番外編|自分のために、決めたはずなのに…
自分を見失わないために。
誰かのせいにする人生を終わらせるために。
そして、子どもたちに
「大人になるって悪くないな」って思ってもらえる背中を見せたくて。
私は、“○○のために”シリーズを書き始めた。
だけど今、ここにきて、また自問自答をしている。
書いてきた感情や記憶を思い返しては、
――やっぱり、私がバカだっただけなのかな。
そんな考えが、頭をよぎる。
思い返せば思い返すほど、母の言っていたことは正しかった気もしてくる。
今もまだ、母とのいざこざの最中だ。
「あぁ、やっぱり今回も、ママの言う通りにしていた方が丸く収まったんじゃん」
そんな声が、何度も頭の中を巡る。
自分で決めるって何だろう。
これは自立なのか。
ただの意地なのか。
このまま自分の考えを貫いて、
もし自滅してしまったら。
子どもたちに迷惑をかけてしまったら…
だったら今まで通り、
母に従っていた方がよかったんじゃないか。
子どもたちのためにも、
波風立てない方が正しかったんじゃないか。
そんな風にまた、
私は「誰かのために」に引っ張られ始めている。
今日もまた、母からのメールに息を飲む。
昔から、母からの連絡は足が止まる。
スマホを開く前に、
グッと手に力が入る。
――私、また何かしたかな。
頭で考えるより先に、
身体が反応する。
でも、その数分後には、
普通の顔をして仕事をしている。
「大丈夫ですよ」
なんて言いながら、
人の身体を整えている。
子どもたちには、
いつも通りに「おかえり」って笑う。
なんなら、
SNSには前向きそうな言葉まで載せている。
でも本当は。
スマホ一つで、
全部投げ出したくなる日もある。
母の機嫌が悪いと感じると、
その日一日、ずっと心が重たい。
どこかに逃げ出したくなる。
リアルな話、
“100パーセント私を肯定してくれる誰か”
を探しに行きたくなる。
そして、あの頃みたいに。
自分を汚して、
嫌なことも、
モヤモヤも、
全部なかったことにするみたいに。
自分を壊しに行きたくなる。
そう。
完全に、現実逃避だ。
でも翌朝には、
ちゃんと母親の顔をしてお弁当を作っている。
人って、
案外壊れそうなままでも、
普通に生きれてしまう。
でも今日は、負けない。
自分にも、
母にも。
……勝ち負けじゃないんだけど、
今はまだ、
他にうまく言葉が見つからない。
今の私に一番できること。
それは、
“自分を汚しに行かないこと”。
悩みは、まだ整理できていない。
考えれば考えるほど、
結局また、
自分が飲み込む方へ流されそうになる。
波風立てない方へ。
保身なのか、
諦めなのか、
もう自分でも分からない。
でも、
第0章の言葉を思い出す。
「もう流されるな。
自分で決めて、自分の人生をちゃんと歩け」
私は、
もう逃げないって決めたはずだ。
きっと今までの私は、
“誰かに嫌われないこと”を優先して、
自分の本音を後回しにしてきた。
でも、
それを続けた先で、
私はちゃんと幸せだっただろうか。
笑えていただろうか。
子どもたちに、
胸を張れていただろうか。
まだ怖い。
正直、
この選択が正しいのかなんて分からない。
でも、
分からないままでも、
自分で考えて、
自分で決めるしかないんだと思う。
それがきっと、
“自分の人生を生きる”ってことだから。
大丈夫。
感情だけで答えを出さない。
ちゃんと整理して、
ちゃんと考えて、
ちゃんと自分で決める。
今の私は、
“誰かの正解”じゃなく、
“自分の人生”を生きようとしている途中なんだから。
いつかこの揺れていた時間も、
無駄じゃなかったって思える日が来る気がしてる。
だからもう少しだけ、
逃げずに、
ちゃんと自分と向き合ってみようと思う。
頑張れ、私。
