「エゴのトリセツ」・序章|ダイエットで試みた水瓶座エゴの攻略法
こんにちは、リブラです。
次回から、アセンダント12星座別
「エゴのトリセツ」シリーズの
お話をしていこうと思います。
今回は、その序章として、
エゴの正体を解き明かします!
エゴとは何か
布団に入って、電気を消す。
眠りにつく前のほんの数分間。
頭の中で、突然「会議」が
始まることはありませんか?
「明日のあの仕事、大丈夫かな…」
「そういえば、去年も同じ時期に失敗した」
「この先、私はどうなっていくんだろう」
ついさっきまで穏やかな気持ちだったはず
なのに、気づけば頭の中は過去と未来を
行ったり来たり。
胸が少しざわついて、
心臓もわずかに速くなっている。
いったい、この数分間に私たちの中では
何が起きているのでしょうか。
実はこれ、
脳の中で「エゴ」が得意とする思考が、
フル回転している状態なのです。
危機を察知するセンサーである扁桃体が
「何か危ないかもしれない」と反応すると、
その警告を受け取った左脳の新皮質が
動き出します。
左脳が得意なのは、
物事を時間軸に沿って捉えること。
そこで、今感じている漠然とした不安を、
過去
「去年も同じ時期に失敗した」
↓
現在
「明日の仕事が心配」
↓
未来
「この先も上手くいかなかったらどうしよう」
という1本のストーリーに
つなぎ合わせていきます。
さっきまでバラバラだった「不安の断片」が、
いつの間にか、
「私はいつも失敗する」
「この先もきっと上手くいかない」
という、いかにも筋の通った
「ネガティブな物語」に仕立て上げられてしまう。
これが、エゴが得意とする「分離思考」の働きです。
そして、この「ネガティブな物語」の土台に
あるのが、エゴの根底を流れている
「欠乏感」です。
「今の自分には、まだ何かが足りない」
「このままでは安心できない」
「もっと何とかしなければ」
この感覚が、過去の失敗を呼び起こし、
まだ起きてもいない未来への心配を
生み出す燃料になります。
では、もし私たちが「今、この瞬間」だけ
に意識を向けることができたら、
どうでしょうか?
布団の中にいる。
ただ呼吸をしている。
身体は温かい。
部屋は静か。
今、何か危険なことが起きているわけでもない。
実際に「今この瞬間に起きていること」だけ
を見れば、恐れる材料はほとんどないのです。
これは、すべてとつながった感覚を持つ
右脳――魂意識の視点です。
魂意識には、
エゴのような「過去→現在→未来」
という時系列がありません。
あるのは、ただ「今、ここ、この瞬間」。
だから、生死に関わるような危機でなければ、
「実際に起きたときに対処すればいい」
という、とてもシンプルな発想になります。
そのときに必要な選択肢は、
いくらでも用意できる。
これが魂意識側の視点です。
つまり、寝る前に私たちを襲ってくる
あの不安は、
「今、実際に起きている危機」ではなく、
エゴが過去の記憶と未来の想像を
つなぎ合わせて作り出した、
「自作自演のフィクション」だったのです。
毎晩眠る前に、
そんな「ネガティブな物語」を
子守唄代わりに聞かされたら……。
いい夢を見ることも、
安らかに眠ることも
難しくなってしまいますよね。
けれども、ここで大切なことがあります。
エゴは、私たちを苦しめようとして、
こんなことをしているわけではありません。
むしろ逆です。
エゴは、
「人間社会の中で生き残ること」を
最優先にしている。
だからこそ、
「また同じことが起きたらどうする?」
「この先、危険なことが起きるかもしれない」
「今のうちに備えておこう」
と、必要以上に先回りして考えてしまうのです。
エゴの暴走は「嫌がらせ」ではなく、
個としての自分を守ろうとする
過剰な防衛反応なのです。
ここまで見てくると、
エゴへの対処法の道筋も見えてきませんか?
エゴを敵にして戦う必要はないこと。
エゴを「独りぼっちで戦わせない」こと。
エゴだけに危機管理を任せるのではなく、
すべてを俯瞰して見ることのできる
魂意識と、エゴをつなぎ直してあげる。
そんな関係をつくっていけば
いいのではないでしょうか。
そもそも私たちの左脳と右脳は、
完全に分離しているわけではありません。
脳梁という神経線維の束によって、
左右はしっかりとつながっています。
左脳ばかりを酷使して
疲れてしまったときには、
右脳にバトンを渡す。
そして右脳が休んだら、
また左脳にバトンを渡す。
そんなふうに、左右の脳を協力させながら
生きることもできるはずです。
それはまるで、
左右の脳を交互に休ませながら眠る
イルカのように。
もしかすると人間にも、そんな生き方が
できるのではないでしょうか。

では、エゴを「独りぼっちで戦わせない」
ためには、どうすればいいのでしょう?
そのためにはまず、エゴと魂意識、
それぞれの特徴を知ることが必要です。
先ほどの「寝る前の頭の中の会議」からも、
エゴの特徴がいくつか見えてきます。
① 時系列で物事を捉える「分離思考」が得意
エゴが主に働く左脳の新皮質は、
物事を時間軸に沿って捉え、
「何が原因だったのか」
「何が違うのか」
「どちらが良いのか」
「この経験から何を学べるのか」
と、分析し、比較し、分類することを
得意としています。
「分離して、比較して、意味づける」。
この能力があるからこそ、
私たちはこの物質世界で計画を立て、
経験から学び、
目標に向かって
行動することができます。
ですから、エゴの「分離思考」は、
決して欠点ではありません。
むしろ、この世界を
「個」として生きていくために備わった、
とても重要な機能なのです。
② 扁桃体の警告を「物語」に変換する
左脳にも右脳にも、
危機を知らせる扁桃体があります。
けれども、時系列で物事を捉えることが
得意な左脳――エゴ――は、
扁桃体から「危険かもしれない」
という警告を受け取ると、
それを過去の記憶や未来の想像と結びつけます。
そして、「以前こうだった」
↓
「だから今も危ない」
↓
「この先も同じことが起きるかもしれない」
という、ひとつの筋の通った「物語」を作り上げます。
これもまた、エゴの防衛機能です。
危険をあらかじめ予測し、備えておくことで、
「個としての自分」を守ろうとしているのです。
③ 「欠乏感」を通して、成長への動機をつくる
そして、エゴの思考を動かしている
大きな原動力が「欠乏感」です。
「まだ足りない」
「もっと必要だ」
「今のままでは十分ではない」
一見すると、ネガティブな感覚に思えます。
でも、この「足りない」という感覚
があるからこそ、
「もっと上手になりたい」
「新しいことを学びたい」
「良い関係を築きたい」
「もっと経験を積みたい」
という思いも生まれます。
つまり、エゴの欠乏感は、
単なる不安の源ではありません。
「今の自分を、もっと成長させよう」
とするエンジンでもあるのです。
エゴは、私たちの敵ではありません。
この物質世界で「私」という個を守り、
成長させ、人生を前へ進めるために
働いてくれている、大切な機能なのです。
ただし――
エゴを独りぼっちで戦わせてしまうと、
世界を「足りないもの」
「危険なもの」
「失うかもしれないもの」で埋め尽くしてしまう。
だからこそ、エゴには「相棒」が必要なのです。
その相棒が、魂意識です。
魂意識との関係
――見守り、ガイドする存在
では、エゴの「相棒」である魂意識とは、
いったいどのような存在なのでしょうか?
エゴが主に左脳の働きを担っているのに対して、
右脳の新皮質が担う魂意識は、
まったく違う原理で働いています。
エゴにとって時間とは、
「過去→現在→未来」
という一本の流れです。
けれども、魂意識にとっての時間は、
「今、この瞬間」です。
「瞬間」「瞬間」の無限の連続です。
過去や未来という概念に縛られるのではなく、
ただ「今、ここ」に存在する。
そこにあるのは、
「自分はひとりで、この世界を生きている」
という分離感ではありません。
すべてとつながっているという一体感。
そして、
全知全能の大いなる源とつながっている
という感覚です。
だからこそ、魂意識の土台にあるのは
「欠乏」ではなく、
「すでに満たされている」という感覚なのです。
「欠乏」(現在)と
「すでに満たされている」(未来)が
一続きで分離していないのです。
ここまで読むと、
エゴと魂意識は正反対の存在に
思えるかもしれません。
けれども、この二つは
敵対しているわけではありません。
ただ、役割(配役)が違うのです。
エゴ――ローアーセルフは、
この物質世界で「個」として生き、
様々な経験を積みながら進化・成長していく、
いわば「プレイヤー」です。
時間の流れに沿って考える。
危機を予測する。
足りないものを見つける。
比較する。
計画を立てる。
そして、実際に行動する。
これらはすべて、この物質世界という
「外側の世界」を生き抜くために
最適化された、エゴの仕事です。
一方、魂意識は、
そのエゴの歩みを静かに見守り、
ガイドする存在です。
たとえるなら、
映画監督のようなものかもしれません。
プレイヤーであるエゴは、
目の前の場面を必死に生きています。
けれども映画監督は、
作品全体を見渡しています。
今のシーンだけではなく、
その前に何があり、
この先にどんな展開が待っているのか
も知っている。
全知全能の源とつながっている魂意識も、
それに似ています。
人生全体を俯瞰しながら、
「この経験から何を学ぶのか」
「どんな成長をするのか」
「次にどんな展開が必要なのか」
という、エゴには見えていない
大きな流れを見ながら、
静かに導いているのです。
そう考えると、
先ほどの「寝る前の不安」も、
少し違って見えてきませんか?
あのときエゴは、
人生の主演俳優として、
与えられた役割を一生懸命に演じている
だけなのです。
「明日の仕事は大丈夫だろうか」
「また失敗するかもしれない」
「この先、どうなってしまうのだろう」
そうやって危険を予測し、
未来に備えようとしている。
それ自体は、エゴの仕事として
間違ってはいません。
問題は、そのエゴの「独り言」を、
私たちが「真実」だと思い込んでしまうことです。
「私は失敗する」
「きっと悪いことが起きる」
「このままではダメだ」
エゴが作った物語を、
現実そのものだと思ってしまう。
すると、まだ何も起きていないのに、
私たちは恐れに支配されてしまいます。
けれども、
「あ、今、エゴが時系列で
物語を作っているんだな」
と気づくだけで、
少し距離を置くことができます。
そして、
「では、今この瞬間に、
実際には何が起きている?」
と見てみる。
すると、そこにはあるのは意外なほど
静かな現実だけかもしれません。
これが、魂意識の視点を思い出す
ということなのです。
エゴはなぜ魂意識のガイドを拒むのか
ここで、ひとつ疑問が生まれます。
「魂意識がエゴをガイドしているのなら、
なぜエゴは素直に従わないのでしょう?」
それには、ちゃんと理由があります。
エゴは、この物質世界で
「個」として生き抜くことに
最適化された意識だからです。
分離思考を武器に、
危機を予測する。
比較する。
分析する。
計画を立てる。
問題を解決する。
エゴは、いわば会社の実務担当者のよう
なものです。
目の前の仕事を片づけることに一生懸命です。
だから突然、上から、
「そもそも、その案件自体が
必要ないかもしれないよ」
と言われても、
「え? 何を言っているんですか?」
となってしまう。
実務担当者にとっては、
目の前の仕事を遂行することこそが
「自分の存在意義」だからです。
もっと大きな視点から見れば、
その仕事には別の意味があるかもしれない。
あるいは、その仕事そのものを
手放す必要があるかもしれない。
でも、目の前の業務を
必死に回しているエゴには、
その視点がなかなか理解できません。
それどころか、
「そんなことを言われたら、
自分はいったい何のために存在しているの?」
と無価値感を感じてしまう。
つまり、魂意識に主導権を渡すことは、
エゴにとって自分の存在意義を脅かされる
ように感じられることがあるのです。
だから、抵抗する。
だから、怖がる。
だから、コントロールしようとする。
これはエゴが悪いからではありません。
「個としての自分を守る」という役割を、
必死に果たしているだけなのです。
エゴが「もう無理」となったとき
では、エゴが魂意識に主導権を明け渡すのは、
どんなときなのでしょうか?
多くの場合、それはエゴ自身が、
「もう、お手上げだ」と観念したときです。
脳神経学者のジル・ボルト・テイラー博士の
体験は、その象徴的な例として知られています。
テイラー博士は、ある朝、
左脳の脳出血を経験しました。
左脳の機能が失われ、
分離思考を担っていた回路が
機能しなくなっていく。
すると、普段なら「私」と「世界」を分けて認識
している意識が変化し、博士は右脳優位の状態で、
これまで経験したことのない一体感と幸福感を
体験したといいます。
つまり、左脳の「分離する働き」が
物理的に機能しなくなったことで、
右脳側の意識が前面に出てきたのです。
けれども、ここで大切なのは、
「そこまで追い込まれなければ、
魂意識とはつながれない」わけではない
ということです。
私たちは、限界まで追い詰められたり、
身体的な危機を経験したりしなくても、
意図的に左脳と右脳の連携を取り戻す
ことができます。
テイラー博士が著書『ホールブレイン』で
紹介しているのが、そのための
「脳の作戦会議」です。
ポイントは、エゴを排除したり、
黙らせたりしないこと。
むしろ、まずエゴの言い分を聞いてあげることです。
エゴは「危険を知らせている実務担当者」
なのですから、無視されたり否定されたりすれば、
当然、「聞いて! 危ないんだって!」
と、さらに声を大きくします。
不安や焦りが、
かえって強くなってしまうのです。
だからこそ、エゴを安心させるところから始めます。
① 深呼吸して、警報を鎮める
不安や焦りを感じたら、まず数回、
ゆっくり深く呼吸します。
それだけでも、過剰に高まっていた
緊張が少し緩み、左脳が作り続けていた
「時系列の物語」から距離を取りやすくなります。
② エゴの言い分を認める
「今、不安なんだね」
「失敗しないように心配してくれているんだね」
と、エゴの声をジャッジせずに受け止めます。
ここで、
「そんなこと考えちゃダメ」
「大丈夫、大丈夫!」
と無理に抑え込もうとする必要はありません。
それではエゴは、
「いや、本当に危ないんだって!」
と、さらに頑固になってしまいます。
まずは、
「そう感じているんだね」
と、聞いてあげる。
③ 「今、ここ」に意識を戻す
そして、少し余白ができたら、
自分に問いかけます。
「今、この瞬間、実際には何が起きている?」
まだ起きていない未来ではなく、
過ぎ去った過去でもなく、
身体のある「今、ここ」に意識を戻すのです。
すると、頭の中で膨らんでいた物語から少し離れ、
現実そのものを感じられるようになります。
④ エゴと魂意識、両方の声を聞いて選ぶ
ここが、とても大切です。
「エゴを捨てて、魂意識だけで生きよう」
という話ではありません。
エゴにはエゴの役割があります。
危険を察知する力。
現実を見る力。
計画する力。
行動する力。
それらは、私たちがこの物質世界を
生きるために必要な能力です。
だから、エゴの警戒心も聞く。
同時に、魂意識の落ち着いた視点も聞く。
その両方を踏まえたうえで、
次の一歩を選ぶ。
これが、エゴと魂意識が「チーム」として
機能する状態なのです。
つまり、エゴが魂意識と連携
するために必要なのは、
エゴを消すことではありません。
エゴを安心させることです。
「あなたの仕事を奪うつもりはないよ」
「危険を知らせてくれてありがとう」
「あなたの力は必要だよ」
「でも、あなたひとりで
全部を背負わなくていい」
そうやってエゴに伝えてあげる。
エゴは、自分の存在意義――
「個としての自分を守り、成長させること」
が脅かされないとわかれば、
驚くほど素直に魂意識と協力する
ようになります。
エゴを倒すのではなく、
エゴに安心してもらう。
そして、魂意識と手を取り合ってもらう。
それが、「エゴを独りぼっちで戦わせない」
ための第一歩なのです。
脳の作戦会議に、天体たちを迎え入れる
ここまで、「エゴを独りぼっちで戦わせない」ために、
エゴと魂意識がチームとして連携すること
の大切さを見てきました。
では、この「脳の作戦会議」を、
もう少し具体的にイメージしてみましょう。
会議室の椅子に座っているのは、
脳の各領域だけではありません。
ホロスコープに描かれた天体たちも、
それぞれの椅子に座っている。
そんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。
まず、会議の議長席に座るのは――太陽です。
太陽は、右脳新皮質が担うハイアーセルフ。
全知全能の源とつながり、
人生全体を俯瞰しながら、
私たちを見守り、導く存在です。
ただし、ここでいう「議長」は、
命令したり、メンバーを支配したり
する人ではありません。
むしろ、
「今、この瞬間、本当は何を大切にしたいのか?」
を静かに思い出させてくれる。
会議全体の空気を整え、
みんながそれぞれの役割を果たせるようにする。
そんな議長です。
そして、その隣で真っ先に発言するのが――月。
月は、左脳辺縁系が担うインナーチャイルドです。
安心・安全を求め、感情で反応し、
「怖い!」
「守って!」
「これで大丈夫なの?」
と、素直に声を上げます。
月の声は、ときに子どもっぽく、
感情的に聞こえるかもしれません。
けれども、これは決して
「聞かなくていい声」ではありません。
むしろ、先ほど見てきた
エゴの「欠乏感」が、もっとも生々しい形
で表れている場所でもあります。
だからこそ、まず月の声に耳を傾ける。
「そう感じているんだね」
「それが怖いんだね」
と受け止めてあげる。
これが、脳の作戦会議をスムーズに進める
大切な第一歩になります。
そして会議室には、
太陽と月だけではありません。
水星、金星、火星……と、
ほかの天体たちも、
それぞれの椅子に座っています。
水星は、考え方や伝え方について。
金星は、何を心地よいと感じるのかについて。
火星は、どう行動を起こすのかについて。
それぞれが自分の得意分野から意見を出します。
木星は「もっと大きな可能性はないか?」と
視野を広げるかもしれません。
土星は「それを現実にするためには、何が必要?」
と具体性を求めるでしょう。
天王星は「今までのやり方を変えてみたら?」
と新しい方法を提案するかもしれません。
海王星は「あなたが本当に望んでいることは何?」
と、言葉にならない感覚を持ち込むかもしれない。
冥王星は、
「その問題の根っこには、何が隠れている?」
と、表面ではなく本質を掘り下げていく。
このように、脳の作戦会議には、
実に個性豊かなメンバーが揃っているのです。
では、その一人ひとりの天体が、
どんな「話し方」や「表情」で発言するのか。
そこを決めているのが、ホロスコープ上で
その天体がまとっているサイン(星座)です。
同じ「月=インナーチャイルド」でも、
月がどの星座にあるかによって、
「怖い!」という不安の表現の仕方も、
「こうしてくれたら安心する」
という安心のポイントも変わります。
つまり、
天体は「何をするか」を表し、
サイン(星座)は「どうやってそれをするか」
を表している。
そんなふうに考えると、
ホロスコープの読み方も、
ぐっと立体的になってきます。
そして、この脳の作戦会議の全体を見渡すと、
もうひとつ重要な存在が見えてきます。
それが――アセンダントです。
この会議室の「入り口」を決めているのが、アセンダント
ここまで、太陽が議長を務め、
月をはじめとする天体たちが意見を交わす
「脳内作戦会議」のイメージを見てきました。
けれども、まだ触れていない、
とても重要な役割があります。
それは、この会議室の「入り口」です。
会議の中で、どんな声が飛び交っているか。
それと、その声が
外の世界にどんな形で表れるか。
これは、必ずしも同じではありません。
心の中では不安でいっぱいなのに、
人前では平然とした顔をしている人もいます。
逆に、感じたことがそのまま
表情や態度に出てしまう人もいます。
「会議室の中身」と「外の世界に見える姿」。
この二つをつなぐ扉が、
アセンダント(上昇星座)です。
アセンダントは、内側にいる天体たちが、
どんな身振り、話し方、雰囲気で
外の世界と接するのかを決める、
いわば会議室の受付であり、
入り口なのです。
同じ太陽、同じ月を持っていても、
アセンダントが違えば、
その声が外に出てくるときの「訛り」が
まったく違ってきます。
ある人は、堂々とした態度でエゴの不安を隠す。
ある人は、柔らかな笑顔でその場をやり過ごす。
ある人は、感じたことをそのまま、
「今、ちょっと不安なんです」と口にする。
これらはすべて、
アセンダントというペルソナのフィルター
を通った結果なのです。
だからこそ、「私のエゴは、
どうやって不安を表現するのだろう?」
「何をすると安心するのだろう?」
「どんな言葉なら、
エゴは耳を傾けてくれるのだろう?」
という問いを考えるとき、
アセンダントは非常に重要な手がかりになります。
アセンダント水瓶座の私の場合
ここで、私自身の「脳の作戦会議」を
例に挙げてみましょう。
私のアセンダントは水瓶座です。
水瓶座のエゴは、何か未知のことに直面すると、
「まず、仕組みを知ろう」とします。
感情だけで突っ走るより、
「どういう理屈なの?」
「過去のデータではどうだった?」
「その方法には、どんな根拠がある?」
と、先に情報を集めて物事を把握しようとする。
つまり、「先に知ることで安心する」のです。
これは、私自身にもかなりはっきり出ています。
60代に入り、「少しサイズダウンしてみよう」
と思い立ったときのこと。
さっそく、私の脳の会議室では
エゴが発言を始めました。
「年齢的に基礎代謝が落ちているんだから、
そう簡単にはいかないんじゃない?」
「せっかく落ちても、すぐリバウンドする
のが関の山かもしれないよ」
「空腹で気が散って、
仕事に支障が出たらどうするの?」
……出ました。典型的な
「先回り型ネガティブストーリー」です。
未来に起こるかもしれないことを、
次々とシミュレーションしている。
けれども、ここでエゴを、
「そんなこと考えなくていい!」
と黙らせようとしても、
水瓶座のエゴは納得しません。
そこで私は、会議室にいる天体たちに
声をかけました。
「じゃあ、どうしたら納得できる?」
すると、隣に座っている水瓶座土星が、
「根拠を出して」と言ってきます。
そう。私の土星も水瓶座なのです。
土星は、過去の経験から学び、
それを現実の形にしていく天体。
つまり私の場合、エゴを説得するには、
「理論」と「過去の実体験」
を持ってくるのが一番効果的なのです。
そこで、議長席にいる天秤座の太陽に
お願いしました。
「ちょっと説得してくれる?」
すると太陽が、こんなふうに話し始めます。
「16時間断食という方法は、
まだやったことがないよね。
だったら、最初から『痩せる』『痩せない』と
結論を出さなくてもいいんじゃない?
ちょっと実験してみるのはどう?」
すると、水瓶座のエゴが少し耳を傾けます。
「……実験?」
そう。
水瓶座は「実験」という言葉に弱いのです。
「新しい方法を試してみる」
「実際にやってみて検証する」
「理論が現実にどう作用するか観察する」
これは、水瓶座のエゴにとって、
かなり魅力的な提案です。
そこで、さらに土星に過去の経験を提示します。
「以前、完全断食を1週間したことがあったよね。
そのとき、3日ほど経った頃から、
尿中にアセトンが出たのを確認したでしょう?」
ここで、検査技師としての私の知識が登場します。
食事から十分なブドウ糖が供給されない状態が
続くと、身体はエネルギー源を切り替えるサイクル
に入ります。
身体の脂肪を分解して、その脂肪酸から
肝臓でケトン体を作ります。
そのケトン体のひとつがアセトンです。
アセトンは揮発性が高く、
呼気にも出てきますし、
血中濃度が上がれば尿中にも排泄されます。
つまり、以前の完全断食で尿中アセトンが
確認できたということは、
「身体が蓄えていた脂肪を利用する代謝経路へ
切り替わっている」ことを意味します。
それを、自分の身体で実際に
観察していたわけです。
ここで、水瓶座土星が再び発言します。
「つまり、理論だけじゃない。
過去に実際に観察しているじゃないか」
なるほど。そう言われると、
エゴも黙ります。
そこで私は、さらに話を続けます。
「完全断食をする必要はないよね。
だったら、16時間食べない時間をつくって、
身体のエネルギー代謝に
どんな変化が起こるのか。
それを自分で観察してみるのはどう?」
すると水瓶座エゴが、
「……それなら、やってみてもいいかも」と。
会議、成立です。
これが、私の場合の「エゴの懐柔」です。
「大丈夫、大丈夫!」
と根拠なく安心させるのではありません。
「あなたが納得できる材料を持ってきたよ」
と、エゴが得意な理論・検証・実験の土俵
に乗せてあげる。
すると、エゴは意外なほど素直になります。
その結果、私の場合は、
夕食を20時頃までに終え、
翌日の昼12時頃まで食べないという
16時間の食事間隔が習慣として定着しました。
もちろん、これは私自身の体験であり、
すべての人に同じ方法が適している
という意味ではありません。
私にとって面白かったのは、
サイズダウンという結果だけ
ではありませんでした。
朝起きてから昼までの時間が、
記事を書いたり、本を読んだりする、
とても集中しやすい時間になったのです。
そして、昼食と夕食が、以前より
ずっと楽しみな時間になりました。
二食だからこそ、
「今日は何を食べよう?」
「どうすれば栄養のバランスが
取れるだろう?」
と考えて料理するようになったからです。
振り返ってみると、
これは単なる食事法の話ではありません。
私のアセンダント水瓶座のエゴを、
どう扱ったかという実例なのです。
私のエゴは、「本当に大丈夫?」
と不安になる。
そこで私は、
「じゃあ、仕組みを調べよう」
「過去の経験を思い出そう」
「実験として試してみよう」
と返す。
すると、土星が、
「過去の経験から考えて、
それなら現実化できそうだ」
と納得する。
そして太陽が、
「では、やってみたいことを
実験してみよう」と全体をまとめる。
こうして、エゴと魂意識と天体たちが、
ひとつのチームとして動き始めるのです。
だから、自分のホロスコープを知っていると、
自分の脳の作戦会議を、
ずっと効率よく進めることができます。
私の場合、
「水瓶座のエゴには、理論を渡す」
「水瓶座土星には、過去の経験と
検証結果を渡す」
「天秤座太陽には、
みんなが納得できるように調整してもらう」
という具合です。
つまり、ホロスコープは単なる「性格診断」
ではありません。
自分の中にいる会議メンバーの取扱説明書にもなる。
そう考えると、自分のホロスコープを読むことが、
ますます面白くなってきませんか?
あなたの会議室では、どんな会話が起きている?
ここまで見てきたように、私たちの中には、
魂意識という「大きな視点」を持つ議長がいて、
安心・安全を求める月がいて、
考える水星がいて、
愛や心地よさを求める金星がいて、
行動したい火星がいて、
可能性を広げる木星がいて、
現実化を担当する土星がいる。
そして、その一人ひとりが、
ホロスコープのサイン(星座)によって、
それぞれ独特の「話し方」をしています。
さらに、その会議室の入り口に立っているのが、
アセンダントです。
だからこそ、アセンダントを知ることは、
「私は外からどう見えるのか?」
だけを見るためではありません。
むしろ、
「私のエゴは、どんなふうに
自分を守ろうとするのか?」
を知るための、大きな手がかりになるのです。
エゴがどんな形で不安を表現するのか。
何を恐れているのか。
何を求めているのか。
そして、どんな言葉をかければ安心して、
魂意識と手を取り合ってくれるのか。
それを知ることができれば、
私たちは自分のエゴと、
もっと上手につき合えるようになります。
そこで次回からは、
このアセンダント12星座別に、
あなたの中の会議室で実際に
どんな声が飛び交っているのかを
見ていきたいと思います。
「私は、こんなことで不安になる」
「だから、こんなふうに自分を守ろうとする」
「でも、本当は
こんなふうに安心させてあげればいい」
そんなふうに、
一つひとつの星座ごとに
アセンダントのエゴを
紐解いていきます。
エゴを敵にするのではなく、
エゴの言い分を聞いてあげる。
エゴが安心できる方法を知る。
そして、最後には魂意識と手を取り合って、
人生という舞台を一緒に歩いていく。
それが、この「エゴのトリセツ」の
目指すところです。
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