正規教員を続けられる人/続けにくい人の違い
正規教員を続けられる人と、
続けにくい人がいる。
これは「根性」や「覚悟」の差ではない。
仕事の構造との相性だと思っている。
正規を続けやすい人の特徴
私が見てきた中で、
正規を長く続けている人には、いくつか共通点がある。
•マルチタスクにある程度耐えられる
•多少の理不尽を「仕事だから」と切り分けられる
•人間関係の摩擦を引きずりにくい
•自分の時間や感情を後回しにできる
•「全部を抱える前提」に、ある程度納得できる
これは優劣ではない。
適性の話だ。
正規を続けにくい人の特徴
一方で、続けにくい人もいる。
•子ども一人ひとりを丁寧に見たい
•仕事の意味や納得感がないとつらい
•人の感情や場の空気に敏感
•常に100%で応えようとしてしまう
•仕事と生活を切り分けたい
このタイプは、
仕事量そのものより、同時進行の多さで削られる。
「一つ一つなら、できる」
でも、
「全部を同時に」は、きつい。
共感性は、多ければいいわけじゃない
教員にとって、共感性は大事だ。
でも、高すぎても、低すぎても苦しくなる。
共感性が高いと——
•クラスが荒れると、感情を一緒に抱え込む
•子どものしんどさを自分のことのように受け取ってしまう
•家に帰っても頭が切り替わらない
•「自分の関わり方が悪かったのでは」と自責に向かう
担任を持つと、
クラスの不調=自分の不調になりやすい。
一方で、共感性が低すぎると——
•子どもの違和感に気づきにくい
•形式的な指導になりやすい
•指導はしているのに、信頼関係が築けない
クラスは回っているように見えて、
内側で静かに崩れていくこともある。
問題は、共感性ではなく「調整できない構造」
問題は、共感性の高さ・低さそのものではない。
担任という役割は、
•共感しながら
•管理しながら
•評価しながら
•保護者対応もしながら
という、
相反する役割を同時に求められる。
共感性が高い人ほど、
この構造の中で消耗しやすい。
続けられない=向いていない、ではない
正規を続けにくいことは、
教師に向いていないこととは、全く違う。
むしろ、
観察力があり、感受性が高く、
子どもの変化に気づける人ほど、
今の正規の構造とは相性が悪いこともある。
私は「続けにくい側」だった
私は、正規を続けにくい側だった。
能力がなかったとは思っていない。
ただ、
全部を抱え続ける働き方に適性がなかった。
だから立ち位置を変えた。
非常勤、通信制、週3日。
量を減らし、距離を調整する選択。
その結果、
子どもを見る目が戻った。
どこで働くかは、自己理解の結果でいい
「正規を続ける」
「一度離れる」
「別の形で関わる」
どれも間違いではない。
大事なのは、
自分がどの構造なら、長くいられるか。
続けられる人を目指す必要はない。
続けられる場所を選べばいい。
