見出し画像

唯一、私が私でいられる人。


3年前、私は認知症を患う祖母と暮らすために、
母と一緒に地元を離れ、初めて暮らす土地へ引っ越してきました。

私の地元から祖母の家までは、新幹線と電車を乗り継いで約3時間。

交通費もそれなりにかかるため、友達と気軽に会える距離ではありません。

夏休みや冬休みなどの長期休暇に、年に1・2度帰省するくらいで、土日の休日も祖母と家で過ごすことがほとんどになりました。


今の私は、平日9時から15時までのアルバイトをしながら生活しています。

祖母と一緒に過ごす時間を少しでも多く持ちたかったこと。
そして、正社員という働き方が、少し私には息苦しく感じるようになったこと。

そんな理由から、2年ほど前から今の生活を続けています。

ただ、こちらへ引っ越してきたばかりの頃は、
一度だけ正社員として約1年間働いていました。

新卒から3年半ほど勤めた会社を辞め、祖母のもとへ来て、初めての転職活動で入社した会社です。


そこで、私は一人の素敵な先輩と出会いました。

私より一つ年上で、同じ部署で働く女性の先輩です。

知り合いが一人もいない土地で出会った、
初めての同世代の存在でした。


その先輩は、私がこれまで出会った人の中でも、
一番と言っていいほど純粋で、いい意味で世間知らずで、まっすぐな心を持った人でした。


とは言いつつ、私はその会社を1年ほどで退職しましたが、それでも今でも、2〜3か月に一度は先輩と会っています。
(会社を辞めた詳しい経緯は、下記の記事に書いています↓)


地元の友達には、祖母と暮らすために引っ越すことをもちろん伝えていました。

みんな応援してくれて、本当にありがたい存在です。

でも、祖母との暮らしについて細かなことまで話せる人は、実はいませんでした。

もちろん、「誰かに聞いてほしい」と思っていたわけではありませんが、
それでも心のどこかでは、少しだけ孤独を感じていたのだと思います。


そんな中、その先輩には祖母のことをすべて話しています。

楽しかった出来事も、大変だったことも。

不思議なくらい、その人には何でも素直に話せます。

その理由はきっと、先輩が私の話を、
本当に心から聞いてくれる人だから


他の友達が、私の話を聞いてくれていないということではありません。
ただ、その先輩が、他の人以上に私の話を真剣に聞いてくれるのが伝わるんです。


先輩は、いつも私の話を真剣に聞きながら、
時には涙を流してくれます。

最初は、本当に驚きました。

私の話したことで、泣いてくれた人なんて今までいませんでした。


理由を聞くと、先輩はこう言ってくれました。

「まるさんは、人生を一番まっすぐ生きている人やわ。
周りがどうとかじゃなくて、自分にとって本当に大切なものが何なのか、ちゃんと見えてる。
めちゃくちゃ強い人やと思う。だから感動すんねん。」


その言葉を聞いた瞬間、
そして涙を流してくれている先輩の姿を見た瞬間、

「こんなにも真剣に、私の話を聞いてくれる人がいるんだ。」

ということに、私は大きな衝撃を受け、感激しました。


先輩は、

「まるさんは話すのがすごく上手。
気持ちがちゃんと伝わってくるし、嘘がない。
だから心が動くんやと思う。」

と、そう言ってくれました。

そんな先輩だからこそ、
私自身も素直に、ありのままの姿を安心して曝け出せるんだと思います。


そしてある日、

まるさん、日常のことを何かに書いてみたら?

と言ってくれました。


今思えば、私がnoteを始めた一番の原点は、
この先輩の一言だったんだと思います。



先輩とは、読書という共通の趣味もあります。

会うたびに、お互いの好きな小説を貸し借りしています。

仕事や家族のこともあって忙しいので、「返すのは2〜3か月後でいいよ」が私たちのルールです。

今、私が借りているのは、朝井リョウさんの『正欲』。

次に会うのは8月頃の予定です。

この距離感が私にはとても心地いい。

先輩は、会うといつも私のことを褒めてくれるけど、
まっすぐそう伝えてくれる先輩のことを、
私は本当に素敵だと思っています。



人生には、
何度もあるわけではない「かけがえのない出会い」があります。

この先輩との出会いも、間違いなくその一つ。

祖母の元に来て、はじめて地元を離れて、
こんなにも心から信頼できる人と出会えるなんて思ってもいませんでした。

だからこそ、このご縁を一生大切にできるように、
私自身も誠実な人であり続けたいと思っています。


ちなみに、
先輩にはまだnoteを始めた事を伝えられていません。


いつか、先輩に胸を張ってこの記事のことを紹介できるように。

私はこれからもnoteに言葉を綴っていきたいと思っています。

いいなと思ったら応援しよう!

Maru(まる)|87歳認知症の祖母とのゆっくりな暮らし 私の記事を読みにきてくださりありがとうございます。チップは、祖母とのランチ代に使わせていただきたいと思っています。