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「おつかれさま」の意味『世界を売った男』陳 浩基/著

陳浩基さんは香港の作家。推理小説やSF小説で香港や台湾、日本でも数々の賞を得ている。

華文ミステリにハマった私は、『世界を売った男』に辿り着きこれまたハマってしまった。本作も島田壮司推理小説賞を受賞した、本格推理小説である。


ざっくり!あらすじ
目覚めたら記憶を失っていた刑事。限られた記憶の中で追っていたはずの事件の捜査を続けようとすると、その事件はなんと6年前に既に解決されたと知らされるが…


まず主人公が記憶を失っている中で、世間的にはもう解決された事件を追おうとするので、この人不審に思われないかなあとか、記憶を失う前に何があったんだろう等、不安になりながら読む。

その時点で惹き込まれている訳だが、捜査をする場所場所で、意外な事実が明らかになっていくので、次は何が分かるのかもう最後まで夢中になって読んでしまった。

序盤で殺された女の台詞「おつかれさま」が謎なのだが、しっかり回収されるので、その意味を味わって欲しい。

ここからネタバレになるので注意!


割りと早い段階で怪しい人は出てくるし、遅ればせながら写真が出てきた当たりでようやくこれは「信頼できない語り手かも」と気付けたけどそれでも尚、新鮮な展開が多くかなり楽しめた。

陳さんの物語は、『13・67』もそうだが、抜け感のある登場人物が多く好感が持てる。

We never lost control
You're face to face with the man who sold the world

The Man Who Sold The World/David Bowie

デヴィッド・ボウイの「The Man Who Sold The World(世界を売った男)」に基づいたタイトルだが、実際このやや自己不安感のある曲が合う本である。


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