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【私の本棚】理解できなかった本を再読(3)

星の王子さま

サン=テグジュペリの『星の王子さま』。誰が買ったのか、実家の本棚に昔からあった一冊です。初めて読んだのは、12、3歳の頃だったと思います。その時の印象は「こんなに小さな星に住めるのかな?」という、子供らしい気持ちでした。王子さまが旅で出会う人や動物たちが、何を意味しているのかも、当時の私にはまだ分かりませんでした。

それから数年後、周りでこの本が流行し、誰もが「大切なものは目に見えない」という言葉を口にするようになりました。

大人になって読み返してみると、この物語はただの空想のお話ではなく、深い教えが詰まったものだと気づかされます。偉そうにすること、誰かを支配すること、義務やこだわり。そうしたものに縛られる人間社会に対して、「本当に大切なものは何か」と静かに問いかけているように感じます。物語の後半は、生きることや死ぬことについての、心の世界の話へと変わっていきます。

読み終えた時、私はこの物語が、語り手である「ぼく」の臨死体験だったのではないかと思いました。砂漠で飛行機が壊れるという絶望的な状況で出会った王子さま。生と死の境目で語られる星々の物語と、死へと導くヘビ。王子さまが去った後、その出来事を思い出す「ぼく」の話し方は、まるで美しくも切ない、夢の記憶のように感じました。

サン=テグジュペリ著 『星の王子さま』


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