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著…クリスチャン・ジャック 訳…鳥取絹子『楽しいヒエログリフ入門』

 聖なる力が秘められていそうな言葉「ヒエログリフ」。

 これは、その世界の魅力を初心者向けに紹介している本。

 「ヒエログリフに興味があるけど、どうやって学び始めたら良いのか分からない」という方が第一歩を踏み出すのにちょうど良さそうです。


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 ⭐️単行本版



 たとえば、アヒル、太陽、顔、フクロウ、スカラベ、足、立った姿のミイラ、ハゲワシ等の様々な形を組み合わせることでメッセージが出来上がっていくのが興味深いです。

 また、カルトゥーシュを眺めていると、そのデザインの美しさもさることながら、そこに込められたメッセージも素敵なので、思わず見惚れました。

 わたしはこの本を読んで、ますますエジプトの文化に惹かれるようになりました。

 なお、腰掛けや土台や石を⬜︎で表してその読み方が「P」(プ)になるということを知ったので、道端に転がっている石を見ると、ヒエログリフのことを思い出し、「⬜︎が3つある。プププってことか」と想像するようになりました。

 遠い遠い古代エジプトの人々と現代の日本に住むわたしの日常が一瞬繋がったかのような感覚を味わえて面白いです。

 わたしも古代エジプトの人々のように、身の回りにある様々なものに関心を持ち、毎日を大切に生きていきたいです。

 また、

 「生命は一つの存在ではない」と、あるユーモア作家は書いた。エジプト人なら否定しないだろう。「存在する」、この地上に生きる、というのを表すのに、エジプト人は植物と動物、二つのヒエログリフを使っている。

(著…クリスチャン・ジャック 訳…鳥取絹子『楽しいヒエログリフ入門』単行本版P57から引用)


 花は「ウン」(存在する)という意味だった。ファラオーミツバチのおかげで、存在も可能になるというわけだ。

(著…クリスチャン・ジャック 訳…鳥取絹子『楽しいヒエログリフ入門』単行本版P62から引用)


 といった考え方も魅力的だと感じました。

 植物と動物は寄り添い合うからこそ存在出来る、と言っているかのようで。

 それに、

 CHA[シャア]花の咲いた池は、「始まり」という概念を与えるのに使われる。

(著…クリスチャン・ジャック 訳…鳥取絹子『楽しいヒエログリフ入門』単行本版P90から引用)


 という概念も好きです。

 なんて綺麗なのでしょう。

 花の咲いた池が「始まり」だなんて…。

 また、P226に登場する、「光り輝く永遠」や「循環する永遠」を意味するというヒエログリフも好きです。

 きっと「光り輝く永遠」は不変のものを指しているのでしょう。

 では、「循環する永遠」の方はどうでしょうか?

 「循環する」ことで常に移り変わっていくのに「永遠」だなんて、矛盾しているような気がしなくもありませんが…。

 もしかしたら「循環する永遠」は生命そのものかもしれませんね。

 生まれては死んでいく中で、ある時は子どもを生み育て、またある時は何かに影響を与え、またある時は他の命に食べられて、次の世代の命を巡らせていく…、そんな生命の環。



 〈こういう方におすすめ〉
 エジプトの文化に関心がある方。
 ヒエログリフの意味に興味がある方。
 文字の持つ歴史について触れたい方。

 〈読書所要時間の目安〉
 7時間〜7時間半くらい。

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