韓国に譲歩して得たものはゼロ──日本が学ばない歴史の教訓・豊璋の過去記事シリーズ
日韓関係改善で日本が得るものが見えない
韓国の寒波を逃れるように、私は12月に療養のため日本を訪れている。
日本で年越しを迎えるわけだが、相変わらずどこへ行っても訪日した韓国人に出会ってしまう。日本にいながら韓国にいるような錯覚さえ覚える。韓国人にとって文在寅政権からの解放が正解だったかどうかは、今の韓国を見れば一目瞭然だ。
だが日本にとってはどうなのだろうか。少なくとも、日韓問題はこれまで無関心だった日本人にも責任がある。
文在寅政権によって日本人は韓国に関心を持ち始め、冷静に判断するようになった。その証拠が「韓国人が嫌いなのではない、反日が嫌いなのだ」という意見だ。
庶民の反応とは異なり、日韓の政府間では良好な関係づくりが着々と進んでいる。
今年3月に始まった日韓会談からシャトル外交が強化され、11月にはアメリカで7回目となる会談も行われた。文政権下を思えば「もう少しゆっくりでいいのでは」と言いたくなるほどだ。
3月の初会談以降、文在寅の横暴によって始まった反日・不買運動、そしてGSOMIA破棄──これに対し日本もホワイト国解除を行い、両国関係は泥沼に陥った。
だが、はっきり言っておくが、これはすべて韓国政府が先に「しでかした」ことである。
徴用工裁判にしても、結審が出る少なくとも半年間、日本政府は4回以上の提案をした。にもかかわらず、文在寅政権は答えることなく無視し続けたのだ。
それがホワイト国解除を言い渡された途端、「待ってました、我に正義あり」とばかりに反日・不買運動とGSOMIA破棄に走った。
当然、日本政府からの提案が半年以上にわたって無視され続けた事実は日本では報じられていたが、韓国ではほとんど報じられず、国民は文在寅政権の扇動を鵜呑みにし、地獄のような日韓関係となったのである。
日韓関係改善で日本が得るものが見えない
尹政権の努力によって日韓関係が良好になることは、在日として喜ばしい。しかし、どうしても違和感を覚えずにはいられない。
これまで日本は十分に提案や譲歩をしてきたが、文在寅政権下での日韓関係悪化は、左派従北思想のシナリオであった。
日本の提案を無視し続け、あたかも日本に誠意がなかったかのように装い、反日・不買を呼びかけ、GSOMIA破棄にまで踏み切った。
この過程で得をするのは北朝鮮と、それを崇める者たちだけであろう。
結果的に文在寅は国内支持を失い、従北思想者の利権も守れなかった。
ローソク集会での文在寅支持は、少なくとも開城団地投資者たちの共同も大きく、大統領誕生へと世論を押し動かした。しかし結局は北朝鮮に突き放された。
開城団地施設の爆破は、利権絡みの従北思想者を装う資本主義者たちに対し、北朝鮮が文在寅を本気で切り捨てたことを示すものだった。
こうして左派従北思想によって国民を巻き込んだ文在寅政権は終焉を迎え、国民もその嘘に気づき始め、新しい尹政権の下で正常化の道を辿っている。
私が言いたいのは──韓国が国を正常な道に戻すために日米韓安保を強化し、日韓関係を改善する必要があるのは理解できる。
だが、日本の立場としてはどうなのか。
これまでを見る限り、日韓関係改善によってあまりにも韓国が得るものが多く、日本にはそれほど得るものがないように見えるのは私だけだろうか。
なぜ毅然とした態度を取り続けられない日本
日韓関係が良好になる中で、第3次二国間通貨スワップ取極の締結を聞いたとき、私は思わず「またか!」と思ってしまった。
その「またか!」とは「あれだけ文在寅に翻弄されたのに、また調子の良い顔を見せるのか?」という思いである。
私が思うに、1965年の基本条約以降、日本は韓国に対し十分な補償を行ってきた。
日韓問題で慰安婦団体が騒げば、河野談話、村山談話、アジア女性平和基金、慰安婦合意と対応してきたが、すべて韓国内の左派従北勢力に妨害されてきた。
安倍内閣誕生と同時に、韓国左派勢力は勝手に「極右政権」と呼び、文在寅政権は日本からの提案を無視し続けた事実を国民に伏せた。
その結果、韓国政府はまるで青天の霹靂のように「突然、日本からホワイト国解除を受けた」と装い、国民感情を煽って反日・不買へと一気に持ち込んだ。
文在寅は「反日」を強めることで北朝鮮から評価されることを期待したが、すべては崩れ去った。
そうして自爆的に崩壊した国を、尹政権は「普通に立て直した」だけで評価を得たのである。
もちろん、立て直す過程で左派従北思想者を反国家勢力とみなし一掃したり、徴用問題を国内解決しようとする姿勢は日本にとって有益ではある。
だが、それらは本来すべて韓国が国内で解決すべき問題であり、日本はすでに十分手を差し伸べてきた。
にもかかわらず、まだ手を差し伸べようとする日本政府に対し、私は「もういい加減やめなさい」と言いたい。
これまで日本が韓国へ手を差し伸べて良かった試しは一度もないからだ。
むしろ日本は韓国を放っておくことが一番良い。もし国民の中から変化の兆しが生まれるのなら、それは韓国自身の努力によるべきだ。
結局、両国間で我々の知らない国益が発生しているとしても、国民として韓国に対する精神的不安は拭えない。
もちろん、私の生業も「関係良好」を前提に成り立ってはいるが、一度、文在寅政権という暗黒期で実害を受けると慎重にならざるを得ない。
韓国にいると確かに日韓関係の雪解けムードを感じる。だが、その雪解けが早すぎて、違った意味で「雪崩」(反日)として返ってこないか、常に不安を抱いている。
そうした思いを抱えながら、何も考えず自由を満喫し、日本文化を楽しんでいる韓国人を見ると腹立たしさを覚える。
しかし、そこは大人として冷静に対応したい。
