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著…長田弘『深呼吸の必要』


 きみはいつおとなになったんだろう。きみはいまはおとなで、子どもじゃない。子どもじゃないけれども、きみだって、もとは一人の子どもだったのだ。

(著…長田弘『深呼吸の必要』単行本版P12から引用)


 という言葉から始まる本。

 まるで、長田さんが読者に優しく語りかけてくれるかのよう。

 長田さんならではの自然で美しい言葉に、心を癒されます。



 ⭐️単行本版

 ⭐️文庫本版



 さて、冒頭の言葉は、


 子どものころのことを、きみはよくおぼえている。水溜まり。川の光り。カゲロウの道。なわとび。

(著…長田弘『深呼吸の必要』単行本版P12から引用)


 といった風に続きます。

 それを読んでいると、甘酸っぱくて爽やかな情景が心の中にありありと浮かんできます。

 …中には、そんな子ども時代を経験しなかった人もいるかもしれません。

 どんな育ち方をするかを、子どもが選ばせてもらえることは、稀だから…。

 「良い思い出ばかり」だと言う方の方が珍しいかもしれません。

 わたしも、当時の記憶には蓋をしたいことが多いです。

 しかし、どんな大人にも、必ず子ども時代はあったはず。

 それを切り離すことは出来ません。

 せめて、大人になった自分だけでも、子どもの頃の自分を愛してあげたいです。

 この本を読んで、わたしも、子どもの頃の自分と久しぶりに会ったような感覚になりました。

 子どもの頃のわたしと、大人になった今のわたし。

 お互いを少しでも多く愛せるようにこれからもわたしは生きていきたい…、この本を読んで、素直にそう思いました。




 〈こういう方におすすめ〉
 心を洗ってくれるような本と出会いたい方。
 子どもの頃の自分と再会するかのような気持ちを味わいたい方。

 〈読書所要時間の目安〉
 2時間半〜3時間くらい。

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