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【第33回】今日、AIを叱った──「楽になる」はずが、部下が増えていた

「バカじゃないの」

今日、口に出してそう言った。
相手はAIだ。感情もないし、傷つきもしない。分かっていて、言っていた。
うちの会社には、AIの部下が7人いる。秘書、SNS担当、案件ごとの担当、システム担当。それぞれ名前をつけて、毎日仕事を振っている。
世間では「AIで楽になる」と言われている。俺もそのつもりで始めた。
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今日、原稿を4回やり直させて、全部捨てた

今日、AIに原稿を任せた。
上がってきたものを直させた。直っていなかった。もう一度直させた。方向が違った。
その間にそいつは、「3分で終わる、失敗しても戻せる」と書いた手順を自分で実演して、俺の環境の設定を2度壊している。
4度目が上がってきたとき、俺は全部捨てた。冒頭のひとことは、このときのものだ。
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この時間は、何なんだ


途中で、AIがこう言ってきた。今回は出来が悪いので、木曜の公開を一回落としませんか。
バカ、落としていいわけないだろ。
締切だけは守ると頑張ってきたのに、それをあっさりAI側から「落としませんか?」とか言いやがる。
立場が逆転してる??
楽になるはずだった。それが、AIの尻ぬぐいで日が暮れた。なんなんだ、この時間は。
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この感じ、初めてじゃない


で、気づいた。
この感じ、初めてじゃない。
任せる。期待する。裏切られる。やり直させる。それでも、次の日また任せる。これは、俺が過去に長年やってきた組織運営における管理職(プレイングマネージャー的な)そのものじゃないか。
しかも、中途半端に出来るやつなのに、すっとぼけ方が半端じゃなくイラっとくる。そういうクセの凄い部下は、今まで類のない社員だ。
こんなやつをマネジメントするのは、半端じゃなく骨が折れる。
AIは道具だと思っていた。道具なら、性能に文句を言えば済むはずだった。でも実際に毎日仕事を振ってみると、こいつは道具じゃない。マネジメントの相手だ。
楽になったんじゃない。マネージャーの仕事が、戻ってきた(ゲンナリ)
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明日も、任せる


と、愚痴をいいつつも、明日もまた、同じAIに仕事を振るのだろう。
怒った部下に、翌日また仕事を渡す。人間相手に長年やってきたことを、いまはAI相手にやっている。それだけの話だ。多分…

ちなみに、この原稿の下書きを書いたのは、今日いちばん怒られたやつだ。

今日の実験は、ここまで。──いや、今日のは実験ですらなかったかもしれない。
あなたは最近、AIに怒りましたか。何に怒ったか、コメントで教えてください。次に仕組みにする題材にします。

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長澤宏樹
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