美容師の僕が美容業界が嫌いなわけ
一度参加させられた美容師の大会
優勝出来ないことはわかっていたし
絶対に優勝なんかしたくなかった。
大会の内容が
【近い将来、一般的になればいいな。
というような、攻めた、奇抜なスタイル】
そんな大会に100名ほど参加していた。
その時の優勝者が言っていた。
「一番苦労したことはモデルさんを説得することでした。」
その優勝した髪型とは、
横、後ろはバリカンで刈り上げ
ベレー帽をちょこんと乗せたような眉毛がもろに見えてしまう。
会社では絶対NGな髪色
美容師が好む、モードなものだった。
モデルさんはこの髪型を提案され、受け入れるまでにずっと悩み、泣き、会社を説得し、そのスタイルを受け入れた。
更にこうも言った
「優勝するにはいいモデルさんを見つけること。いい毛質で色がキレイに出る人を見極めること」
ほう。では毛質が悪く、扱いにくい人はどうすればいい。
そう思うしかなかった。
確かに僕の目から見ても、
いいスタイル、かっこよかった。
ここで喜んだのは誰だろうか。
美容師と審査員だ。
なんせその優勝した人のモデルさんも「おめでとう。よかったね。」他人事のようにスタイリストに祝福の声をかけた。
ここまでが10年前の話だ。
今現在がその「近い将来」に差し掛かっている。
当時、優勝したような髪型をお客さんに薦めてみる。
「え?絶対いや笑」
「本気で言ってる?」
「ふまみえさんやってみてや!・・・ってその髪型より攻めてるか笑」
やっぱりな。
仮に僕が優勝していたとしても
「一番喜ばせたい『お客さん』を喜ばせる称号」ではなかった。
美容業界のトップ。と紹介される人たちもこういった大会で結果を残している。
僕の求めている「お客さんの満足度」で戦うわけではない。
【持ちがいいカット】
【朝のセットが簡単なカット】
【クセが収まるカット】
お客さんが満足いくようなカットとはこういったカットだろう。
しかし、これが出来てしまうと
「しばらくカット行かんでいいわ!」
「セットせんでも大丈夫やからワックスいらんわ」
「クセ収まったけどトリートメント高いのしなくていい?」
美容室の売り上げ的に、困ることが増える。
これが大会の基準になればいいのにな
例えば
「さぁ!カットが終わりました!優勝は誰の手に!?明日お客さんが自分でセットしやすいかで判断しますので結果はだいぶ先に発表です!!」
段取り悪いな!笑
「次の日の扱いやすさで一時通過した8名!!次回の判断は1ヶ月後です!!」
もうええわ!笑
でも1ヶ月、2ヶ月後でも、扱いやすくツヤもキープできるようなカット。
お客さんが求めてるのってこれじゃない?
実際にうちに来店されたお客さんは
「カットはまだ全然いいんやけどカラーが伸びてきて気になったから予約してん」
こういう人がほとんどだ。
そういう意味では、儲かりにくい仕組みの中でたくさんのお客さんで溢れる美容室。
これが優勝するような美容業界であってほしい。
こんな僕のような考えの人が絶対に優勝出来ない美容業界なんて嫌いだ。
