第二十一回ヒマラヤなんちゃって句会 Ramune-mood 「ヒマラヤ苺」等々発表!!
Twitter@himahira19で行っていた句会の結果発表を5日間にわたり行います。5日間の日程についてはこちら。
月 ヒマラヤ苺等発表
火 ヒマラヤ龍 前編発表
水 ヒマラヤ龍 後編発表
木 ヒマラヤ地 発表
金 ヒマラヤ天 発表
今回は全73句ご投句いただきました!ありがとうございます!
100句きったので、今回「百式」はなしです。
今回の画像も、難しかったですよね。写真提供者の髙田祥聖さんも、難しかったのではと申しておりましたが、そもそもじゃあ『カンタンなお題』ってなんでしょうね?俳句ポストも毎回難しいって唸ってませんか?
一句一遊のたまに出てくる『ご当地季語』も難しい。その反対に『今回の兼題はカンタンね』などと言ってる人ってあまり見たことがないし、超メジャー季語の『桜』『月』『雪』はかえって難しいし(全部ヒマなんで出してますね)、『星月夜』『天の川』という季語らしい季語で最近四苦八苦しませんでしたか?
『誰しもカンタンだという兼題』これはきっと桃源郷のようなものなのでしょう。ヒマなんではこれからもボク自身が難しいと思える兼題を追求し、出題していくことでしょう。ふふふ。
さぁ!「ヒマラヤ苺等々」の発表です!!

投句一番乗りの一句!!「ヒマラヤ一番星」は??
ヒマラヤ一番星
はつ夏や拾ひし猫にラムネの名 中村葉季
そして全投句のちょうどど真ん中!「ヒマラヤバットマン」です!
ヒマラヤバットマン
まなうらにびいどろもしや春のせい 想レベル7
このふたつの賞は、ほかの賞の候補にもなりますので、 今日も明日以降も要注目です!
それではどんどん行きましょう!「ヒマラヤ苺」の発表です!

発車ベルぬるきラムネとカセットと 多数野麻仁男
なんともフォークソング的というかノスタルジックな句ですね。
それは当然「カセット」が効いているのでしょうが、「発車ベル」もノスタルジー感を助けてくれてますね。そこに来て季語「ラムネ」です。冬の『なごり雪』に対して、夏の「ぬるきラムネ」とでもいいたいのでしょうか。
せっかくの季語「ラムネ」が「ぬるき」というのも見逃せません。
待ちぼうけしてでひとりで持つ「ラムネ」か、別れ難くて『ラムネ飲み終わったら出発するね』なんていいながらいつまでも残っている「ラムネ」なのでしょうか?
↑↑↓↓←→←→てふてふ猫の夢へ入る 恵勇
エラい攻撃的な句ですね。こういう句なかなか『俳句四季』などには載らないでしょうしある程度の年齢の人しかぴんと来ないでしょう。
↑↑↓↓・・・はいわゆる『コナミコマンド』というやつで、コナミというゲーム会社の作ったゲームによくこの裏技が隠されていて、時には装備ゼロの戦闘機がこのコマンドを入力することによってバリア付きの最強装備に一瞬でなれたり、時には主人公の体力を回復させてくれる『コナミマン』を呼んだり、とにかくゲームの主人公(プレイヤー)にとってプラスの効果をもたらしてくれるのです。そこに「てふてふ猫の夢へ入る」。きっと「てふてふ」にとって、あるいは「猫」にとってプラスの効果の起こる素敵なコマンドとなっているのでしょう。なんてピースフルな句でしょうか。
三伏のしろねこ仙豆くれそうな 丁鼻トゥエルブ
「三伏」とは渋い季語ですね。うんざりするくらい暑い時期の事です。
そんな日に出会った「しろねこ」はあの画像を見ずとも渋いお顔してそうな気がします。そんな猫がくれそうなのは「仙豆」である・・・ってこの猫、カリン様!!?カリン様っぽい猫ってよくいるというかカリン様がリアルに猫っぽい仙人なのだなあと妙に納得しました。あの漫画の世界は何処か真夏っぽい雰囲気ですし、漫画と俳句の世界と現実世界がステキにかき回されてて、こういうのも『俳句』なのだなぁと思いました。
緑陰や君の名前はラムネかにゃ 麦のパパ
この『ヒマなん』も二十回以上続けていると、とうとう猫からも投句がくるものかと感動しかけましたがんなわけありませんでした。
季語「緑陰」としたことで、夏休み(であろう)作中主体と何者かの出会いの場面がしっかりと見えてきます。迂闊に『夏休み』とかそういう季語ならこのトキメキな映像は浮かばなかったでしょう。そして「ラムネかにゃ」としたことで相手が猫であろうと見えてくるという、かわいさ満点でややあざといけれど、端々に作者の俳句の技術や俳句への思いを感じました。
ひゃくうぇえんひゃくうぇえんと啼く猫の恋 十八公
んなわけあるかと思ったという点でいえばこの句もそうでした。
「ひゃくうぇえんひゃくうぇえん」と聴こえるのはどうやら季語「猫の恋」の時期。確かにこのころの猫はすんごい声だしますね。
動画で「お値段以上ニトリ」と啼く猫もいますし、興奮状態の猫は色んな声の出し方で思いを伝えているとすると、この声もなんだか聴こえてきそうな気がしてきますよね。きっと夏に出会ったこの猫が入っていた『ラムネ』の箱だったのが「ひゃくうぇえん」と聴こえる原因かもと思うと、作中主体と猫は夏秋冬春と仲良くしているんだなとほっこりもしてきますね。多分。
ラムネを飲めば痩せられる気がしたの 東門杜松
んなわけあるかと思ったという点でいえばこの句もそうでした。
七五五で、見る人によっては普通の文章(散文的)と言われるかもしれませんがしかし、内容が大変非凡で、かえって七五五で言われると妙な説得力があります。本当に妙。作中主体はどういう気持ちだったのでしょうか。
書いてあるその通りに本気で思っているかもしれないし、飲みすぎを指摘されたお年頃の少女が照れ隠しで言い放った言葉なのか。自然と句の人物像が浮かび、場面設定を思案してしまう力がある句でした。
欄干に猫のぬくもり神の留守 押見げばげば
「神の留守」とは季語で、十月の神無月の頃。あくまで画像の猫で言うなら、夏にえらそうに箱に収まっていたあの猫は、欄干にもえらそうに居ついていたのでしょう。欄干の木材にささやかな冷たさを感じる時期になってもあの猫がのっしり寝そべっていたであろう場所は少しだけあったかさを感じる繊細な楚辞が、猫のいままでの生い立ちや今後につい思いを馳せてしまいます。夏の日差しの暑さが欄干に残っていて寝ていられないでしょうから、その熱が冷めてきた頃丁度猫にとっての適温なのかもしれず、神秘的な季語「神の留守」が不思議にしっとりと効いてきますね。
サイダーがぬるくて猫が冷たくて ノセミコ
色んな解釈があるかもしれませんが、ボクは、作中主体の持つ季語「サイダー」が「ぬるく」なってしまうまで、「冷たく」なってゆく「猫」をみているか抱きしめているのだと思いました。
なんらかでかわいがっていた「猫」の静かな死を、(「サイダー」を持っているくらいだから)子供がじっと受け止めているのです。
他の季語では出せない上に意外性のある季語のチョイスによって、夏という楽しい季節ながら「猫」の死をまっすぐ受けて大人になってゆくという子供の『いつもとちがう夏休み』を演出しているようで、これが『季語にモノを言わせる』というやつかと、深く頷いてしまいました。
今回は画像提供してくださった髙田祥聖さんも、天地苺を選んでくださいました!今日は「髙田苺」をご紹介いたします!
お言葉もいただきました!
ご投句、ありがとうございます。
なかなか難しい写真兼題だったようにも思います。猫がラムネ瓶回収の箱に入っているというのは絵としては面白いのですが、俳句作品にするととたんに嘘くさくなってしまう。シチュエーションのおもしろさだけになってしまうんですね。そのため、今回はかなり発想勝負の要素が強かったように思います。今回はヒマラヤさんの真似をして、天地人と三句いただきました。
髙田祥聖

ラムネぽしゅごめんヘタレな兄ちゃんで 水蜜桃
写真の外に句材を見つけてきた一句。オノマトペを使うとき、いつも緊張します。借りてきた感覚になっていないか、と。
かといって、面白さだけになっていないか、と。
ぽしゅ。とても良い。ヘタレととてもよく響く。こういうとき、素直にごめんって言われちゃったら愛しちゃうじゃないですか。台詞俳句ってドラマチックとリアリティのバランスの難しさがあるかと思うのですが、描写と台詞がとてもいいバランスですてきでした。
以上になります! 明日は皆さんの感想文をご紹介させていただきますので お楽しみに!!
第二十一回 ヒマラヤなんちゃって句会 Ramune-mood
「ヒマラヤ龍」前編 発表!!
「ヒマラヤ龍」後編 発表!!
「ヒマラヤ地」発表!!
「ヒマラヤ天」発表!!
第二十二回ヒマラヤなんちゃって句会 投句募集中!!
8月30日(日)~9月26日(土)いっぱいまで!!
選句 本文 編集 兼題画像/ヒマラヤで平謝り
兼題写真/髙田祥聖
SpecialThanks/髙田祥聖 カニくん
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お試しで作ってみた項目ですので、本当にサポートしていただかなくてもいいのですが、万が一なんとなくそんな気分でしたら・・・!