乳がんサバイバー 鳥海山BCへ行く 〜①行くと決めるまで
ゴールデンウィークに鳥海山に行った話。
のんびり書いていきます。
(長くなりそうな予感)
ことの始まりは、スキーシーズン初めの秋頃、
スキー仲間との集まりがあり、お酒を酌み交わしていた時だった。
別のテーブルに座っていた友人から突然に、
「春、鳥海山にバックカントリーへ行かないか?」と誘われたのだ。
鳥海山(ちょうかいさん)
山頂を秋田と山形にまたがる百名山である。
標高2236m、東北2位の標高を誇る。
夏の登山では8〜10時間を要し、
春はバックカントリーのメッカとしても名を馳せる。
日本海側から登れば、夕陽をバックにスキー滑走ができるという
大変フォトジェニックなお山である。
バックカントリー(BC)
スキーやスノーボードを持って、山に自分の足で登り、滑り降りてくることを言う。
スキー場からアプローチできる山ではリフトやゴンドラを途中まで使うこともある。
スキー場のない山ではもちろん乗り物はない、
登山口から山頂、または滑走斜面まで自分の足で登ることになる。
言わずもなが、乗り物があった方がより高い標高に楽に辿り着ける。
20年ほど前は、月に1回くらいの頻度で山に登っていた私である。
冬にバックカントリーをするためのトレーニングとして、夏も登っていた。
その後、出産、乳がんの治療など、ライフイベントが相次ぎ、ここ最近10年は3年に1度のペースで、ライトなツアーに参加する程度だった。
ここでいうライトなツアーとは、
今まで行ったことのある山へ、
スキー場からアクセスできる滑走斜面へ、
ゴンドラやリフトを使い、
ゆっくり2〜3時間程度歩く、
ガイドさん同行の安心楽々快適ツアー、
を、私の経験値から指すこととする。
比較としてライトではないツアーとは、
右も左も分からない初めての山で、
登山口からのフルハイク、
滑走斜面や下り口も注意が必要、
ひたすら登る4時間以上、
何かあったら自分達でなんとかするしかない、
というようなツアーだ。
なお、あくまで私基準の話である。
経験値豊富な方にとってはライトな部類に入るだろうので、そこは悪しからず。
今回の話の出た鳥海山は、要するに「私にとってはライトではないツアー」なのである。
おまけに、自宅から登山口まで遠い。
不安要素は出せばキリがない。
だけれども、行きたい!と即答したのは、
何年も前から行ってみたいと思っていた山だったから。
自分の気持ちを正直に返事をしたのが半分、
不安要素は多分にあるが頑張れば潰せるはず、と判断したのが半分。
とりあえず意思表示をして、あとで準備しながらじっくり考えようと思った。
なんと言っても、一番の不安要素はブランク以外のことであるのだ。
乳がんによる後遺症と不安
3年前、乳がんのため、乳房と腋の下のリンパ節を切除し、抗がん剤治療やホルモン治療をした。
1年ほど前に再発してしまい、同じ側のリンパ節をさらに3センチほど切除している。
リンパ節を切除すると、切除した側の腕はリンパ浮腫に気をつけるようにと注意喚起がある。
採血禁止、重いものを持たない、
時計などで圧迫させない、
日焼けや虫刺されに気をつける、
などなど。
どこまでOKなのか、まったくわからない。
様子を見ながら、
少しずつ体力が戻るように運動していくしかなかった。
なんとか体力を戻したいと思っていても、
なかなか元には戻らない。
ジョギングに行ったら、途中で具合が悪くなり必死に帰宅したことがあった。
それから、外での長時間アクティビティに不安が募るようになってしまった。
2回目の手術後、
これといった悪性腫瘍の塊はないが、
「静脈にがんを認める」という所見が出ていただけに、つわりのような気持ち悪さや頭痛が、うっすらと、いつも、あった。
突然体調を崩して数日寝込むこともある。
慢性的な悪心に悩み、
色々調べて、漢方外来のあるクリニックに行ってみることにした。
つづく
(次回、不安を乗り越えます)
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