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育休半年、査定の連絡がきた。

育休に入って半年。上司から査定の連絡がきた。

思った通りの評価だった。

産休に入る前の最後の2か月。
仕事はどんどん増えていった。
引継ぎで手放していっているはずなのに、重めの仕事がどんどん増えた。

「使い倒されている」

そんな言葉までよぎった。

2人目とはいえ、やっぱり体調のよくない妊婦期間。回せなくは、ない。
調整すれば、頑張れば、ちゃんとできる。
今よりもうちょっと頑張れば。


愛社精神が低めの私でも、チームに貢献したいという気持ちはある。
クールぶっているが、真面目で小心者。
苦しそうな後輩やメンバーを見ると、ほっとけない。

あなたにしか頼めない。
そんな言葉がやっぱり私のガソリンになっていて、走り出してしまう面倒な性格。
10数年はたらいていると、自分のことなんて、
もう分かっている。

期待にこたえたい。できれば上回りたい。
頑張りたい。

やり切ると決めたものの、どうしても解せないことがあった。

在籍期間が満たない場合の評価について。

6ヵ月の評価タームを産休などの休業で全うできない場合、働きぶりにかかわらず、評価は「C」となる。

仮に、誰が見ても120点でしょう!という働きをしてもその期の評価は「C」となるのだ。

知っていた。
評価制度もちゃんと調べていた。
どんなに頑張っても報われない二か月間。
うまく手を抜けばいいのに、できなかった。
積み重ねてきた自分を、裏切りたくなかった。


制度だから仕方ない。頭では分かっていた。
それでも、画面に表示されたそのアルファベットにちゃんと傷ついた。



子供を産み、育てること。
それは、わたしが選んだ道だ。

こんなに大変なことばかりだとは、誰も教えてくれなかった。
でも、こんなに幸せな気持ちになれる瞬間があることも知らなかった。

後悔なんてしていない。
与えられた命に感謝して、どうにか前に進みたい。

でも、ふと目の前の景色が滲んでしまうことがある。モヤモヤと溜まる何かに足がぬかるんで、進めなくなることがある。

だれかに評価されたいと望みながら、その評価に苦しむこともある。
でも、繋がっていたくて、認められたくて、また靴紐を結びなおす。

久しぶりの上司からの連絡に、
わたしが休んでいても会社は何も変わらず回っているし社会は進んでいるんだと思った。

わたしが、おっぱいをあげて、オムツを変えて
この子をお風呂に入れているとき、
誰かは会議をしていて、要件定義をしていて、トラブル対応をしている。

半年前、自分がそこにいたなんて信じられない。

いま、私の席にはだれが座っているんだろう。
もう一度その椅子に座ったら、何を思うんだろう。

フリーアドレスだったけど、
お気に入りだったあの場所。

汗ばんだ小さな手をにぎり返しながら、
遠いあの日を思い出している。




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