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「時間なのに、まだ来ない」。部下を待たせる管理職が失っているのは、組織と管理職への信用。

管理職の『会議への遅刻』は、単なるマナー違反ではなく、マネジメントの放棄です。その時失われるのは、工数やリソースと金銭面の問題だけでなく、部下からの組織と管理職への信用です。今もなおプレイヤー気分が抜けない管理職へ贈る、厳しいけれど必要な提言です。


[1] 管理職が3125円をドブに捨てた。

想像してみよう。そろそろWeb会議の開始時刻になる。だけど、エントランスに入っても誰も来てない。時間が来たから、 とりあえず参加ボタンを押してみる。でも、誰もやっぱり参加しない。オフィスで周囲を見渡す。主催者である管理職達は、馬鹿笑いをしている。

「おいおい、管理職が必要だから部下を集めたんだろ?なのに時間通りに参加しない?こいつら、なにやってんだ…」とつい突っ込みたくなる。

そもそも会議という時間の使い方はある意味、贅沢である。チームメンバーの時間を一様に拘束する。例えば、計算を簡単にするために、月給30万円を想定してみよう。1日1.5万円。8時間労働だったら、1875円/時。10人分の30分(=計5時間分)の時給で、9375円。本来、会議主催者には、この経費以上の成果を出すことが求められる。

では、会議が10分遅れたらどれだけの損失になるのか?単純計算で、9375円 のうちの1/3だから 3125円。仮に昼食で3125円使うならば、そこそこいいご飯も行ける。同じ金額を何の成果もあげられずにドブへ投げ捨てているのだ。さらに言えば、この10分があればそれ以上の成果をあげられた可能性だってある。つまり、この管理職は、マネージャーとしての資質を疑われても仕方がない。

更にたちが悪いのは、この会議を主催しているのがその管理職自身だという点。会議の存在も、開始時刻も当然把握しているはずの管理職が時間通りに始めないのは、参加メンバー全員の時間を軽視し、ないがしろにしている悪しき姿勢そのものである。

そもそもなぜ会議を開催するのか?管理職から部下へ情報を伝えるため、そして部下から情報を吸い上げるためだ。それにもかかわらず、会議開始を遅らせ、会議時間を短くしている原因が主催者自身にあるというのは、マネジメントとして本末転倒と言わざるを得ない。

[2] 管理職は、部下に常に見られている。

一般論として管理職には、業務への真摯さが求められる。一言でいえば、組織メンバーの力を活用して、成果を上げるために努力する覚悟である。

だが、部下は、会議開始の時間になっても集まらずに会話を続けている管理職を見た時、どのような感情を抱くだろうか?「ああ、こいつらにとっての優先度は、部下じゃなくて管理職なんだな」ではないだろうか。

もちろん、急なトラブルなどで開始が遅れること自体は誰にでもある。真摯な管理職であれば、事前に「5分遅れる」とチャットを一本入れるか、到着時に「待たせてすまない」と一言添えるはずだ。

だが、それすらなく、へらへら笑いながら「じゃ、やってきます」などと言い出すのは、単なる社会人としてのマナー違反にとどまらず、管理職が部下からの信頼を自ら投げ捨てているに等しい。

特に、リモートワークのために職場にいないメンバーにとって、Web会議の場というのは会社との数少ない接点になる。それが、管理職が社内で話し込んでいて遅れていた、というのは明らかにメンバーをないがしろにしていると言わざるを得ないだろう。

こうした管理職の行動は常に、部下によって見られていると考えるべきである。そして、真摯さが足りない行動を繰り返す愚かな管理職の姿を見て、この管理職や組織のために頑張ろうと思う部下など存在するはずがない。この時、管理職が失ったものは3125円よりもはるかに高い、部下からの信頼である。

[3] まとめ:信用失墜する機会は他にもある。

部下からの信頼を損失する機会は、会議開始時間に集まらないことだけに限らない。他にもこういうパターンがあるだろう。

  • 管理職が、部下に約束した期日を守らない。

  • 管理職が、期限ギリギリにならないと作業依頼しない。

  • 管理職が、社内規則を遵守しない、あるいは違反者を野放しにする。

  • 管理職が、表面的な誤魔化しに終始し、根本的な課題解決から逃げ続ける。

管理職からすれば言い訳も山のようにあるのだろう。それこそ、一般職なんかじゃ想像できないほど管理職は忙しいんだ、他にもやるべきことはあるんだ、など。しかし、はっきり言ってしまえば、一般職からすれば「それ込みで給料をもらっているんでしょ?知るか」という感想しか抱かない。


そもそも子供の時代、保育園や幼稚園、小学校の先生からは何と言われたのだろうか?そんなことを今更、大の大人には言いたくない、という気持ちもどうか理解していただきたい。

  • やるべきことは、きちんとやる。

  • まもるべきことは、ちゃんとまもる。

  • めいわくをかけたら、ごめんねという。


正直ベースでいうならば、いつまでたってもプレイヤー気分が抜けきれないままマネージャー職の給料で適当な仕事されるのは、会社組織としても部下としても単純に損失でしかない。

管理職とは、目の前で起きている問題を解決するだけでなく、自分の後進育成も考えて、日々の業務に取り組む必要がある。それなのにもかかわらず、部下から失笑と諦観の目で見られているのは、管理職として問題があるだろう。

願わくば、世の中の管理職には、上司としてあるべき振る舞いを行い、部下にとってキャリアモデルになっていただきたい。マネージャーとしての自覚と覚悟をもって業務に取り組んでいただきたい。

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