見出し画像

不審者スタイルで挑んだ、母(82)のケアマネ会議がカオスすぎた話。




紫外線との死闘、コロコロ変わる母の話、そして謎の微笑みを浮かべる父。
今日は、月に一度の「母のケアマネジャーさんとの作戦会議」の日。
認知症である82歳の母の様子を共有し、みんなで今後の対応を考えるという、我が家にとっての「超・重要ミッション」です。
約束の時間になり、実家へ向かおうと玄関のドアを開けた瞬間――
私は白目を剥きました。
「日差し、容赦なさすぎん???」
まだ朝だというのに、上空からの直射日光とアスファルトからの照り返しによるツープラトン攻撃。
太陽が完全に本気(マジ)のモードで私を焼きにきています。
実家までは徒歩。普通に歩いたら、目的地に着く頃には私が「消し炭」になってしまう。
ここで私の脳内ゴングが鳴り響きました。
「絶対に焼かれたくない戦いが、そこにはある――!」
おしゃれ心は1ミクロンもありません。実用性のみを追求した「対・紫外線最終決戦モード」への換装です。
1. 日焼け止め: 白浮き上等。顔と首に親の仇のように叩き込む。
2. 帽子: 視界をギリギリ残して、限界まで深くハットをかぶる。
3. アームカバー: 指先まで隙間なく完全ガード。
4. 日傘: 遮光率100%の重いやつをバッと抜刀。
鏡を見て絶句。そこにいたのは「実家へ向かう健気な娘」ではなく、「絶対に職務質問されたくないタイプの、怪しい重装備のプロ」。
どこからどう見ても、不審者の一歩手前です。
「誰にも見られませんように……!」と心の中で念じながら、怪しまれないギリギリの高速競歩でアスファルトを突き進みました。すれ違う人が一瞬、私を避けた気がしたのは気のせいだと信じたい。


ゼェゼェと息を切らしながら実家に滑り込み、リビングへ突入する直前で、パパパパッと重装備を解除!
何事もなかったかのような「涼しげな娘の顔」を作って、ドアを開けました。
そこには、いつも頼もしいケアマネさんの姿が。
さっきまでの太陽との死闘(および不審者スタイル)が嘘のように、部屋の中はとても穏やか……と思いきや、会議が始まれば別の意味で大忙しです。
主役である認知症の母は、今日も絶好調。
「最近はねぇ、これが大変で……」と言った5秒後には「あ、でも昨日はあれが楽しかったのよ!」と、あっちへフラフラ、こっちへフラフラ。
話の打球がどこに飛んでいくか分からない、しまいには、「デイサービスは辞めたのよ」とまで。週に2回、デイサービスにはちゃんと送り出していますが……。
ああ言ってみたり、こう言ってみたり、話がコロコロと目まぐるしく変わっていきます。
しかし、さすがはプロのケアマネさん。
母の予測不能なマシンガントークを、「うん、うん」と終始ニコニコしながら仏のような笑顔で受け止めてくれます。
もはや後光が見えます。
そしてふと隣を見ると、同じく82歳の父もニコニコしています。
……いや、待てよ。その笑顔は一体どっちだ?
「耳が遠くて、実は会話が何一つ聞こえていない」のか。
それとも、「ケアマネさんが来ているから、必死によそ行きの『ええ格好』をしている」のか。
父のスマイルの真意は神のみぞ知る、です。
話がコロコロ変わる母、すべてを包み込む仏のケアマネさん、そして謎の微笑みを浮かべる父。
このカオスな空間で、私は「ケアマネさん、本当にすみません……!」と心の中で平伏しながら、隙を突いてリアルな困りごとを滑り込ませることに命をかけました。
一人で抱え込むと重た〜くなる介護の悩みも、こうして一緒に頭を悩ませてくれるプロがいて、みんなで笑い合える(一部、聞こえてない可能性アリ)時間があるだけで、心がすっと軽くなります。
私の紫外線対策はかなり不審者感満載の「過剰装備」でしたが、母を支えるための「家族の装備」は、ケアマネさんのおかげで今月も万全になりました。
……さーてと、私が帰ろうとすると母が抱きついてきました。
まめこちゃん、また来てねっ」と涙ぐんでいます。 「えーっ、毎日来てますけど」と思いましたが、なんだか私までウルっと来てしまいました。
ちょっぴりだけ、切ない気持ちになっちゃいましたが
帰り道もあの太陽が待っている。
再び重装備に変身する私、これから毎日、この装備です。
皆さんも紫外線にはご注意下さいね。

いいなと思ったら応援しよう!

まめこ チャレンジして見て良かったと思えてくると思います。 宜しくお願いします。今後の励みになります。