カサンドラの航海を阻む、カサンドラ自身の心のテーマ🍀
前回、カサンドラの航海を阻む3つのテーマについてお話ししました。その中で、カサンドラ自身の課題となる2つのテーマ(②と③)についてお話しします。

🍀積み重なる心の痛み
◆不安
カサンドラ状態にある人が抱く不安は、単なる「心配」ではなく、日々の積み重ねによって生まれる深い不安です。
①未来の見えない不安…「いつまで続くの?」「どうなってしまうの?」
②孤独からの不安…「誰にもわかってもらえない」「助けてほしい」
③経済的、体調、子どもの将来など
◆怒り
「どうしてわかってくれないの?」「なぜ助けてくれないの?」とカサンドラの心はやりきれない怒りに包まれています。そこには,一番近くにいた人に助けてもらえなかったという、屈辱的な怒りもあります。
◆自責
カサンドラの状態が長く続くと、「私が悪いのかな」「もっと我慢すればよかったのかな」「私が変わればうまくいくのかもしれない」と、自分を責めるようになることがあります。
本来は、一人だけの努力では解決できない問題であっても、その責任をすべて自分で背負い込んでしまったり、うまくいかないことで自信を失ってしまうこともあります。
🍀思い込みと手放せなくなった思い
長い時間、カサンドラの状況下に置かれ、積み重なった心の痛みが癒えないままでいると、カサンドラの心は「わかってもらいたい」という思いが強くなり、執着してしまうこともあります。
「わかってもらえるはず」「変わってくれるはず」という思い込みから、
過剰な期待や説得、諦めたくないという思いを、手放せなくなってしまうことがあります。
◆期待
カサンドラの“期待”とは、「わかってくれるかもしれない」「変わってくれるかもしれない」という希望を持ち続けてしまうことです。
苦しみの中でも、「気持ちがあると信じたい」、「分かり合えるはず」と思う心であり、その期待が繰り返し報われないことで、さらに深い心の痛みにつながることがあります。
◆説得
カサンドラの“説得”とは、相手に自分の考えや気持ち、理解や納得を得ようと働きかけることです。しかし、思いが十分に伝わらない状況が続くと、「もっと説明しなければ」「言い方を変えれば分かってもらえるかもしれない」と、説得を繰り返すようになることがあります。執着につながることもあります。
一方だけが繰り返し説得し続けても願いが叶わないことが、心身ともに大きな負担となることがあります。
◆諦められない
カサンドラにおける「諦められない」とは、「分かり合いたい」「助け合いたい」という願いを、無理だとわかっていても手放せない心の表れです。
「過去には分かり合えたこともあった」「本当はこんな人ではない」という記憶を通しての思いが一筋の希望となって残り、心を縛ってしまいます。
◆『スッキリ』or『ガッカリ』◆
「諦めるしかない」という言葉を聞いたとき、私たちの心には2通りの感覚があらわれることがあります。『スッキリ』or『ガッカリ』です。
あまりにも対照的な2つの感覚のどちらがあらわれるかで、その後のカサンドラの人生も変わっていきます。
🍀『スッキリ』――心を守るための解放に気づく
「ああ、そっか。もう分かってもらおうと頑張らなくていいんだ」 そう気づいて現実を受け入れたとき、心が解放されます。相手への期待を手放すことで、自分の人生を取り戻すための一歩が始まる、自分の心を守るための「解放」の瞬間です。
🍀『ガッカリ』―― 全ての糸が切れた、絶望と深い孤独
「もう、どんなに言葉を尽くしても、他に方法がないんだ……」と 張り詰めていた糸がぷつりと切れ、崩れ落ちるような無力感です。また、ただ共感してほしかったという当たり前の願いが叶わず絶望となります。誰にも届かない深い孤独そのものです。


