韓国に訪れた静かな革命――若者が愛国心より日本文化を選んだ日・豊璋の過去記事シリーズ
韓国若者の本音
私は尹政権以降、韓国人の意識が変わりつつあることをお伝えしてきたが、ここに来て若者からとうとう意識の変化が見え始めている。
3月1日は韓国の三一節、いわゆる1919年3月1日の三・一独立運動を記念する日である。
これまでは多くの韓国人がこの日を祝い、光化門に集まってはその日を祝ってきた。
今年も光化門には約4万人が集まったと報道されていたが、どうやら一般市民の参加はごく一部だったようだ。
三一節を迎えるにあたり韓国で一番注目を浴びたのが「三一節の連休どこ行く」という話題だった。
そして「どこ行く」統計の報道が出ると、怒り心頭なのが熱烈な愛国烈士の左派勢力である。
三一節の連休の行き先トップが日本だとわかると、
「お前たちに愛国心はないのか」
「日帝時代を思い出せ」
と罵声コメントが多く見られた。
だが若者は、
「愛国心は強要されるものではない」
「日帝時代を知らないのに何を思い出せと言うのか。書き込んでいるこの人物は日帝時代を生きたのか」
と辛辣な返事を返していた。
こういったやり取りを見ていると、私が韓国で肌感覚として感じる変化が着々と進んでいると思える。
あるユーチューバーも三一節の日にカラオケ店に行き、これまでの韓国人としては思いもよらないやり取りをライブ発信し物議を醸した。
このチャンネル登録者36万人の韓国人男性ユーチューバーは、カラオケ店で休日料金だと告げられると軽い押し問答の末、
「運動をやったから(平日より高く)払わなければならないじゃないか、ったく」
と嘆いたのだ。
その経緯を見た視聴者から批判が上がると、彼は「三一節だから歌を1曲歌おう」とマイクを持ち、日本のアニメ作品のテーマ曲を熱唱した。
歌い終わり「皆さん、もう許してくださるだろ?」と発言した。会員限定のライブだったとはいえ、これまでの韓国であれば社会的抹殺、最悪は自殺にまで追い込まれかねなかっただろう。
だが今の韓国にはこういった発言を許容できる余裕が出来ている。
先日も、韓国ソンシン(誠信)女子大学のソ・ギョンドク(徐坰徳)教授がニューヨークで旭日旗を掲げながら走る人力車に対しニューヨーク市に抗議したが、市は「われわれの管轄ではない」と相手にしなかった。
この行為に対して韓国国内でも「どこまで国の恥をさらすのか」「越権行為が正義となるのはあなた方の思考だ」と冷ややかな反応が見られた。
今、韓国民の多くがやっと「自分の幸せ」を考え、それは政治に扇動されることではないと、自分たちの価値観を持ち始めている。
韓国の愛国心
ここに文在寅政権下で行われた興味深い世論調査がある。
数年にわたり、三一節が近づくたび「三一節に旅行で日本に行くのは適切な行動なのか」を巡って議論されてきたが、議論されればされるほど若者は政治から遠ざかっていったようだ。
その政治離れも、あの熱狂的な支持で誕生した文在寅政権下で起きていた。
2020年10月、韓国に対する自負心や愛国心に関する世論調査では、
「愛国心を持たなければならないか」という質問に対し、
Z世代 63.7%
ミレニアル世代 62.3%
が「持たなければならない」と答えた。
一方、
X世代(1960~1979年生まれ)は 79.3%
86世代(1960年代生まれで80年代の運動圏)は 83.3%
であった。
次に「国家のための個人の犠牲について」聞いてみると、
Z世代 29.0%
ミレニアル世代 28.7%
が「個人犠牲もやむを得ない」と答えた。
ちなみに、
X世代は 46.3%
86世代は 55.3%
であった。
この統計を見ると、韓国はこれまで扇動・誘導による集団意識が強かったが、若者世代は個人意識へと変わりつつあるように思える。
さらに、昨今の爆発的な訪日ラッシュの中でも世論調査は行われている。
2023年にはZ・ミレニアル世代の65%が「自分たちは他の世代と区別される特徴がある」と答えている。
この「区別」こそが、従北・反日正義だった韓国からの変化ではないだろうか。
私世代の者たちは盲目的に、またはしがらみで周りに合わせるというのが「反日正義」だった。
だがZ・ミレニアル世代は、そんな親や周囲の理不尽な行動を見て学んでいたのではないかと思える。
韓国の多くの若者の意識が、これまでの「国家(従北・左派)のために犠牲になること」を否定し始めているのだ。
もう止まらない
三一節連休に21万人が日本旅行に来たと報道されているが、もう韓国の日本文化ブームは止まらない。
会社や自宅で会食的に出前を取って飲む酒は、3・2が日本ビールで、あとは国産ビールか焼酎だ。
また韓国地方のどこに行っても日本語看板が多い。
私も十数年前に韓国に渡ったとき、日本語表記の飲食店や居酒屋系が多いことに驚いたが、今はそれ以上に増えている。
韓国に住んでいると、日本の感覚では「ここまで世間の欲求が弾けている中で従北左派勢力に何ができるのだろう」と思えるが、彼らには伝家の宝刀「ちゃぶ台返し」があるので本当にわからない。
その「ちゃぶ台返し」を不安に感じつつも、今、日本を訪れる韓国人の好感度は上がっている。
韓国内の年配者には感じないが、若者の礼儀が日本人以上に整っているという声を、日本で療養しながら大分のホテルや旅館の関係者からよく聞く。
今日も早朝、別府から湯布院にドライブしファミリーレストランに入ると、奥にはフィリピン人、そして私のテーブルの横には子供を含む二家族十人の韓国人が来ていた。
その行動を注視すると、韓国でよく見る横柄な態度はなかった。
さらにメニューもスマホで撮って翻訳しながら注文していた。
少し話を伺ってみると、日本旅行に備えて訪日経験者の韓国人ユーチューバーの動画を参考にして来ているという。
もう韓国では、日本旅行を批判するのは左派勢力かどうかで棲み分けられている。
そしてその左派勢力について聞くと、
「私たちの幸せの時間を、そんな勢力に何が言えますか」
と話す。だが私は心の中で「君ら、そこに踊らされてたんやろ」と叫んでいた。
私が感じるのは、日韓報道は何も参考にならないということだ。韓国は気が抜けない国である。
私の戸籍上の祖国でもあるから「良いこと」も言いたいが、希望的観測が難しい国民性なのだ。
ここまで肌感覚で感じる証拠を集計としてお伝えしても、何の保証にもならないのが韓国である。
結局、日本の皆さんは4月の国会議員総選挙の結果を見て、韓国の変化に期待できるかどうかを判断してほしい。
もちろん韓国も比例代表制がある。
その比例で罪人(前科者)が当選することがあれば、引き続き私が追いかけてお知らせする。
