席を立った。
近くの階段で降りようとした時、
h: 「こっちから帰ろうぜ。」そう言って行こうとしたが係の人に「こちらから出てください」と言われた。
h: が不機嫌そうな顔をしているのを見て
私「どうした?」と言うと目の前に
【オランダ王国友好杯】と書かれた 見覚えのある旗🇳🇱のデザインのポスターが大きく貼られていた。

私「そうか… だから2階で飯食おうと言ったのか、このポスターを知ってて?」
h: 「別に… 見なくてもいいだろ。嫌な事を思い出すくらいなら。」
私「知らなかったよ。 気を使わせてごめん。」
h: 「気なんか使ってないよ。」 続けて何か言いたそうだったが、何も言わなかった。
私はしばらく黙ってしまった。
(和蘭には苦い思い出があった。)

駐車場まで来たところで、
私「さっき隣の席の先輩が言ってたんだけど『今度のGⅢで【ある選手】が走る。その選手が今年グランプリを獲るんじゃないかって。』ってそう言ってて、見たいと思ってたんだよ。友好杯の別府。」
h: 「そうか。」少し気まずそうだった。

その後 どう帰ったのか、何を話したのか、思い出せない程 私は上の空だった。

家に着き、ふと見ると玄関前に猫がいた。
地域猫のBOSSだ。
私を見るなり逃げると思いきや 腹を出して寝転んだ。
猫「おまえ、なんか元気無さそうだな。腹をさわってもいいぞ。」
そんな感じで腹を見せてきた。
h: 「珍しいな。いつもすぐ逃げるのに。」
h: が触ろうとするとサッと避けて逃げた。
h: 「なんだよ。あいつ」
私は横の縁側に腰掛けると…
猫が私の足元にやってきて ゴロンと横になり腹を出してこちらを見ている。
『私は猫にまで気を使わせてるのか?』
そう思いながら腹を優しく撫でた。
猫はゴロゴロといわせながら 気持ちよさそうに目をつぶっている。
h: は悔しそうにこちらを見ている。



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