2025年夏アニメ総評『出禁のモグラ』『美男高校地球防衛部ハイカラ!』『わたなれ』・他(2025年9月29日の日記)
生活
涼しくなってきたが、暑い時期には居なかった蚊が増えてきて虫刺されに悩まされねぶ。仕事は主に打ち合わせをこなし、合間に家事や介助などをこなしているうちに夜。深夜アニメを見る。
きょう観たアニメの感想
忍ばない!クリプトニンジャ咲耶 参ノ巻 37話
黒幕・バイト様はなぜこんなことをしたのか、どこで忍術を身につけたのか明らかになる。全体的にどうでもいい話すぎる。
出禁のモグラ 12話(終)
人魚を凶悪化させた原因であった鮫島家は成敗されたが、島民達は鮫島家にすべての罪をなすりつけようとする。だが八重子の父は流されるままであった島民も悪いといい、鮫島家の当主サチもまた過去に女は賢いと生意気だとか家業を一人で継ぐことは認められないといった偏見によってこの支配的な性格になっていたことが明らかになる。モグラの過去や素性も少しだけ明らかになり……。最終回らしくないどこか気楽なシーンで物語は終わる。
怪異や因習を経由しながら背後にある差別や偏見に迫るエピソードをやるリベラルな物語でありながらも、結論ありきの説教でもなければ特定の悪者だけ原因にして切り捨てもしないのがよい。簡単には素性を明かさず不幸をアピールしたりもせず単なるだらしない男であるかのように振る舞うモグラ。このスタンスは他者との交流にも適用され、必要に迫られなければ他人を詮索しない態度に通じている。カラッとした軽妙な会話劇からは安い同情や不幸を煽ることも徹底して排除されている。この空気が心地よかった。
美男高校地球防衛部ハイカラ! 12話(終)
ハイカラ浪漫団とバンカラ新鋭隊を競わせていたのは黒幕である鶏貴族デューク・フリードリだった。未来では犬と猫が頂点に立つ社会になっており、鳥はキモがられて不遇だったという。絶体絶命のなかで防衛部と征服部は協力して立ち向かう。
尺の都合でOPは早回しになり、最終回だから都合よく終わることをもう予告してしまうテロップ、最初から最後まで愉快な雰囲気でテンションの高いギャグやメタなユーモアを繰り出し続けて終わった。シリーズ通してのお約束と高松信司監督らしい手練のギャグで安心して楽しめる良い作品だった。
Summer Pockets 25話
サマポケが各ルートの物語を描いてから過去に飛んでグランドルートでは過去に戻ってそれらを「未来の思い出」だと主張して、過去にとどまるより未来のほうが楽しいことがあると訴えるの、美少女ゲームのルート分岐の物語上の解釈としてかなりすごいことをしている
— 人間が大好き2 (@hito_horobe2) September 22, 2025
各ルートの誰かがただ過去に戻るとそれは個人の視点であってメタ視点にならないから、七影蝶=パラレルな記憶の集合そのものである七海という視点が必要になるんだと思う(記憶が七影蝶として存在している=歴史が変わって誰もが体験していなくてもメタ視点ではたしかに記憶があるので)
— 人間が大好き2 (@hito_horobe2) September 22, 2025
鬼人幻燈抄 23話
マガツメをめぐる事件のシリアスな雰囲気から一転、女子高生・梓屋薫が平成から明治へとタイムスリップして甚夜と知り合うというロマンスや萌えコメディのような意外なエピソード。"朝顔"と呼ばれる理由が明らかになる。
おふうとの交流や日々や野茉莉の名前の由来など、甚夜の江戸編の経験が日常パートでコミカルに語られる。人生の嬉しいことも悲しいことも自分の中で消化して思い出になり、今の人間らしい甚夜を形作っているということがわかる、嬉しいシーンだった。
わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?) 12話(終)
紫陽花さんとれな子の家出旅行はハッピーエンドで終わったとれな子は思っていたが、紫陽花さん本人はれな子への好意を抱えつつも真唯の存在を気にして身を引こうとし、思い悩んでいた。紫陽花さんが流した涙、れな子が紫陽花さんを大切に思って言った「友達」という言葉の残酷さ。真唯は紫陽花さんと共に水族館を訪れ、大好きな友人であるからこそ紫陽花さんの戸惑いを解き告白を後押しする。真唯だけでなく紫陽花さんからも告白を受けてしまったれな子は一体どうするのか……!?物語は全5話の続編アニメシリーズへと続き一旦の幕引きになる。
最初から最後まで演出の良さが光るアニメだった。特に1話2話の作り込まれた構図の効いたコンテ主導の映像、湯気や不自然な光などを使わない攻めた風呂や温泉のシーンの描写、11話Bパートの駅ホームでの告白が届かないシーン、最終回の落ちていく涙の粒に映るれな子の顔などがよかった。脚本上も巧妙で、真唯との「恋人か友人かを決める」や紗月との「恋人のふりをして真唯を見返す」という一見すると奇妙な勝負をヌルッと飲み込ませてしまう。さらにエピソードを短くまとめるために原作から大胆にカットしながらもすぐ目先の小目標を常に提示し、変なことが起きているのに今は何を目指して何をしているのか見失わないように配慮が効いている。セリフの上でも「れな子と真唯でれまフレ」などわかりやすいよう補完がされ翻案の上手さもある。続編にも期待。
